第29回東京国際映画祭を振り返り:アニメーション特集「映画監督 細田守の世界」

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『バケモノの子』製作時の細田守監督を追ったNHKドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀 アニメーション映画監督 細田守の仕事“希望を灯す、魂の映画”」上映後に行われたトークイベントには、細田守監督をはじめ、トーマス・ナム氏(韓国/アジア・ファンタスティック・フィルム・ネットワーク マネージング・ディレクター)、マリオン・クロムファス氏(ドイツ/ニッポン・コネクション映画祭フェスティバル・ディレクター)、イブ・モンマイヨール氏(フランス/映画評論家)が出席し、グローバルなを展開しました。
「韓国では細田さんは日本のアニメの次期救世主だと思われている」(ナム氏)、「ドイツでは『サマーウォーズ』がとても人気があり、新聞でも絶賛されました」(クロムファス氏)が言うように、各国での細田監督作品の評価は高いとのこと。
それを受けて細田監督は「海外での映画祭に参加するのは、特別な体験なので毎年でも参加したいぐらい。上映が終わった後のQ&Aでは、こちらが考えつかないような意見が出るので楽しみなんです」と、笑顔。
また海外との共同製作に話が及ぶと…。
「一緒に何か作品を作っていける人が日本人だけとは限らない。海外に行くとその国で有名な作家の画集を買ってみることが多いので、いつか現場で一緒にできたらいいなっていう夢はあります」と、笑顔の細田監督。
ゲストスピーカーの方々の国でのご自身の作品がどのように受け入れられているか、興味深く耳を傾ける細田監督の姿が印象的でした。

 

 

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最後は『バケモノの子』上映終了後、細田守監督と東京国立博物館 学芸研究部列品管理課 平常展調整室長である松嶋雅人さんによるトークイベント。
この日のテーマは「日本絵画史からみた細田守作品」。
浮世絵師・歌川国芳や国宝・孔雀明王像といった美術作品と細田監督作品の共通点を次から次へと発表していく松嶋先生に、細田監督もお客様も驚愕の連続。
日本絵画の伝統的表現と細田監督の描く作風が見事に当てはまり、私も何度も鳥肌が立ちました。
松嶋先生が「そういう意識はなく使っていたんですよね?」と問いかけると、「先生からそういう話を聞くと、そういうつもりだったような気がします(笑)」と、ハニカミ笑顔の細田監督でした。

 

 

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フォトセッション時、細田監督が手にしているのは「国宝鳥獣人物戯画」のレプリカ。
「国宝なのに、保存状態が良いね。新品みたい(笑)」というお茶目なコメントに、場内大爆笑!

 

 

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すべてのトークイベントが終了した後、改めてご挨拶に伺うと満面の笑顔で「楽しかったねぇ〜」と仰った、細田監督。
各トークイベントでは細田監督の素朴で飾らない人柄が伝わってきて、私もとても充実した時間を過ごさせていただきました。
ひとりの映画人の作品を一挙に上映、そして作品へのアプローチや知られざるエピソードをじっくりと伺うことが出来るのは、映画祭ならではの体験ですね。
細田監督の新作は、2018年の公開に向けて鋭意制作中とのコト。
次回作も期待しています!

 


 

それでは、また次回お会いしましょう。
お相手は、八雲ふみねでした。

 

 

 

八雲ふみね fumine yakumo

八雲ふみね大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。
八雲ふみね公式サイト yakumox.com

 

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