チャン・チェン×青柳翔×SABU、アジアの才能が出会い花開く『MR.LONG/ミスター・ロン』



©2017 LiVEMAX FILM / HIGH BROW CINEMA



こんにちは、八雲ふみねです。
今回ご紹介するのは、12月16日から公開の『MR.LONG/ミスター・ロン』。

八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.135




台湾人の殺し屋ロンは、ナイフの達人。東京にいる台湾マフィアを殺す仕事を請け負うが、返り討ちに遭い、命からがら北関東の田舎町へと逃れる。

日本語がまったく分からない彼だったが、少年ジュンやその母で台湾人のリリーと出会い、さらにおせっかいな地元住民との交流を通じて人間らしい心を取り戻していく。

ある日、住民に料理をふるまって評判を得たことから、ロンは牛肉麺(ニュウロンミェン)の屋台で働くことになり…。




©2017 LiVEMAX FILM / HIGH BROW CINEMA




アジアの才能が出会った、ハートウォーミング・バイオレンス・ストーリー


日本で逃亡生活を送ることになってしまった台湾マフィアの青年が、逃げ延びた町の人々との交流を描いた『MR.LONG/ミスター・ロン』。国内外で活躍するSABU監督が台湾の実力派スターであるチャン・チェンを主演に迎えた意欲作です。

2人の出会いは、2005年のニュー・モントリオール国際映画祭。それ以来、親交を深め、一昨年10月に台北で再会した際、SABU監督がチャン・チェンに出演をオファー。初タッグが実現しました。

本作は今年2月、第67回ベルリン国際映画祭コンペティション部門でワールドプレミア上映され、その後、第17回高雄国際映画祭や第30回東京国際映画祭でお披露目。いよいよ満を持して日本での劇場公開となります。

共演には心を閉ざした少年ジュン役にバイ・ルンイン、ジュンの母リリー役に台湾出身の女優イレブン・ヤオ、そしてリリーのかつての恋人・賢次役には日本から青柳翔(劇団EXILE)。

世界を股にかけて活躍するアジアの映画人が結集し、国際色豊かな作品となりました。



©2017 LiVEMAX FILM / HIGH BROW CINEMA




殺し屋だけど料理人!? セクシー&キュートなチャン・チェンにギャップ萌え!


SABU監督がチャン・チェンをイメージして書き上げたという殺し屋ロンは、無口な男。日本語が話せないという設定なので、自らの素性も心情も語ることはありません。しかしチャン・チェンは微妙な表情の変化やしぐさで、ロンの心の変化を繊細に表現。

一方、華麗なナイフ捌きに加え、泥臭くもリアリティあふれる迫力のアクションシーンを披露するなど、俳優としての振り幅の大きさに魅了されることでしょう。このチャン・チェン演じるロンのキャラクターがすこぶる魅力的。

殺し屋が武器であるナイフを包丁に持ち替えて料理を作ってみたら、これが絶品だった…という設定しかり、ジュンとリリーと出かけた温泉旅行で卓球をするも豪快に空振りしてふてくされるロンの表情しかり。

“無口な殺し屋”というクールでアウトローな顔と、不器用だけど人間的な一面。

う〜ん、これぞギャップ萌え!

チャン・チェンの好演とSABU監督作品ならではの遊び心による相乗効果こそ、単なるバイオレンス・アクションではない所以。実は、とってもハートウォーミングな作品でもあるのです。



©2017 LiVEMAX FILM / HIGH BROW CINEMA




初タッグに手応え十分!さらなるタッグに期待大!!


第30回東京国際映画祭では特別招待作品として上映された本作。上映前の舞台挨拶にはSABU監督とチャン・チェンが揃って登壇、八雲ふみねが司会を務めました。




劇中で話すシーンはありませんが、実は日本語が堪能なチャン・チェンさん。SABU監督のユーモアたっぷりのコメントに、通訳を介さずに反応しては終始ニッコリ。

フォトセッション時にはカメラマンからの要望に応え、背中合わせにポーズを決めるひと幕も。映画制作もトークも息ぴったりのお二人、さらなるタッグに期待が高まる舞台挨拶となりました。




作品情報


MR.LONG/ミスター・ロン
2017年12月16日から新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督・脚本:SABU
出演:チャン・チェン、青柳翔、イレブン・ヤオ、バイ・ルンイン ほか
©2017 LiVEMAX FILM / HIGH BROW CINEMA
公式サイト https://mr-long.jp/

八雲ふみね fumine yakumo


八雲ふみね

大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。

八雲ふみね公式サイト yakumox.com

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

RANKING

SPONSORD

PICK UP!