『GODZILLA 星を喰う者』同日公開された、ある新作映画との意外な共通点とは?

(C)2018 TOHO CO., LTD.

『GODZILLA 怪獣惑星』『GODZILLA 決戦機動増殖都市』に続く待望の第三弾にして、シリーズ完結編となる映画『GODZILLA 星を喰う者』が、ついに11月9日から全国公開された。

前作のラストで明かされたその意外な名前が、果たして何を意味するのか? 確かにポスターのビジュアルで答えが想像できるとはいえ、ファンとしては期待するしかない本作を、今回は公開初日の最終回で鑑賞してきた。

果たしてあの巨大な<ゴジラ・アース>に対して、人類はどうやって最後の戦いを挑むのか? その決戦の結末とは?

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ストーリー

前作で、<ゴジラ・アース>を倒す唯一のチャンスを捨て、ハルオはガルグを葬ってしまう。一方、ハルオの幼馴染であるユウコは、ビルサルドによる人体の強制ナノメタル化により、脳死状態に陥ってしまった。
人間たちに広がる敗北感と虚無感。もう一方の異星人、宗教種族エクシフの大司教・メトフィエスは、ハルオが戦いに生き延びたことは“奇跡”だと唱え、信者を増やしていく。それはエクシフが秘め隠してきた“究極の目的”のためだった。そんなメトフィエスを警戒するミアナとマイナ。そして、ハルオは、自らが“人”として何を為すべきかを自問する。
やがて、<ゴジラ・アース>を打ち倒す者がいなくなった地球に、金色の閃光を纏った<ギドラ>が降臨し、天地を揺るがす超次元の戦いが始まる。(公式サイトより)

予告編

ついにあの怪獣とゴジラの対決が実現?

人間が立ち向かうにはあまりに巨大過ぎる<ゴジラ・アース>との闘い、そして人類の敗北と絶望を描いた1作目。続く2作目では、人類最後の希望であるメカゴジラの登場と、<ゴジラ・アース>への反撃が描かれた、この『アニゴジ』シリーズ。遂に最終章となる本作では、文字通り地球の所有権を賭けた最後の戦いが繰り広げられることになる!

前作のラストで明かされたその名前から、当然観客が期待するのはあの有名怪獣の姿! だが、前作『GODZILLA 決戦機動増殖都市』で登場したメカゴジラの姿を見る限り、ひょっとして、またとんでもないヒネリを加えてくるのでは? そんな不安を胸に鑑賞に臨んだのだが…。

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確かに、その予想を超える登場とビジュアルには、ネットの感想でも賛否が分かれてしまっているのだが、前2作で圧倒的な破壊力を見せ付けた<ゴジラ・アース>との対決は、劇場の大スクリーンで観てこそ真に楽しめる! そう思わずにはいられないのも事実。

果たして、この史上最大の決戦がどの様な決着を迎えるのか? これから鑑賞を予定されている方のために、ここで詳しく紹介することは控えさせて頂くが、その結果は本編を観てのお楽しみ!と言っておこう。

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同じ公開日の某映画との、意外な類似点とは?

実は、本作と同じ11月9日より公開中のピンク映画『ピンク・ゾーン2 淫乱と円盤』(国沢実監督作品)の内容が、この『GODZILLA 星を喰う者』とほぼ同じものだと、映画マニアの間で話題となっているのをご存知だろうか?

実は自分も、この2本を同じ日に鑑賞して比べてみたのだが、宇宙人に選ばれた存在となるために試練を越えてステージを上がっていく展開、そして二人の女性の登場や自身の子孫を残す問題など、ストーリーだけでなく作品に込められたテーマにも非常に重なる部分が多いのには驚かされた。

もちろん両作品の製作時期は異なるため、今回のシンクロは完全に偶然の産物なのだが、それでもこの2本が同じ日に公開されたという事実には、正直、運命的な物を感じずにはいられなかった。

作品中に、『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』の名ゼリフ、そして宇宙人の円盤、更には永井豪先生の名作短編マンガ「くずれる」のオマージュまで登場する本作の脚本は、あの映画評論家で映画監督でもある、切通理作氏の執筆によるもの。それだけに、低予算のピンク映画と言えども正に一見の価値あり! そう自信を持ってオススメ出来る面白さに仕上がっている。

残念ながら既に15日をもって都内での上映は終了してしまった、この『ピンク・ゾーン2 淫乱と円盤』だが、11月23日より横浜光音座2で一週間上映されるので、興味の涌いた方は是非劇場に足を運んで頂ければと思う。

最後に

<ゴジラ・アース>対人類の壮絶な死闘の果てに、遂に人間の尊厳にまで焦点が当てられることになる、このシリーズ最終章。

そこで描かれていたのは、他人の意見に左右されて行動するか? それとも自らの意志によって行動するか? によって、たとえ結果は同じでも、その人の生きた意味や人生の充実感は全く違う物になるという、ある種の哲学的内容だった。

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この内容を観客に理解させようと、特に冒頭から中盤まではセリフによる説明が続くことになり、更には終盤の見せ場となる怪獣同士の決戦でも、その特殊な設定を観客に理解させるためのセリフが連続することになる本作。そのため、観客にかなりの集中力と理解力が要求される内容になってしまい、前作のメカゴジラ戦での不満を解消してくれる様な、二大怪獣の肉弾バトルを期待していた観客には、残念ながら若干期待外れの展開となってしまった様だ。

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とはいえ、自身の重すぎる使命に苦悩するハルオの最後の選択と、巨大な<ゴジラ・アース>の存在理由がついに明らかになる展開は、文字通りシリーズ最終章を飾るに相応しいものだと断言出来る。

遂に来年公開されるハリウッド版『GODZILLA』続編への期待を込めて、全力でオススメします!

(文:滝口アキラ)

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    ライタープロフィール

    滝口アキラ

    滝口アキラ

    滝口アキラ 映画ライターにしてブルース・リー研究家。主な著書に、「ブルースリー超全集」「俺たちのジャッキーチェン」「俺たちの007」などがある。映画のコミカライズや、日本オリジナル映画主題歌などの、「失われた映画カルチャー」にも造詣が深く、TBSラジオ「ウイークエンドシャッフル」へのゲスト出演、今関あきよし監督作品への声優出演、更には「実際に映画に出演する映画ライター」として、現在「毎月1本必ず映画に出る」をノルマに活動中。その抜群の企画力と、交友関係の広さには定評がある。

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