『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』神田沙也加インタビュー「私自身、今後の展開がどうなるかを楽しみにしています!」

20世紀を代表する伝説的アニメーション『宇宙戦艦ヤマト』シリーズを新たな発想で蘇らせ、新旧ファンともども大好評となった『宇宙戦艦ヤマト2199』のその後を描く『宇宙戦艦ヤマト 2202 愛の戦士たち』全7章がいよいよ始動!

まずは2月25日から、第一章『嚆矢篇』が全国15館にて2週間限定上映されます。

1978年夏に大ヒットした映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』をベースに、新たな戦いに挑むヤマトとその乗組員たちの姿を描く、この新シリーズ。

その中でも今回特筆すべきはドラマのカギを握る大宇宙の伝説的女神テレサを『アナと雪の女王』日本語吹替版をはじめ、今月18日公開の『劇場版ソードアート・オンライン―オーディナル・スケール―』にも出演するなど、声優としても大活躍中の神田沙也加さんが抜擢されたことでしょう!

というわけで……

《キネマニア共和国~レインボー通りの映画街vol.206》

神田沙也加さんにいろいろお話をうかがってきました!

ファンのみなさんの「ヤマト愛」
その熱に圧倒されて……

── まずは『宇宙戦艦ヤマト』というシリーズに関しての印象から教えていただけますか?

神田 自分が生まれる前からの歴史ある作品ですし、とにかくファンの方々の「ヤマト愛」が深いですよね。現に今回テレサという役をいただいて、それが発表されたときの周りの反響がものすごくて、それこそ幅広い世代の方々から「テレサやるんだって? すごいね!」と、みなさん興奮しながらおっしゃるんですよ。もう、その熱に圧倒されましたし、改めて作品の力というものを感じました。

── 今回のお話を機に、初めて本格的にシリーズをご覧になったのですね。

神田 そうです。拝見して、やはりすごい作品だなと感嘆しました。『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』はラストにも驚きましたね。こういう終わり方ってあるんだ⁉って……。サウンドトラックも、当時ものすごくヒットしたんですよね。それこそ私が出させていただいた『アナと雪の女王』が登場するまで、ずっとアニメーション映画のサントラ盤の記録を保持していたとお聞きしました。もうどのくらいの期間、その記録が破られなかったかと思うと……! 描かれている内容も、音楽も、本当に革新的だったのでしょうし、これを礎にして、後のアニメーションが進化していったんだなということも感じました。

── テレサという役柄に関しては?

神田 テレサは序盤こそ言葉は少ないですけど、「ヤマト」という世界観を象徴する大きな存在のひとりですし、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の中では登場場面も少ないですけど、とても大きな役割を担っていますよね。ですので「女神」というイメージだけだとぼんやりした印象なのですが、全宇宙に向けての祈りを捧げ続けているところで、どこかしら母性みたいなものまで感じさせられます。あと『さらば』の彼女は反物質の身体でしたよね。

── 対してテレビ・シリーズ『宇宙戦艦ヤマト2』のテレサは、ヤマト乗組員の島大介と恋に落ちるといった人間的なエピソードも描かれていました。

神田 そうなんですよ。ですから、本当に一言で説明しづらいものがあるんです。しかも『2202』でのテレサがどういう設定で描かれていくのか、実は私もまだ知らされていないんですよ(笑)。まだ第一章のアフレコを終えたばかりで、何もお話することができないのですが、ただ私自身どういう風になっていくのか、本当に楽しみにしているところです。みなさんがテレサにはこうあってほしいという理想像を過去の作品から汲み取りつつ、一方でそこから長い月日を経て新しく甦った『2202』のテレサというものをミックスさせながらバランスをとることができたらいいなと、今は思っています。

諸先輩方と同じ空間での
初めてのアフレコを体験

── では第一章のアフレコは役作りという点で難しいところもあったのでしょうね。

神田 そうですね。まだそんなに出番は多くはなかったのですが、想像で補わなければならないところはかなりありました。ですので、特に第一声での説得力というものがどこまで出せるかに気持ちを切り替えてやらせていただきました。

── スタッフから、何かアドバイスみたいなものはありましたか?

神田 監督さんからは「神々しい感じを出してほしい」ということと、「まだテレサの口が動いていない状態なので、間とかを気にしなくていい」とも言われました。あとテストのときに抑揚をつけてやっていたのですが、そこから引き算のお芝居を要求されていったのも印象的でしたね。収録が終わったとき、音響監督さんから「ずっと神田さんとはお仕事したかったんですよ」とおっしゃっていただけたのがすごく嬉しかったんですけど、それは『アナと雪の女王』をご覧になってなのかと思ったら、「『アナ』で先を越されて、やられたと思った』と。つまりその前から私のことを知っててくださり、お仕事したいと思っててくださってたんだということがわかって、すごく嬉しかったです。

── また今回は、初めて他の声優さんたちと同じブースの中で一緒にアフレコをやられたとのことですが?

神田 はい。声優というお仕事をやらせていただく中、今までは単独での録音、いわゆる別録りというやり方でアフレコさせていただいていたのですが、諸先輩方と同じ空間の中で一緒に録らせていただくのは今回が初めてでした。そういう意味で、ようやく新人としての緊張感を味わうことができたという意味においての「声優デビュー」であったなと感じています。

── やはり空気感とか違いますか。

神田 全然違いますね。でも、これを経験しないことには、これ以上のステップアップは望めないだろうと思っていましたし、非常に良い機会をいただくことができました。実際、ブースの中は錚々たる方々ばかりだったのですが、そのことを考えれば考えるほど委縮してしまいますし、「私で(収録を)止めてしまったらどうしよう!」なんて考えてしまいますので、とにかくそのことは忘れるようにして(笑)、余裕というか意図的に肩の力を抜かせて心のキャパシティを持たせつつ、あくまでも自分はこの中の一員なんだと言い聞かせながらやらせていただきましたね。ただ第一章のテレサはまだ他の方々との掛け合いがないので、どこか別空間にいるような雰囲気も保つように心がけました。また、前作『2199』のみなさんが再結集しての現場ですので、やはり息がぴったり合っていますし、雰囲気もすごく和やかなんです。私も早くこのファミリー感に参加したいなと感じました。

── 実際にベテランの方々の演技を目の当たりにしての印象は?

神田 第一章の冒頭でズォーダー大帝が「愛が必要だ」と言いますよね。そのときの手塚秀彰さんが声を発した瞬間、現場の空気が一変したんですよ。もう鳥肌が立つくらいすごかったです。あと桑島法子さんの森雪が、落ち着いた中にもてきぱきとした声を出すシーンを同じ空間でお聞きしながら、私もこういう声を出せるようになっていきたいなと思いましたね。

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち カット

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

ミュージカル女優として
そして声優として

── 敵側が「愛」という言葉をいきなり大々的に口にするというのも、今回のシリーズの大きな特徴になりそうですね。

神田 そうなんですよ。もう本当にどうなっていくのでしょうか?(笑)ただ、前作もそうでしたが、描写こそ今の時代に見合う進化したものになっていますけど、かつてのシリーズをご覧になられていたファンの方々にも絶対納得していただけるものになっていると思います。

── 神田さんご自身、アニメが本当にお好きで、芸能界デビューした後も声優の夢を捨てずに、養成所に入って勉強されてきた。その夢がこうやって実ったわけです。

神田 たとえば子どもの頃に「ケーキ屋さんになりたい」「先生になりたい」みたいにみんな将来の夢を抱くものですけど、私の場合それが声優だったんです。14歳で芸能界にデビューさせていただいてからも、声のお仕事をやりたいとずっと言い続けてきたんです。ただ、その過程の中で出会ったミュージカルに魅せられて、次第にそれが活動の主軸になっていったのですが、声優という初心の夢に立ち戻る大きなきっかけとなった『アナと雪の女王』はミュージカル映画でもありますので、つまり私がミュージカルをやっていなかったらオーディションに受かってなかったと思うんですよ。ですから今は、声優だけとかミュージカルだけとかではなく、いろいろやらせていただく中で、声優というお仕事を大切にしていきたいと思うようになりました。声優に関してはまだまだ場数が足りないと思っていますので、今回はみなさんと一緒にアフレコができるということも含めて、すごく有意義でありがたいですね。

── 最後に、ファンの方々へメッセージをどうぞ。

神田 前作『2199』を見ましても、それぞれのキャラクターが旧シリーズでの役割を受け継ぎながら新シリーズとしての使命を担っていたと思いますし、私も今回そういった意をどこまで汲み取れるかが勝負の鍵だなと思っています。あと個人的には、早くテレサが横向きではなく、ちゃんと正面を向いて(笑)、他のキャラクターのみなさんと会話するのを今から楽しみにしています。これまで『ヤマト』を見て人生が変わったという方がたくさんいらっしゃると聞いていますし、一方で『2199』から新たにファンになった方もいっぱいいらっしゃる。そう思うと本当に責任重大ではありますが、頑張りますので、よろしくお願いいたします。

(取材・文:増當竜也)

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    ライタープロフィール

    増當竜也

    増當竜也

    増當竜也 Tatsuya Masutou 鹿児島県出身。映画文筆。 朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。 取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。 編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊) その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。 ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊) 現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画新作すべてのレビューをめざす『戯画日誌』、『衛星劇場プログラムガイド』誌に、毎月オンエアされる松竹映画名作群の見どころなどを紹介する『シネマde温故知新』を連載中。


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