『ペット2』は、マックスの父性の芽生えと精神的成長を描く大エンタメ作品!

©Universal Studios.

犬のマックスやデュークなど、可愛いペットたちの冒険を描いた2016年公開の映画『ペット』の続編となる『ペット2』が、7月26日から日本でも公開された。

『ミニオンズ』や『怪盗グルー』などの人気シリーズを手がける、イルミネーション・エンターテインメント作品だけに、キャラクターの可愛さだけでなく、今回はどのような内容を見せてくれるのか? 個人的にも非常に気になっていた本作。

実は予想外に怖い描写や現実的な問題が描かれていた前作だったが、果たして今回の内容と出来はどのようなものだったのか?

ストーリー

犬のマックスとデュークは、飼い主のケイティと一緒に楽しく穏やかな生活を送っていた。
ケイティはチャックという心優しい男性に出会い、結婚。息子のリアムが誕生する。マックスはリアムを我が子のように可愛がるが、過保護のあまり、彼が安全かどうかを、いつも心配するようになってしまう。
ある日マックスは、ケイティたちとの家族旅行先の農場で、真面目で威厳あふれる農場犬のリーダー、ルースターと出会う。
ルースターから、一人前の男として鍛えられるマックスだったが、そんな中、ある大事件が起こる…。

予告編

マックスの父性の芽生えと精神的成長が描かれる!

前作の基本設定を踏襲した導入部により、てっきり続編でもマックスの安定した日常生活を乱す異質な存在が突然登場し、お互いの衝突からの和解と相互理解が描かれると観客に思わせておいて、そこから更に捻った展開が用意されているのが、実に見事な本作。

冒頭の展開から予想される『ボス・ベイビー』的な内容ではなく、新しく授かった命であるリアムに対して、マックスが父性愛に目覚めるという展開は、正に本作のターゲットでもある親世代の心をつかむものとなっている上に、前作で新しい家族となったデュークをあれほど拒絶していたマックスの精神的な成長を、観客に伝えてくれるからだ。

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更に、マックスの気持ちの変化を観客に納得させるために用意されたのが、本作で初登場となるリアムの抜群の可愛さ!

二匹の犬と同化して食事したり四つ足で走り回る姿は、マックスでなくても「この子は俺が守らねば!」、そう思わずにはいられない魅力に満ちているのだ。

だが、リアムを危険から遠ざけようと心配するあまり過保護になったり、ストレスでマックスが首を掻きむしるようになってしまうなど、本編中には次第に現実の親子が抱える問題点が影を落とし始めることになる。

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実は、最初は笑って楽しんで観ていたのだが、こうした展開を見ているうちに、「ひょっとして、この先に待つペットと人間の別れや死別が3作目以降で描かれることになるのでは?」、ふいにそんな予感におそわれてしまった本作。

実際、前作でも地下に生息する動物たちや、屋上に飼われている鳥の描写などに現実の問題や恐怖映画的要素をこっそりと入れ込んでいただけに、今回の続編にも子供たちを非常に怖がらせる描写が隠されていたりするのだ。

もちろん、こうした子供向けのストーリーに隠された大人の要素も、『ペット』シリーズの大きな魅力の一つであるのは間違いない。

可愛いペットたちの活躍にアクセントを添える、意外な恐怖描写は是非劇場でご確認を!

3つの物語が交差して迎える大冒険が凄い!

今回の見どころは、何といっても3つの冒険ストーリーが同時進行するという点にある。

大都会ニューヨークから田舎の農場へと旅行に出かけたマックスたちを迎える冒険、留守中にマックスから預かっていたお気に入りのボールを無くしてしまったギジェットの冒険、更に、サーカスで虐待されているホワイトタイガーを助けだそうとするウサギのスノーボールたちの大冒険が同時進行で描かれるという、正に面白さ三倍の展開が用意されているのが凄い!

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更に、今回の続編のもう一つのお楽しみは、マックスとデュークが田舎の農場で出会う牧羊犬のルースターの存在だろう。

都会の生活に慣れてしまい、動物本来の野生本能をすっかり忘れてしまっていたマックスを、一人前の男に鍛え直すルースターの存在は、リアムに対して父性を抱き始めたマックスの理想像として、抜群の存在感を放っているのだ。

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しかも、英語版でルースターの声を担当しているのがハリソン・フォードなので、マックスに教える男として生きるための心得が、実に説得力のある言葉として響くことになるのが上手い!

これから鑑賞される方は、ハリソン・フォードの声が楽しめる英語版での鑑賞がオススメです!

最後に

前作の登場キャラクターたちが今回は3つに分かれて大冒険を体験し、それらが最後に合流して更なる大冒険へと発展するストーリーは、前作で築かれたペットたちの絆が生かされる、実に見応えのある内容となっていた。

ただ、子供向け作品として無理のない上映時間内に収めるためとはいえ、3つの物語と新たなキャラクターの登場のおかげで、デュークやクロエの扱いが小さくなってしまった点には、やはり物足りなさを感じずにはいられなかった本作。

とはいえ、前作の対立構造を今度は赤ちゃん対マックスに置き換えたのか? と、映画序盤の展開で思わせておいて、そこから見事にひっくり返してマックスの精神的成長を見せる演出が、子供連れで劇場に足を運んだ多くの観客たちの共感を呼ぶ大エンタメ作品に仕上げているのも事実。

ペットたちとリアムの可愛さ、そしてスクリーンで繰り広げられる大冒険に、家族そろって最後まで安心して楽しめる作品となった、この『ペット2』。

果たして3作目は更に新しいキャラクターが登場するのか、それとも成長したリアムとマックスとの別れを描く完結編となるのか?

色々と想像は尽きないが、まずはこの続編を映画館でお楽しみ頂ければと思う。

(文:滝口アキラ)

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