祝!『ガールズ&パンツァー劇場版』公開1周年!365日過ぎても「ガルパンはいいぞ」!

映画の場合、いわゆるロードショー興行として劇場公開される期間は大体1か月前後、大ヒット作で3か月から半年くらいというのが通例ですが、昨年の秋に劇場公開されて、今なお上映を続けている奇跡ともいえる映画があります。

《キネマニア共和国~レインボー通りの映画街vol.176》

『ガールズ&パンツァー劇場版』。そう、あの“乙女のたしなみ”とも謳われた(⁉)戦車道を履修し、試合に臨む高校生女子たちの青春感動スポーツ映画です!

ガールズ&パンツァー 劇場版

(C)GIRLS und PANZER Film Projekt

爆音上映に4DX上映と
連日満員の大盛況

今さら改めて記す必要もないでしょうが、『ガールズ&パンツァー』とは、2012年秋から13年春までの深夜の時間帯にテレビ放送されたアニメーション・シリーズの後日譚を劇場用映画として描いたものです。

通常、深夜アニメの劇場用映画は、そこそこお客が入って、ファンの間でイベント的に数週間ほど盛り上がってめでたく終了というケースが大半なのですが、この『ガールズ&パンツァー劇場版』(以下『ガルパン劇場版』)は、2015年11月21日に全国77スクリーンで公開されるや、何と二日間の観客動員数ランキング第2位、興行収入ランキング第1位を計上。年を越して2016年に入ると徐々に上映館数も増えていき、それとともに従来のアニメ・ファンのみならず戦車マニアや軍事マニア、映画マニアを巻き込み、のめり込ませ、リピーターを徐々に増やし続けていくことになりました。

そこには戦車に対する詳細な設定や数々の映画的オマージュなど、そして何よりもエンタテインメントとしての映画そのものの面白さがあったからです。、

2月半ばからは4DX上映も始まりましたが、最初の数週間は全国の上映シネコンのネット・チケット予約センターの回線がパンクするほどの熾烈なチケット争奪戦が展開(私も10日ほど悪戦苦闘してようやくゲットできました)。

もともと4DXを想定せずに作られていた『ガルパン劇場版』ですが、いざやってみたらこれ以上そのシステムにフィットした優れものとなり、ますます評判は高まり、一気に『マッドマックス 怒りのデスロード』に勝るとも劣らない4DXのキラー・コンテンツとなっていきました。

また『ガルパン劇場版』は東京・立川シネマシティで極上爆音上映センシャラウンド・ファイナル方式で上映され、その圧倒的音の迫力に惹かれて毎回満席。さらに春休みや夏休みに入ると全国からガルパン・ファンが上京して連日大入りの大盛況となり、いつしか立川はガルパンの舞台となる茨城県大洗市が聖地巡礼の筆頭として活気づいていったのと同様、ガルパン・ファンが鑑賞する上での聖地と化していきました。

この勢いに乗せて、兵庫県尼崎市の塚口サンサン劇場では重低音轟撃上映、全国特定のイオンシネマでULTIRA、シネマサンシャイン平和島ではimm SOUND(さらにこの館では4DXの効果マックス上映も敢行)、川崎チネチッタではLIVE ZOUND上映などなど音響に力を入れた上映を行い(映画の音響スタッフが全国の数多くの上映館に赴いて、音響を調整しています)、映画における音の重要さを映画館にも観客にも強く知らしめることとなりました。

2017年の12月からは
最終章・全6部が随時イベント上映!

5月21日にはブルーレイ&DVDが発売され、初週の売り上げはブルーレイ総合ランキング第1位、また邦画アニメのBDでは歴代4位の売り上げを記録しました。
さすがにこれでブームもひと段落かと思いきや、何とその後も上映館の客足は衰えず。なぜならソフトのほうは劇場上映版にさまざまな修正を施したリテイク版であり、ではどこがどう違うのかを確認したいといった興味で、ソフトを買ったファンがまた映画館に足を運ぶという現象が起きてしまったのです。

また5月には第25回日本映画批評家大賞アニメ部門にてサンクチュアリ作品賞、および主演の淵上舞が新人青洲章を受賞。7月には第47回星雲賞メディア部門を受賞。

(本来ならもっとさまざまな映画賞を受賞して然るべきなのでですが、本作はいわゆるマスコミ試写がなく、また公開初日の11月21日がいわゆる映画賞の選考が始まる時期でもあったことで、ほとんどの選考委員は本作を未見のまま各賞を選考していったのです)

興行成績も、8月21日に興収23億円を突破。これは深夜アニメの劇場用映画としては『ラブライブ!The School Idol Movie』(興収28億6000万円)に次ぐ第2位の成績です。地道に、しかし確実に上映を続けながらこの成績に至ったことは、もっともっと語り草になるべきでしょう。

かくして11月、公開1周年を記念して、現在またまた全国で4DX効果マシマシ上映が始まっています(22日まで)。私も東京のユナイテッド・シネマとしまえんで、およそ3か月ぶり(4DXは半年ぶりくらいかな)、25回目の『ガルパン劇場版』を鑑賞しましたが、上映終了後は拍手喝采。また以前に比べて女性客が増えているのも印象的で、確実にファン層が広がっていることを実感できました。

もっとも、立川シネマシティの極上爆音上映はついに11月26日にてひとまず終了(同館としても最長上映記録となったそうです)。その最終26日には主人公・西住みほ役の渕上舞、プロデューサー杉山潔を迎えての舞台挨拶も行われます。

しかし、『ガルパン劇場版』の人気はまだまだ衰えそうにはないと個人的には確信しています。

このたびガルパンは、劇場版の続編となる最終章を全6部作として2017年12月随時イベント上映していくことが決定!(まあ、1~2週間のファン・イベントの域に留まらないのは必至でしょう)

今後もガルパン旋風は収まるどころか、いや増すばかりでしょう。とりあえずはあと1週間、私もまた劇場に足を運ぶ所存であります!

(文:増當竜也)

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    ライタープロフィール

    増當竜也

    増當竜也

    増當竜也 Tatsuya Masutou 鹿児島県出身。映画文筆。 朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。 取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。 編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊) その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。 ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊) 現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画新作すべてのレビューをめざす『戯画日誌』、『衛星劇場プログラムガイド』誌に、毎月オンエアされる松竹映画名作群の見どころなどを紹介する『シネマde温故知新』を連載中。

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