インタビュー

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2023年06月13日

『育休刑事』のパパ刑事役は新境地!?キャリア10年目を迎える金子大地が見据える、次なる地平とは

『育休刑事』のパパ刑事役は新境地!?キャリア10年目を迎える金子大地が見据える、次なる地平とは

元々、芝居の振り幅の広さには定評があった。

誰あろう、作品と役によってテンションや温度の高低差を見事に演じ分ける金子大地にほかならない。彼は今、俳優として新たな景色を目にしているようだ。

NHK総合/BS4Kで毎週火曜夜10時から好評放送中のドラマ『育休刑事』で、文字通り子育てに奮闘する育児休業中の主人公・秋月春風(あきづき はると)を絶妙な塩梅で演じているが、ここまで素直でクセのない人物は意外にも初だったとか。

一方、同世代の作り手や俳優たちと4年前に撮影を行ったリアルな青春群像映画『モダンかアナーキー』が、7月1日からイメージフォーラム(東京・渋谷)にて2週間限定で上映されるが、こちらでは打って変わって極めてナチュラルな“役を演じない芝居”を体現。

10月にはキャリアが10年目となる金子の現在地と、次の節目に向けて見据えている地平について、腰を据えて話を聞く。

“蓮くん”が大きくなったら「また一緒にお芝居をしたい」

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──いきなりの自分語りで恐縮ですが、『育休刑事』を観ているとウチの子が乳児だった頃を思い出すんですよ。


金子大地(以下、金子):僕も今回の作品で感じたんですけど、赤ちゃんの時期って本当に成長が早いですよね。

──そうなんですよ、月齢で全然違ってくるという。それにしても、4話以降、息子の蓮くん役を演じている赤ちゃんの表情が素晴らしいですよね。

金子:本当におっしゃる通りで、あの子は天才なんですよ。現場の大人たちが「今この顔がほしいなぁ」という表情を、絶妙なタイミングでしてくれるんです。最初の蓮くん(役の赤ちゃん=名和咲陽)は、それこそ月齢もあって泣いちゃうのが当たり前なので、泣かせないように気をつけていたんですけど、(4話以降の蓮くん役=甲賀)羽仁衣くんは逆に「泣いちゃうシーン、どうします?」ってスタッフさんたちが相談するくらいで(笑)。

なので、羽仁衣くんの場合は「そろそろ、お腹が空くころかな?」と頃合いを見て、泣くシーンの準備をするという──。何にしても、赤ちゃんファーストで撮影が進んでいく現場でしたが、彼らのかわいさにはすごく癒やされていました。

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──子ども、ほしくなっちゃいました?

金子:そうですね、よその家の子でこれだけ好きになっちゃうんだから、もし自分の子どもが生まれたら……愛情がどうなっちゃうのか、逆に不安になったりもして(笑)。

でも、『育休刑事』で春風(はると)という役を演じたことで、子育てをされている方々に対する尊敬の気持ちが増しました。お父さんもそうですけど、(北乃きい演じる春風の妻・)沙樹さんのように、お仕事をされているお母さんのたくましさをすごく感じていて。

一口に子育てと言っても本当に大変で、特に赤ちゃんのときは「こんなに目が離せないものなのか……!?」って、お芝居のなかではありながらも実感しましたし、自分もそうやって目をかけてもらいながら育ててもらったんだなって、親のありがたみを改めて感じるきっかけにもなりました。

──自分が親の目線を持つことで、初めて分かることが多々あるんですよね。それで言うと、蓮くんの行動や成長を見る目線によって事件解決の糸口を春風が毎回つかむというのも、気づきに富んでいるなと思っていて。

金子:子育てをしなかったら分からなかったことによって、事件への目の向け方も少しずつ変わっているんですよね。でも、それが押しつけがましくないというか……見やすくて楽しめるドラマになっているのが素敵だな、と思っていて。赤ちゃんのかわいらしさや愛らしさだけでも画がつくれるという意味では、すごく助けられていますし、僕自身もついついデレちゃいますね(笑)。

でも、これからどんどん成長していくわけじゃないですか。次に羽仁衣くんと会うときは、きっと僕のことなんか忘れちゃっているんだろうなって思うと寂しくなっちゃうので、ずっと成長を見ていたいという気持ちになります。欲を言えば、彼がもう少し大きくなってから、また一緒にお芝居をしたいですね。

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