アンノン族は巻き髪量産型女子?寅さんにみる当時の言葉の興味深い世界vol.2

寅の巻
画像:寅の巻全作品データベース

どうも。タクスズキです。

寅さんが主人公の映画『男はつらいよ』の時代背景がわかるデータベース『男はつらいよ 寅の巻』。「当時の言葉の興味深い世界」として前回いくつかキーワードをご紹介しましたが、今回は第2弾として、同じく『男はつらいよ 寅の巻』から、記者にとって興味深いものを紹介してみます。若い方々も、リアルタイムで映画を見ていた方も楽しめますので、ぜひご覧ください。

スナップ用カメラで自撮りとかしてたのかな?

まず、第9作【1972年】のデータベースに記載してあったのが、こちら。

スナップ用カメラ
歌子たちの旅の必需品。第1作で御前様が持っていた高級品ではなく、70年代には、小型のスナップ用カメラが普及。この頃より、日本製のカメラが世界市場で大きなシェアを占めるようになった。オートフォーカスとなるのは、70年代末からなので、この時代はまだマニュアル操作だった。
参照:第9作 男はつらいよ 柴又慕情|寅の巻全作品データベース

”歌子”とはこの作品のマドンナである、吉永小百合さんのことです。

今では、スマートフォンのカメラが普及して、あまり耳にしなくなった言葉ですが、普段使いのカメラ『スナップ用カメラ』(今ならコンデジなどでしょうか?)がこの頃流行したんですよね。

この頃に日本製のスナップ用カメラが、世界で人気を博し広まって行ったんですね。当時はオートフォーカスがなく「マニュアル操作だった」ようですね。今のように、自撮り・セルフィーなんて文化があったんでしょうか?気になるところです。今だったら、写真を撮ったら「LINEで送って」となりますが、当時の写真の共有され方がどんな風だったのかも、記者の世代からしたら興味深いところ。

アンノン族?今なら『巻き髪量産型女子』か?

同じく第9作では、こんなキーワードも。

アンノン族
1970年代、ディスカバージャパン・ブームに乗って、若者たちが「日本再発見」を目的に、さかんにグループ旅行を楽しんだ。OLや女子大生の間では、雑誌「アンアン」「ノンノ」を片手に、一人旅や少人数旅行が流行、“アンノン族”と呼ばれた。歌子たちもまさに“アンノン族”。
参照:第9作 男はつらいよ 柴又慕情|寅の巻全作品データベース

日本回帰とのことで、国内に目を向けた旅行が流行ったみたいです。もし、当時TwitterやFacebookがあったら『鎌倉なう』なんて投稿が飛び交っていたのでしょうか。こういった妄想をするのも楽しいですね。

それにしても『アンノン族』の”族”のように、いつの時代もカテゴライズする文化があるようですね。今だと『巻き髪量産型女子』の”女子”という言葉でくくるのと似ていますね。

やっぱり変速ギアは最強ですよね

第10作【1972年】では、当時の少年たちを魅了していたものが紹介されています。

自転車
千代の別れた息子、さとしが江戸川堤を自転車で遠乗りして、母に会いにやってくる。1970年代の小学生の憧れの自転車は、ウィンカー付き、変速ギアの付いた最新型のスポーツサイクル車だった。少年雑誌には、そうした自転車の広告が掲載され、男の子の垂涎の的だった。
参照:第10作 男はつらいよ 寅次郎夢枕|寅の巻全作品データベース

いつの時代も、男子にとって変速ギア付き自転車は憧れるものですが、少年雑誌に大きく取り上げられたのは当時ならではでないでしょうか。

レコードのB面という言葉を10代は理解できるのだろうか

第11作【1973年】では『レコードのB面』という言葉が登場します。

レコード
寅さんが、網走で古レコードを販売。そこへリリーが声をかけたところから、二人の長い長い物語が動き出す。リリーはテイチク(浅丘ルリ子が所属していた会社)から「夜明けのリリィ」(B面は「レッツゴー・リリィ」)なるレコードを発売したことがあるという。この映画が封切られた時代は、歌謡曲全盛時代。映画のなかでも五木ひろしの歌声からレコードから流れている。
参照:第11作 男はつらいよ 寅次郎忘れな草|寅の巻全作品データベース

今の10代の方々は”B面“という概念を知っているのでしょうか。記者は、カセットテープを知っているので、理解できますが、スマホで音楽を聞くのが当たり前になっている世代からしたら「何が何だか?」という方も少なくないはず。

こちらも時代を感じられるキーワードですね。面白い。

旅行ガイドブックが定着した頃

第12作【1973年】では『旅行ガイド』が定着したことを知れます。

旅行ガイド
九州旅行に出かけるとらや一行のために、タコ社長が書店で買い求めてきたのが「九州旅行案内」。ハンディな旅行ガイドは、大正時代頃から、旅のお伴として普及。ディスカバージャパン・ブームの1970年代初頭になると、書店のは旅行ガイドコーナーに、様々なガイドブックが並ぶようになった。
参照:第12作 男はつらいよ 私の寅さん|寅の巻全作品データベース

るるぶなど定番となっている”ハンディ式”旅行ガイドブックが根付いたのがこの頃なんですね。個人的には『ディスカバージャパン・ブーム』がどんなものなのか、非常に気になります。

女性のファッションとして根付いたパンタロン

こちらも第12作【1973年】から。当時のファッションについてです。

パンタロン
りつ子を迎えての楽しい昼餉のあと、寅さんとさくらが土手までりつ子を見送るシーン。それまでさくらは、スカートをはいていたにも関わらず、パンタロンに履き替えている。晩秋の江戸川土手は冷え込むので、寒さ対策のためなのか、それとも…
参照:第12作 男はつらいよ 私の寅さん|寅の巻全作品データベース

記者の場合”パンタロン“でパッと思いついたのがタイガーマスク(3代目以降)のコスチュームだったので、当時の女性ファッションとして根付いたのは意外でしたね。

タイガーマスクも当時の流行を反映してパンタロンを履くようになったのでしょうか。プロレス好きの記者としては非常に気になる問題です。

アンノン族が印象深い!

寅さん映画の時代背景を紹介してきましたが、中でも今回興味深かったのは『アンノン族』です。とてもキャッチーなキーワードだと思いませんか。やはり、当時の時代背景を追っていくのは面白いです。

ということで、今後もこうした当時流行っていたものを追っていきたいと思います。次回はどんなキーワードが出てくるのか乞うご期待。

ではまた!

(文/タクスズキ)

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    タクスズキ

    これから映画をどんどん見ていきたいと思っている平成生まれ。「木更津キャッツアイ」「なくもんか」などの笑えるクドカン作品が好き。コメディーということで「THE 有頂天ホテル」「ザ・マジックアワー」などの三谷幸喜作品も。他には、青春ものが好きなので「日々ロック」はぜひとも見たいと思っている所。ホラー恐怖症を克服すれば、次のステップに進めるはずと、ここ10年考えている次第。何かオススメの映画があれば、教えて下さい。映画通の方の作品紹介をお待ちしております。

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