『SUNNY』は90年代を生きた者たち必見!「5つ」の魅力!!

(C)2018「SUNNY」製作委員会 

 
『モテキ』『バクマン』の大根仁監督が、韓国の青春映画『サニー 永遠の仲間たち』をリメイクした『SUNNY強い気持ち・強い愛』。

元々劇中音楽にこだわる大根監督ですが、この映画はまるでミュージカルといってもいいような作りになっています。

そんな本作は90年代を生きた方々にはかなり刺さる作品となっています。今回は本作を必見と思う5つのポイントをご紹介して参ります。

必見ポイント1
久保田利伸「LALALALOVESONG」で一気に踊りだすJK!

もはや、ミュージカル映画といってもいい『SUNNY 強い気持ち・強い愛』まずは音楽の話をしなくてはいけません。

山口智子&木村拓哉主演の大ヒットドラマ「ロングバケーション」の主題歌で、久保田利伸の最大のヒット曲「LALALALOVESONG」。

仲間の行方を捜すために久しぶりに母校を訪ねた主人公奈美が現代の篠原涼子から90年の広瀬すずに入れ替わって登校シーンにスライド。

明らかに『ラ・ラ・ランド』を意識した登校シーン。本家より“ラ”が一つ多いのが採用されたという説もありますが、なんと140人のコギャルを使ったダンスシーンは圧巻、しかもワンカットの長回しまであって濃度を高めに高めました。

必見ポイント2
監督の90年代愛の象徴“オザケン“

90年代の音楽といえば“二人のTK”小室哲哉と小林武史やつんくたちのプロデューサー系。

ZARD、大黒摩季などのビーイング系、そしてオザケンこと小沢健二が顔だった渋谷系。

監督の小沢健二好きは作品を見るとすぐにわかります。ドラマの「モテキ」の第1話のメイン楽曲がこの映画と同じ「強い気持ち・強い」だったりします。

ものすごくシンプルにいうとこの映画はこの曲を踊るまでの物語です。

さらに映画版の『モテキ』のエンドテーマも小沢健二 featuring スチャダラパーの「今夜はブギー・バック」のカヴァーでした。

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必見ポイント3
“TK”小室哲哉が音楽監督に!

主演の篠原涼子の大ブレイクのきっかけになったのがダブルミリオンを記録した大ヒット曲「愛しさとせつなさと心強さと」も含めてとにかく90年代にCDを売りまくったの小室哲哉。

90年代に半ばにはシングルチチャートの1~5位までをプロデュース作品で独占したり、“globe”としてトップ10に4曲ランクインさせたり、まさしく“小室無双”状態。

小室サウンドの代表的なアーティストでコギャルの神だった安室奈美恵ともども年内引退ということで残念なことですが、その置き土産として自身のプロデュース曲もたっぷりと取り込んだ(もちろん安室奈美恵のヒット曲もあり)本作の音楽を残してくれました。

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必見ポイント4
現代編と青春編の素敵なバランス

『SUNNY 強い気持ち・強い愛』は映画なので音楽の話ばっかりではなくて、役者の話もしなくてはいけません。

映画は専業主婦として暮らしていたかつてのコギャル奈美がコギャル時代のグループ“SUNNY”のリーダー格芹香と再会するところから始まります。芹香は実業家として大成功していたいものの実は末期がん。余命一ヶ月ともいわれている身です。

そんな芹香に頼まれてかつての仲間たちを探して回るところから始まります。

この“SUNNY”の現代編と青春編を演じるのがともに頼もしい女優陣。

現代編と青春編の組み合わせでまとめると、

奈美(篠原涼子&広瀬すず)

芹香(板谷由夏&山本舞香)

裕子(小池栄子&野田美桜)

心(ともさかりえ&田辺桃子)

梅(渡辺直美&富田望生)

奈々(池田エライザ)

篠原涼子と広瀬すずが似ている!というのは監督の発見だったそうですが、別に二人がそれぞれ寄せにいっているわけでもないのに結構しっくり来ています。

他の組み合わせも中20年の間の距離感をうまく感じさせる似せ具合です。

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必見ポイント5
大根監督作品レギュラー、リリー・フランキー

ワークショップの一環で作られた『恋の渦』は別にして大根監督の作品にはレギュラー出演が義務化されているのがリリー・フランキー。

『SCOOP』『奥田民生になりたいボーイと出会う男全て狂わせるガール』ではちょっとというかかなり危ないキャラだったんですが、今回も見た目は同じように怪しさ満点の探偵役ですが、実はなかなかの凄腕で、さらに意外と気が利き、ラストは良い立ち回りをしてみます。

青春編ではSUNNYのプリンスとして三浦春馬が登場する以外は男性をごっそりと削っているこの映画の中で唯一といっていいぐらい機能する男性としていい味を出します。

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一周まわった”90年代”

気が付くと90年代も20年以上前のことになります。ここへきてNHK朝の連続テレビ小説「半分、青い」で描かれたりとその空気を伝える物語が増えてきました。

ちなみにアメリカだと80年代がブームで、当時のバンドの古着Tシャツはプレミア商品だとか。そういえば『レディ・プレイヤー1』のオープニングを飾ったのはヴァン・ヘイレンの「JUMP」でした。

『SUNNY 強い気持ち・強い愛』「半分、青い」以外にも映画『青夏』ではクライマックスの夏祭りでザ・ブルー・ハーツの「情熱の薔薇」が、『センセイ君主』ではジュディアンドマリーの「OVERDRIVE」鳴り響きます。

10年前だとダサいところが20年経つと一周まわってアリになってきた90年代、ドラマや映画の原作も90年代のものが増えてきたりと要チェックですね。

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最後に

ちょっと堅い話をするとオリジナルの背景には80年代の韓国政治の民主化のうねりという大きなものが置かれていました。

最初にこれをリメイクするという話が出たのが監督と川村元気プロデューサーが『モテキ』のヒットを受けて次回作『バクマン』の話をしていた時だそうです。

川村プロデューサーからの呼び水に反応はしたものの、大根監督はオリジナルの社会的なうねりのようなものを日本に置き換えるでは難しいんじゃないかとなったところで、どこかで思い切ろうとなり。政治の部分を当時のカルチャーに完全移行!

さらに年代も監督が愛してやまない90年代にして、さらに主人公がJKグループなのでコギャル文化をフューチャーすることに。女子高が舞台ということもありますが映画の中で男は添え物程度、ホントに女子の中の世界の話になりました。

この時代は監督曰く若者たちが一番賑やかだった時代。

結果、『モテキ』や『奥田民生になりたいボーイと出会う男全て狂わせるガール』に続く90年代LOVE映画となりました。

難しい話もしましたが、とにかく必見の『SUNNY強い気持ち・強い愛』。お見逃しなくです!

(文:村松健太郎)

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