恋人たちのイチャイチャなんていらない!悪意たっぷりなクリスマス映画10選!

もうすぐクリスマスですね(遠い目)。街にはイルミネーションが輝き、恋人たちが手をつないで道を往来している。そんなムーブメントに縁のない人たち(筆者含む)が「リア充爆発しろ」とダークサイドに堕ちる、そんなステキな時期がやってきました。

そこで今回は、「恋人たちがイチャイチャする映画なんか観ていられるか!」という方におすすめの、いろいろな悪意が込められたクリスマス映画を10作品ご紹介します。

1:『P2』 地下駐車場で美女と非モテ男が極限バトル!

P2

「クリスマス・イヴに残業か…やれやれ…」と思っていた女性が、突如として殴られて気絶。その後は地下駐車場を舞台に、薄着の美女VS狂人の非モテ男との極限バトルが展開するという愉快な映画です。場所が限定されているのに(だからでこそ)、あの手この手のアイデアが満載で、残虐描写を除けば極めて万人受けするスリラーになっていました。

もちろん怖いのですが、終盤には「『ワイルド・スピード』シリーズでこういうの観たよ!」とツッコみたくなる爆笑シーンもあります。ワンちゃんが大活躍するので、2016年に公開され話題となった『ドント・ブリーズ』が好きだった方も気にいるでしょう。観終われば「狂った非モテ男とバトるくらいなら独り身のほうがマシ」と思うことができ、ちょっぴり幸せになれますよ。

2:『クランプス 魔物の儀式』 クリスマスを信じない子にはお仕置き!

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タイトルの“クランプス”とは、クリスマスにプレゼントをくれるサンタクロースとは反対に、言うことを聞かない子に罰を与える伝説の魔物のこと。日本の“なまはげ”に当たる存在と言えばわかりやすいでしょう。直接的な残虐描写はほぼ皆無ですが、しっかりとした恐怖描写はなかなかのもの。家族で楽しめるホラーというのは貴重です。

皮肉たっぷりのオープニングでツカミはバッチリ、いとこから「まだサンタを信じているんだ!かわいい!ウプププー!」とからからわれてしまう主人公の少年はとても健気で、親兄弟の関係はオトナこそがグッと来ます。さらには子ども向けホラーとは思えない“絶望”までも与えてくれる! “掘り出し物”という表現がしっくりくる秀作です。

3:『凶悪』 殺人鬼たちのクリスマスパーティがヤバい!

凶悪

とにかく悪い人間の悪しき所業の数々を見せ続け、さらに“普通の人”の闇の部分をも暴くという、良い意味で超イヤな気分になれる映画です。

注目は、殺人鬼たちが“普通のクリスマスパーティ”をしているシーン。みんなので楽しく笑いあい、子どもにクリスマスプレゼントとしてランドセルを渡し、部下がトナカイの格好をしたまま買い物に行ったことを茶化したりもする……しかしながら、“ランドセルに報酬の札束を入れる”という狂気が垣間見えるシーンもある!

このクリスマスパーティで、焼いたお肉が美味しそうに見えるのも(良い意味で)悪趣味です。だって、その前には残虐な殺人シーンで、“人肉”を思いきり見せているのですから……。

4:『バッドサンタ』 サンタさんは人間のクズだった!

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この映画の特徴を挙げるのであれば、何よりも「主人公が真性のクズ!」ということ。勤務態度は最悪、しれっと金庫破りもする、ガチのアルコール中毒で、女性と所かまわずセックスするなど、まさにゲスの極み。当然、お子さんには見せられないシーンのオンパレードなのです。

この“子どもの夢を打ち砕きまくるサンタ像”こそが本作の面白いところ。主人公がゲス野郎となったのはひどい人生を歩んできたことが理由であり、人生の酸いも甘いも知った大人こそ染み入るポイントも多々あります。いじめられっ子の男の子との交流もハートフル(?)であるため、最後にはクズ主人公のことがちょっぴり好きになれるかもしれませんよ。

余談ですが、2016年に続編である『Bad Santa 2』が全米で公開されたものの、興行的にも批評的にも失敗したせいか、未だに日本ではソフト版すら発売されていません。観たいんだけどなあ……。

5:『ゴーン・ガール』 結婚は超怖い!

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最強の“結婚したくなくなる映画”と呼んでも過言ではないでしょう。妻をさらった(殺した)犯人はいったい誰なのか?というミステリー部分だけでも十分に楽しめますが、実は“状況がヒドすぎて笑ってしまう”というブラックコメディ的な要素もふんだんだったりします。なるべく予備知識なく、驚きの展開にただただ身をまかせて観るのが良いでしょう。

本編にクリスマス感はほとんどありませんが、モデルとなったスコット・ピーターソン事件はクリスマス・イヴに起こったものですし、何よりも「街中にいるカップルがぜんぜん羨ましくなくなる」という点でクリスマス前に大プッシュでおすすめできる内容です。独り身のほうが、いろいろと気楽なところもありますからね……。

6:『8人の女たち』 女たちの醜さが次々と露呈する……

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「家族がクリスマスに集まったものの、一家の大黒柱のパパが殺されてしまった……! 電話線は切られ、館の外には出られない、犯人はこの中にいる!」という、『金田一少年の事件簿』の家族版みたいな内容です。

その最大の特徴は、次々と8人の女たちの秘密が次々と暴かれ、その醜さやあさましさ、または哀しさもが次々と露呈していくこと。ミュージカル仕立てであることも、女たちそれぞれの内面を如実に表わしています。犯人を予想してみるのはもちろん、クリスマスが一般的には“幸せな日”であることにも注目してみるのも良いでしょう。

7:『未来世紀ブラジル』 サンタさんの代わりに来たのは……

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何をするにも書類が必要! 住まいには乱暴にダクトが貫かれている! モグリに暖房修理をさせたおかげでヒドいことに巻き込まれる! そんな近未来の行き過ぎた管理社会が描かれており、物語は良くも悪くも型破りでハチャメチャ、極めて観る人を選ぶ映画と言っていいでしょう。

序盤には、女の子が「うちには煙突がないのにサンタさんは来るの?」と質問→天井を突き破って銃を持った特殊部隊が登場という素っ頓狂なシーンがもあります。さらに、終盤にはクリスマスにイチャイチャしているカップルまでをも包囲するシーンがあるので愉快ですよ(笑顔)。

8:『ダイ・ハード』 テロリストとの闘いに巻き込まれる!

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クリスマス映画と聞いて、このアクション映画の名作を思い浮かべる方も多いでしょう。ビルという限られた空間における、テロリストと闘うための様々なアイデアや見せ方は今観てもまったく古さを感じさせず、銃撃描写がやたらと丁寧であったり、敵は敵で“頭のキレるリーダー”として抜群の存在感を見せていたりと、その完成度は半端なものではありません。

「なんで俺がクリスマスにこんなひどい目に合うんだ!」という悲哀も胸を打ちますし、男同士の(つかの間の)友情や信頼が描かれているのも良いですよね。男のための、男のクリスマス映画です。

9:『グレムリン』 怪物たちがクリスマスをめちゃくちゃに!

グレムリン(字幕版)

劇中、主人公とヒロインが、こう話し合っているシーンがあります。「クリスマスは一年で一番ハッピーな時だよ?」「そうでもない人もいるわよ。自殺者が一番多い日でもあるわ」「憂鬱な話だな……」「クリスマスは嫌い、他の祭日は知らない間に過ぎて行くのに、なぜクリスマスだけ大げさに祝わないといけないの?」と……。なるほど、これは納得できる論理ですよね。クリスマスだからと言って、無理にお祝いしたり、特別な日であると認識しなくても良いのかもしれません。

内容はかわいい生物が、怪物と化して街を襲撃するというホラー……と思いきや、実際はコメディ成分が多めで、終盤はもう笑うしかないテンションになってくるでしょう。「怪物がクリスマスをメチャクチャに破壊してしまう!」というのは、前述の会話への皮肉にもなっていますね。しっかりした“教訓”も教えてくれますし、残酷描写もそれほどないので、お子様が観ても大丈夫だと思いますよ。

10:『バットマン リターンズ』 すべての“はぐれ者”に……

バットマン リターンズ (字幕版)

最強の“切ないクリスマス映画”と呼んでも過言ではないでしょう。劇中ではバットマン、キャットウーマン、ペンギンという三者それぞれの“社会への不適応性”がこれでもかと描かれており、終盤はもはや“幸せを妬む者同士の醜い足の引っ張り合い”になっていきます。クリスマスという幸せの象徴のような日であっても、普通の幸せを手に入れられない……そんな“はぐれ者”を愛するティム・バートン監督らしさが全開でした。

寂しいクリスマスを過ごしているという方は、ぜひ『バットマン リターンズ』を観て、切ない気持ちに浸って欲しいです。幸せや喜びを謳った映画にはない、大切なことに気づけるかもしれませんよ。

まとめ

ここに挙げた映画では、それぞれ「クリスマスは誰にとっても幸せな日であるとは限らない」ということが描かれています。よく考えれば(考えなくても)、それは当然のこと。365日の中のたった1日に、「家族やカップルで過ごして幸せでなければならない」なんてルールはどこにもないのですから。

クリスマスだからでこそブルーな気持ちになってしまったという時は、やはりハッピーな映画ではなく、こうしたビターテイスト(または辛辣で悪意たっぷりな)の映画のほうをおすすめしたいです。沈み込んだ気持ちを“同調できる”作品のほうが、きっと心を癒やしてくれるでしょう。

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(文:ヒナタカ)

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    ヒナタカ

    ヒナタカ 「カゲヒナタの映画レビューブログ」運営中のフリーライター。All Aboutでも映画ガイドとして執筆中。なぜか中高生向けの恋愛映画もよく観ています。

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