洋画の「買い付け」はどのように行われているのか?担当者にインタビューをしてみた!

私たちが普段見ている海外の映画。当たり前に楽しんでいるその裏では、日本での上映を実現させるために多くの方が動かれています。映画の買い付けという仕事、いったいどのようなものなのでしょうか。

5月28日(土)に映画「素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店」が公開されますが、シネマズでは今回はこの作品を買い付けされた松竹の映画調整部 洋画調整室の小山芽里さんに、映画の買い付けのお仕事自体や作品についてのお話を伺ってまいりました。

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ー どのようなきっかけで映画の買い付けのお仕事を始めたのでしょうか?

小山:子どもの頃から映画、特に洋画が大好きで、映画の買い付けをしたいと思っていました。
どのようにしたら買い付けの仕事ができるかわからなかったので、とりあえず映画会社に就職しよう、と思い大学を卒業してそのまま松竹に就職し、今日までずっと松竹にいます。
入社してまず「国際部」に配属になり、最初の1年間は業務の仕事、その後の2年は邦画の海外セールスの仕事をしました。その間もずっと洋画買付を希望していたのですが、そんなときにちょうど洋画の買い付けの方で空きが出て、4年目に現在の職務につきました。

ー 洋画の買い付けの仕事をしたいな、と思っている人もたくさんいると思うのですが、どのような勉強や下積みをしたらなれますか?

小山:空きが出て「たまたまラッキー」が一番大きかったですが、「買い付けをやりたい!」と言い続けた、いわゆる「ロビー活動」はした気がします。
会社に入る時に、例えば「映画を作りたい」という思いがあって入社してきても、すぐにそこに配属されるラッキーな人は少数です。歌舞伎がやりたくて入っても、映画の営業職に配属される場合もあります。そんな時は自分で「やりたい」と声を上げないと、誰も気付いてはくれないですよね。

ー それでは映画を数多く観る、よりも「やりたい!」と声をあげることが大事そうでしょうか?

小山:もちろん映画を数多く観た方が絶対いいとは思いますが、それはみんなやっているでしょうから、自分から働きかける、ということは大切だと思います。

ー もちろんお仕事では英語を使われますよね?そこは事前に勉強されていたんですか?

小山:英語は入社前から話せたので、それもあって国際部に配属されました。
とは言え、ビジネス上での英語というのは仕事を始めてから身につけましたね。

ー 買い付けをされるとき、「これはヒットするな」とビビッと来るものを買うのでしょうか?

小山:買い付けはもう15年くらいやってるんですが、始めた頃の方がよく知らないので「これはいける!」というのを、強気で直感的に言える、ということがありましたね。最近は何をするにも自信がなくて迷ってしまうんですよ。笑
ヒット作って、すごく難しいんです。私が買い付けを始めた2000年くらいは、まだ洋画がメインで観られる時代だったんですが、今は特に若い世代の方たちは邦画を好まれるので、時代の違いもあると思うんですけどね。

ー 小山さんが一番最初に買い付けをされた作品は、なんだったんですか?

小山:「アイ・アム・サム」です。
上司から「この脚本良さそうだから読んでみて」と言われて、読んだらすごく良くて、「これ買いたいです!」となりました。その頃は、「プリバイ」(制作前の映画を買うこと)と言う、「青田買い」のような方法で買うことが多かったんです。

「アイ・アム・サム」の脚本を読むと、感動するし、わかりやすい。しかも出演にショーン・ペンとミシェル・ファイファーというとても良い役者たちで決まっていたので、行けると思いました。直属の上司はすぐに同意してくれたのですが、その上の上司はあまり乗り気ではありませんでした。そんな状況で買付のマーケットに行き、入ったばかりの撮影中のシーンから、数枚の写真を見せてもらいました。

その写真の、まだ幼いダコタ・ファニングが夢のように可愛かったんです!「こんなに可愛い子はそうそういない!日本人は可愛い子どもが好きだから、絶対イケると思う!!」と熱弁をふるったところ、「そんなに言うなら」と買い付けを許して貰え、結果この作品は大ヒットしました。
今の私では、どんなに子役が可愛くても、「この子が可愛いからヒットする」とはなかなか言えないな、と思います。始めた頃の、若い勢い、みたいなのが昔はありましたね。ビギナーズラックだったと思います。笑

    ライタープロフィール

    hosohana

    hosohana

    hosohana 1984年生まれ。2児の母。 映画に携わることだけを考えて就活し、「何らかの形でPixarに関われるのでは!?」と思い某IT企業に勤務しています。至福の時は、ポップコーンとビールを手に映画を観ている時。出身は、映画のロケ支援を市を上げて行っている長野県上田市です。映画以外の趣味は、食器集めとサラダ屋さん巡り。特技は人を痩せさせることです。 好きな国はハワイとニューヨーク。NYに行った時に「アイ・アム・レジェンド」の撮影で道が閉鎖されていたり、Apple Storeで買い物をしようとしたら大好きなウーピー・ゴールドバーグがお会計の列で前にいたり、訪れると何かミラクルが起きます。

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