映画コラム

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2019年11月16日

1作目の27年後を描く『IT/イット THE END』のここがすごい!

1作目の27年後を描く『IT/イット THE END』のここがすごい!

■橋本淳の「おこがまシネマ」

どうも、橋本淳です。
45回目の更新、今回もどうぞよろしくお願いします。

27年前、皆さんは何をしていましたか?

私は、、そうですね。えーっと。5歳くらいなので、幼稚園の年長さんだったのでしょう。その時の記憶は、、ほとんど思い出せません。

実家にあるアルバムを引っ張り出して眺めれば、いくつかの思い出は記憶の彼方から復元できるかもしれませんが、今じっと5分程度、記憶を探ってみても、果たしてそれが27年前のものかは定かではないものばかり。

もしその時に強烈な、思い出があれば話は別なのでしょうが、、ね。その強烈さが無い私は、もしかしたら、幸せなのかもしれません、、、

そんな今回は、コチラの映画をご紹介します!

『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』





2017年に公開され大ヒットを記録した「IT/イット "それ"が見えたら、終わり。」に続く作品にして、完結編。監督は前作に引き続き、アンディ・ムスキエティが務め、順調にヒットを飛ばしている。

前作、チャプター1では、1988年から翌年にかけて、田舎町デリーで子供たちの失踪事件が多発していた。その原因は、突然現れた"それ"であった。排水溝から声をかけ、クラウン姿のペニー・ワイズ(ビル・スカルスガルド)。弟をペニーに殺された少年ビルを中心とした少年6人少女1人のグループ「ルーザーズ」が、それに立ち向かい、なんとか退治することに成功する。もしまたデリーの街に、それ、が現れたらまた一緒に退治しようと約束を果たすルーザーズであった。




そこから27年の月日が経ち、デリーの街で不審な事件が起こる。祭りの晩、ゲイのカップルが衝突をし、不良グループが腹をたて、ゲイのひとりを暴行した上に橋から川へと突き落としてしまう。突き落とされたエイドリアン(グザビエ・ドラン)は、薄れゆく意識の中、岸辺から手を差し伸べる人影を感じる。その人影こそ、白塗りのクラウン、ペニーワイズであったのだった。

ルーザーズのメンバーで唯一、デリーの街に残っていたマイク(イザイア・ムスタファ)は事件のことを知り、急いで現場へ駆けつける。すると川辺に赤い風船の残骸と、橋脚に血で書かれた「COME HOME」というメッセージを見つける。マイクはペニーワイズの復活を確信したために、かつての約束に則り仲間たちに連絡する。

ベバリー(ジェシカ・チャステイン)は服飾業界で成功していたが、旦那からの高圧的かつ暴力に悩まされていた。リッチー(ビル・ヘイダー)は人気のスタンダップ・コメディアンに。エディ(ジェームズ・ランソン)は多忙なリスク分析家となり、ベン(ジェイ・ライアン)はかつての太っちょの面影はなくイケメンに。スタンリー(アンディ・ビーン)は事業に成功し幸せな家庭を築き、ビル(ジェームズ・マカヴォイ)はホラー作家として成功し、映画の脚本家としても活躍していた。

27年ぶりにマイクからの連絡を受けた、街を離れた6人は、忘れていた記憶を呼び覚まされ強いショックを受ける。なぜ恐怖心が襲ってくるのかわからない面々。それぞれ、義務感で戻る者、嫌々ながら戻る者、様々だったが、メンバーはデリーの街の中華レストランで再会する。再会をし、話をするうちに徐々に記憶がうっすらと蘇ってくる。フォーチュンクッキーから出てくる、不吉なメッセージ。そして不気味な怪物たちが吹き出すように現れる!

なんとか店を後にする面々、唯一その再会の場に来ていなかったスタンリーに連絡すると、彼は昨日手首を切り自殺をしたという事実を知る。"それ"への恐怖が再燃してきた面々は、デリーの街から出る!と言って離れて行ってしまう。しかし、マイクは"それ"に対抗する術を研究の果てに見つけていた。

ルーザーズをなんとか説得し、デリーの街から恐怖を取り払い、"それ"を倒すことが出来るのか、、、




前作に引き続き、今作チャプター2も全米で大ヒットをし、日本にもようやく上陸した本作。前作からさらにパワーアップした感が詰まっていました。

(他のお客さんはほとんど違いましたが、)個人的には爆笑しながら観るシーンも要所にあり、そのバランスが好みです。

一番印象的なシーンとしては、やはりベバリーがかつて虐待する父と住んでいたアパートを訪ねるシーン。現在は新たな住人、ミセス・カーシュが住んでいて、ベバリーは歓迎され紅茶とクッキーを振る舞われるが、、、という展開。ベバリーの奥で、不穏な動きをするマダム。このシーンが、ふふふと溢れるほど、最高ですね。観客心理としては、異常なことは先分かりしているので、いつ襲うのかのドキドキと、気味の悪い動きの可笑しみに、ニヤニヤさせられます。(M・ナイト・シャマラン監督の『ヴィジット』のような感じに)

そして前作の子役たちの演技を完璧に研究し、臨んだ大人キャストたちの底力は圧巻です。そっくりというか、本当に成長した姿に見えるほどに、再現しているのです。目や雰囲気が似たキャストを揃えたようですが、それ以上にクセや細かな仕草まで、踏襲されていのには驚きです。

こういう作品はやはり大スクリーンと整った音響設備で鑑賞することをお勧めします。ホラー苦手という方にもオススメできます。

大丈夫です、私も家ではホラー作品は、怖くてあまり観れませんから、、笑

騙されたと思って鑑賞してみては如何でしょうか??

それでは、今回も、おこがましくもご紹介させていただきました。

(文:橋本淳)

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