梶裕貴、東京03のことを「大好きになっちゃいました」『遊戯(ゲーム)みたいにいかない。』で見せた新境地

東京03さん、山下健二郎さん、山本舞香さんが出演したシチュエーションコメディドラマ『漫画みたいにいかない。』。ネット配信の後に深夜放送でも話題になり、2018年4月に公演された舞台のチケットは即完。そんな『漫画みたいにいかない。』の第2弾として、今春からテレビドラマ『遊戯(ゲーム)みたいにいかない。』が放送中。そして、放送に併せて、動画配信サービスdTVが限定エピソード2話を独占配信することが決定!
 
今回は、地上波ドラマの#3と『遊戯(ゲーム)みたいにいかない。~dTV限定版~』の#2にゲスト出演した、声優・梶裕貴さんにインタビューを実施。今作では、“芝居バカ”な元役者というキャラクターを演じた梶さんに、撮影現場でのエピソードはもちろん、声優業との違い、そして梶さん自身の“芝居バカ”な一面について伺ってきました!

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──映像では初めてコメディドラマに挑戦されたとのことですが、いかがでしたか?

梶裕貴(以下、梶):今までも映像のお仕事をやらせていただくことはありましたが、ここまでのボリュームというか、濃さのある作品は初めてでした。

コメディという題材で、まさにコントのスペシャリストである皆さんと一緒にやらせていただくことは、すごくハードルが高いなっていう印象がありましたが、もともと『漫画みたいにいかない。』は拝見させていただいていたので、あの世界の中に自分が入れるんだ!という喜びもありましたね。ただ、最初に台本を見たときに、すごくたくさん台詞をいただいたなー、って思いました(笑)。

──確かに、梶さんはすごい台詞量でしたよね。

梶:そうなんですよ。実際現場に行ってみたら、周りの方に「今までゲストさんがこんなに喋ることってなかったんだけど…」って言われましたね(笑)。

──では、台詞を覚えるのも一苦労だったのでは?

梶:そうですね。僕が展開していかないと話が進まない役どころだったので、正直、苦労はしました(笑)。撮影の2週間くらい前から毎晩、仕事を終えて帰宅してから台詞を覚えるという作業をやっていたので、受験勉強をしている学生さんの気持ちが分かったというか(笑)、撮影が終わってホッとしたのを覚えています。

──撮影に挑む際に意識されたことなどはありましたか?

梶:ここまで本格的なコメディは初めて挑戦させていただいたので、どこをどう意識していいのかが分からないというような感じでした。お笑いやバラエティはもともと好きでしたし、見る機会も多かったので、客観的なイメージというのは自分の中であったんですが、あとはノリというか。

僕ら声優が普段やっている声のお仕事もお芝居なので、そこをいかに声だけではなく、体の動きや現場の空気、そして他の役者さんのお芝居にあわせて乗っていくかが大事なのかなと思いながらやらせていただきました。

──終盤では結構、激しく動くシーンもありましたよね。

梶:そこが委ねられていて、ハードルが高い役だったなと。日常生活とは違う表現をしないといけない役だったので。普段、僕らの仕事は絵がお芝居をしてくれているのに合わせて、そこにふさわしい音をのせていくという作業になるんですが、映像のお芝居では、同じ文言、ト書きが書いてあっても、どう動くかは役者さんに委ねられているので、そこをイチから自分で組み立てていくっていうのが映像ならではだと思いましたし、難しくもあり、楽しい部分でもありましたね。

──今回演じられた裏沢直人は元役者で芝居バカという役どころでしたが、ご自身と共通する部分はありましたか?

梶:直人とはちょっと角度が違うんですが…僕も、何のために生きているのか、何が目的で、何を楽しみたくて生きているのかっていったら、やっぱりお仕事で、役者として良いパフォーマンスをするっていうことが自分の中の一番のテーマな気がします。

あまり趣味っていうものも具体的にあるわけではなくて、何をしていても、役者として何かに活かせるかなと考えてしまうタイプなので。

──見たり感じたりするもの全て、役者としての自分に繋げていくタイプなんですね。

梶:そうですね。もっと良い役者さんになるにはどうしたらいいかなっていうのを常に考えてしまう、という意味では、僕もある意味、芝居バカっていえるかもしれないですね。

──趣味がないというのは少し意外でした。

梶:興味あることとか、やっていて楽しいことっていうのはもちろんいっぱいあるんです。でも、趣味っていうと、それに対して深い知識があったりとか、人に自慢できたり誇れたりっていうところまでいっていないとな…というイメージがあって。

そう考えると、やっていることとか好きなことはあれど、趣味っていえるほどのものではないのかなって。いろんなものに興味はあるけれど、やっぱりそれもいつかお仕事に活かせるかなっていうのが前提だったりするので。

──そこまで一直線にお仕事のことを考えられているのは、すごいですね。

梶:すごいというか、そういう性格というか生き方というか…(笑)。若いときから声優になりたいっていう想いだけでやってきたので、自然とそうなっちゃっていますね。

──それでは撮影中のエピソードもお伺いしたいのですが、いかがでしたか?

梶:本番の数日前にリハーサルがあったんですが、こういう映像のお仕事の知識がなかったので、もしかしたら皆さんリハーサルの段階から台本をしっかり覚えてこられるのかなって思って。そうだとしたらそこで足を引っ張るわけにはいかないなって思ったので、なんとかベースとなるものは頭に入れて、リハーサルに臨んだんです。そうしたら、誰も覚えていないよって言われて(笑)。

──梶さんおひとりだけ覚えている状況だったんですね(笑)。

梶:「あぁ、そうなんだ」ってホッとしたのもありつつ、でもこの数日後には本番なんだよな、とも思いました。でもそこで実際に皆さんとお会いして、皆さんがフレンドリーに話しかけてくださったので安心感もありましたし、リハーサルが終わったあとも、皆さんが自主的に残られて、どういうふうにやるか、どうやったら面白いかということを入念に打ち合せされていて、すごく素敵な現場だなと思いました。

──撮影は長回しが多かったりしたんでしょうか?

梶:いけるシーンは結構長く回していましたね。全体の流れもありつつ、どこか舞台に近い感覚だなという印象を受けました。この作品は舞台もやられていましたけど、そういった“動き”も含めて舞台っぽさがある作品だなと。僕は高校演劇での経験、知識で止まっているんですけど…それでも少なからず、一度は舞台を踏んでいて良かったなと思いましたね。

──ではドラマというよりは、生っぽい感じの現場だったんですね。

梶:そうですね、ライブ感がすごいというか…本当に舞台をやっているような感覚でした。ちょうど僕の役柄と今回の脚本のテーマが舞台だったというのもあったかもしれませんが。

──梶さんと東京03さんたちとの掛け合いは、本当にどのシーンも面白かったです。

梶:よかったです(笑)。どのシーンも、基本的には計算の中で生まれているもの。あらためて、東京03さんをはじめ、芸人さんのスゴさを思い知らされました。プロの芸人さんたちが緻密に計算してお芝居されているからこそ、受け取る側は何も考えずに楽しませてもらえるんだなって。

──本番は一発勝負というような感じで、皆さん挑まれたんですか?

梶:そうですね。やっぱり、お笑いはナマモノだと思うんです。一回やったことをなぞろうとすれば、新鮮味を失って面白くなくなっちゃうかもしれないですし、それとは別にまた他のチャレンジをしてみたいっていう気持ちも役者さんの中にはあると思うので。一回カメラが回ったら途中で止めることはせず、基本的に最後までやり切っていましたね。あまりNGも出ず、結果的にすごくスピーディーに、予定の時間より巻いて終わったような気がします。

──本当に舞台のような感じなんですね。

梶:僕自身、やらせていただいている中で、もちろん面白いものにしたいという意識もありますし、さっきと同じことをしてもなという思いもあったので、あえて本番で、生意気にも、リハーサルとは違うやり方で、アドリブなどを入れながらやらせていただきました。

もちろん皆さんそういう形でお芝居をされているので、それに乗っからせていただいて。生のやりとりというか…どうなるか分からない感じがすごく楽しかったですね。

──アドリブはいろんなシーンで入れられていたんですか?

梶:言い方を変えてみたり、さっき作っていた間を、次は無くしてみたりとか、その程度ですかね。あとは、長めの間を作って、あえて喋らずに、その分動いてみたり、みたいなことはやっていましたね。その場その場でその空間が面白くなるのは何かな、と探りながらやらせていただきました。

──今回、ストーリーの中で、梶さん演じる直人が、他の皆さんに演技を指導するというシーンがありましたが、演じられてみていかがでしたか?

梶:いや…まぁ役ですけどね、役ではあるんですけど…感じ悪いかな?って不安に思ってましたね(笑)。頭のどこかで「映像でやられている役者の皆さんに、自分は何を言っているんだろう」って(笑)。でもやらせていただく以上は、ちゃんとやらないとそれが一番失礼ですし、何よりちゃんとやらないと面白くなるわけがないと思っていたので、ある種開き直って…なにより、視聴者の方々に楽しんでいただけるように、そしてあわよくば、その場にいる演者の皆さんを笑わせるぐらいの気合いでぶつかっていくしかないなって。

──改めて、コントのプロである東京03さんと共演してみていかがでしたか?

梶:同じ台詞、ト書きがあっても人によって言い方も動き方も変わると思うんですが、それがちゃんと面白くて、バランスが取れていて、息ぴったりで、本当に素晴らしいなと感じました。なによりめちゃくちゃいい人たちだったので、自然に大好きになっちゃいました。撮影以降、テレビなどでお見かけするたびに、なんだか微笑んでしまうというか、好きだなぁって(笑)。

──特に印象に残っているエピソードなどがあれば教えてください。

梶:流れの中で、終わり方が決まっていないものに関しては完全に役者側に任せられている部分があったんですが…その部分に関しては、アドリブがすごかったですね(笑)。いつカットがかかるのかなっていう思いの中、負けじと食らいついていっていました。

──終盤で角田さんが飛びかかってくるシーンもありましたが、あそこはどこまでが台本通りだったのかと気になっていました(笑)。

梶:まさにその部分ですね(笑)。台詞はいくつか用意されていたんですけど、それ以外は何も書かれていなくて。当然、角田さんに何をされるかも分かっていなかったですし。

──あそこは生感がすごく伝わってきました。

梶:予定調和じゃないところがすごい面白かったですね。次何しようかなとか、こうきたからこうしてみようとか。事前に想像したり、その瞬間対応したりっていうのが楽しかったです。

──ドラマタイトルにちなんだ質問もさせていただきたいのですが、梶さんが日々生きていく中で、『遊戯(ゲーム)みたいにいかない。』なぁと、感じることってなんでしょうか?

梶:大体のことが、ゲームみたいにはいかないですよね(笑)。人生には攻略本もないわけですし。でも、それは悪いことばかりじゃなくて、予想だにしないような良いことも起きたりもする。

だからこそ、シミュレーションゲームじゃないですけど、一個一個の選択をちゃんと自分でしていきたいですし、選んだ以上、責任を持つし、それに対して後悔したくないなって思いますね。その選択の積み重ねで、いろいろ枝分かれしてルートが決まっていくと思うので、結果として、自分が生きている“今”を肯定したいなと思います。

──今までご自分が選ばれてきた道に後悔はしていない?

梶:必ずしも自分が選べるものだけではないですけどね。声優の仕事はほとんどがオーディションなので、どんなにやりたかった作品でも、当たり前のように落ちるわけです。すごく悔しい思いも何度もしてきました。でも、「それをやれなかったから、今の自分にはこの作品とこの役があるんだ」「だからこそ出逢えたんだ」と思いたいなって。それらすべての出来事がなければ、自分は今こうなっていなかっただろうしって。プラスに、前向きに、ポジティブに捉えたいなと思っています。

──梶さんご自身はポジティブな性格ですか?

梶:いや~…どうでしょうね(笑)。

──どちらの面も持たれている?

梶:そうですね、皆さんそうだとは思うんですけど。基本的に全てのことに対して、最悪のケースまで考えておいた上で、ポジティブに生きている感じですかね。

──それでは最後に、改めて、今作を楽しみにしている皆さんに向けてメッセージをお願いいたします。

梶:僕も一視聴者として楽しませていただいていた作品なので、面白いことは間違いありません。そこに、普段は声のお芝居をしている僕が参加させていただいて、右も左も分からない中、皆さんに引っ張っていただき…結果的に素敵なものになっていると思います。

今回僕が演じさせていただいた直人は“芝居バカ”という設定で、いろいろな表情が見られるキャラクターだと思いますので、ぜひ映像での体当たりのお芝居を楽しんでいただければなと思います。

『遊戯(ゲーム)みたいにいかない。』
日本テレビにて毎週水曜 深夜24:59~25:29放送中

『遊戯(ゲーム)みたいにいかない。~dTV限定版~』(dTVにて配信中)
https://mitaini.dtv.jp/

(撮影:HITOMI KAMATA、取材・文:榎本麻紀恵)

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    ライタープロフィール

    榎本 麻紀恵

    榎本 麻紀恵

    女性向けメディア、エンタメメディアの編集を経て、現在はフリーの編集、ライターとして活動中。美少女、美少年を愛でるのが生きがい。映画は絶対一人で観たい派。特撮、アイドル、2次元など、夢のあるものが大好きです。

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