「あやしい彼女」北村匠海インタビュー、「大きな夢も小さな夢も、持ち続けることが大事」

シネマズ編集長の柳下修平です。昨日より公開となった「あやしい彼女」。

シネマズでは今回主人公節子(カツ)の孫である翼を演じた北村匠海さんへインタビューを行いました。作品への思いと夢について熱く語って頂きました。

北村匠海さん 1_Fotor

──ご自身で映画をご鑑賞された際の感想を教えて下さい。

北村匠海(以下 北村):僕自身、映画を観て思いの外泣いてしまいました。ここまで笑って泣けるコメディ映画ってそうは無いですよね。僕自身、普段は出演している映画は客観視できないことが多いんですが、今回は僕自身の演技も気にならずに一つの作品として観られました。なので本当に純粋に楽しめたんです。要潤さんが「素晴らしい映画!」と仰っているように、僕自身も素晴らしい映画だと思います。


──北村さんが演じられた役柄について教えて頂けますか。

北村:僕が演じた翼というキャラクターの大きな軸は”夢”なんです。最初の方は方向性の定まっていないバンドをやっています。それが節子と出会うことで夢を持って、それを叶えようとしていく。作品を通して翼が成長していくのがわかります。最初はおばあちゃんに小銭をせびるような大学生で(笑)それがだんだん自分を持ち、夢に対して努力をしていくキャラクターになっていくんです。


──73歳のおばあちゃんが20歳になるという特異な設定ですが、そのおばあちゃんの孫役のオファーを受けたときの心境はいかがでしたか。

北村:”誰もが夢見る人生のリセット”が軸にあるので“楽しみ”という期待が大きかったです。水田伸生監督の映画はどれも大好きだったので、僕の中で持てる全てをこの作品に注げるんじゃないかと思えました。コメディも初挑戦で新しい引き出しを開けてもらった。北村匠海の集大成というのは言い過ぎかもしれませんが、これからに繋がる経験ができた作品にであったと思いました。


──コメディ演技はやられてみていかがでしたか。

北村:とても楽しかったです。撮影の時から笑いが起こってとても新鮮でした。多部未華子さんも笑わせる演技がうまくて、とても勉強させて頂きました。作品を通して自分が芝居をすることで笑ってくれる喜びも知ることができました。自分の演技に対して笑い声が起きたのを見て達成感を感じることができました。今後もこういう作品に出演したいなと思いました。


──お話を伺っていると現場が楽しい雰囲気だったのが伝わってきますね。

北村:監督は大黒柱的な感じでした。水田監督はとても温かい方なので現場を包み込んでくれました。もちろんしっかり指導して下さるところもあり、撮影が終わってもすぐ次をまた撮影をしたいと思いました。


──映画の中のバンドの練習はどれくらいされましたか。

北村:ちゃんと生演奏するというのが撮影前から決まっていました。多部さん含め4人でバンドリハを2〜3ヶ月前から始めました。順番に全曲頭に入れていきました。


──最初は白塗りしていましたが、節子が入ることでバンドの印象がガラッと変わりましたね。その辺りのバランスはどうやって取りましたか。

北村:当初の翼は白塗りすれば自分の中でスイッチが入る感じでした。ドスの効いたヘビーメタルですね。僕自身のキャリアではやったことはありませんでしたが、曲に引っ張られていく感じでできました。

その後節子が入ると、多部さんの歌声を聴いて曲に引っ張られていく感じでした。翼自身の心境の切り替えも新しい音楽に触れることで、新しい音楽性や夢を見つけることができたのかなと。


──節子を捕まえバンドを頼むシーンが、口説いてるようにも見えて爆笑のシーンでしたね。あの間の演技はどのように作られましたか。

北村:色々と参考にできるものはないかと探していたんです。そこで水田監督の『謝罪の王様』の岡田将生くんのシーンがピンときたんです。それを噛み砕いて翼とリンクさせていき、演じました。撮影後、監督に「あのシーン。『謝罪の王様』の岡田くんに似ている」と言われ、監督と意思疎通が出来た!と嬉しく思いました。


──多部未華子さんとの共演について教えて頂けますか。

北村:僕と一緒で多部さんも人見知りらしく(笑)、現場では芝居で会話するくらいであまりお話はしませんでしたが、主演といことで現場を引っ張って行ってくれました。


──倍賞美津子さんとはいかがでしたか。

北村:パワフルな方で、一緒にお芝居ができて光栄でした。現場では優しく話しかけてくださって緊張をほぐしてくれました。


──小林聡美さんとはいかがでしたか。

北村:親子ということで、緊張や不安を解きほぐしてくれました。アドリブの時も小林さんに助けて頂き、現場で小林さんを見かけるとほっとするほど、本当のお母さんのような存在になっていました。


──映画の中でアドリブはどの辺りでしょうか。

北村:バンドとして成功していく中で、お母さんとご飯を食べに行くシーンですね。焼き肉食べに行こうと外で二人で会話をしてるシーンです。


──多部さんと倍賞さんは同じキャラクターですが、演技をするなかで同一人物だと感じるような不思議な感覚は覚えましたか。

北村:言葉の言い回しなどで何度も感じましたね。目の前にいるのは、多部さんと倍賞さんで見た目は違うのに、同じ人物と感じるのは本当に不思議な感覚でした。


──昭和の曲をメインで演奏されていますが、初めて聴く曲などはありましたか。

北村:普段からバンドをやっているので、聴いたことのある曲は多かったです。映画の中では自分たちの音楽性、曲を今風にアレンジもしています。そうすることで若い人にも新鮮で、年配の方には懐かしい印象を与えることができているのではないかなと思っています。


──映画を通してご自身のバンドの活動への刺激になった部分はありますか。

北村:映画を撮り終わった後に、夢を叶えた感覚に似た達成感がありました。翼の夢を一つ達成させたので、自分自身もまたここから夢に向かって頑張ろうと思えました。


──バンドで夢を叶えたいという若い方がたくさんいると思います。バンド以外も含めて、”夢を実現したい人たち”へのメッセージを頂けますか。

北村:僕自身がバンドをやっていて、夢である武道館を叶えたり、今は横浜スタジアムに向けて準備しています。夢を持つことで自分自身を成長させることができるし、夢を持つことで出会いが生まれることもあります。どんな大きな夢でも、どんな小さな夢でも持ち続けることが大事。叶ってしまっても夢を持ち続けることが大事だと思います。なので、みなさんにも夢を持ち続けて頑張ってほしいです。


──北村さん自身一番好きなシーンはどこですか。

北村:病院での多部さんと小林さんのシーン、もう大号泣でした。「家族っていいな」と改めて思いました。


──最後にこの作品を楽しみにしている方々へメッセージをお願いします。

北村:この作品の登場人物はそれぞれ夢へ進んで行ったり、人生をリセットしたり、目指してるものが違います。若い方は翼のように夢を追いかける大切さを学べます。年配の方は人生をもう一度彩るという元気を貰えます。様々な世代に響くものが詰まっている作品だと思います。この作品を通して家族の大切さや夢を持つことの大切さを持って帰っていただければと思います。

インタビュー後記

インタビューをする前は爽やかでクールな印象の強かった北村さん。インタビューをする中でこの作品やご自身のバンド活動、夢への思いを熱く熱く語って頂くことができました。

その北村さんの熱量そのものに、映画と同じくらい私自身刺激を受けました。

ちなみにこのインタビューが終わった後、北村さんは本作のホワイトデー試写会の舞台挨拶へ向かわれました。初の一人舞台挨拶ということで少し緊張されていたのも印象的でした。

北村さん自身も絶賛する誰もが楽しめる、そして泣けるコメディ映画「あやしい彼女」。4月1日(金)より全国公開です。

(取材・文:柳下修平)

    ライタープロフィール

    柳下修平

    柳下修平

    シネマズby松竹編集長、1986年生まれ、今年で30歳。個人ブログ「Cinema A La Carte」も運営。映画イベント「映画の食事会」主催や幻冬舎「Ginger」及び「Spark Ginger」で映画コラム連載も。ブロガーメルマガEdge Rank執筆メンバー。映画以外ではカメラと旅行が趣味。

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