「おむすび」コロナ禍終了、花役の宮崎莉里沙さんの涙にじんわり【115回】

続・朝ドライフ

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2024年9月30日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「おむすび」。

平成“ど真ん中”の、2004年(平成16年)。ヒロイン・米田結(よねだ・ゆい)は、福岡・糸島で両親や祖父母と共に暮らしていた。「何事もない平和な日々こそ一番」と思って生きてきた結。しかし、地元で伝説と化した姉の存在や、謎のギャル軍団、甲子園を目指す野球青年など、個性的な面々にほん弄されていく。そんな仲間との濃密な時間の中、次第に結は気づいていく。「人生を思いきり楽しんでいいんだ」ということを――。
青春時代を謳歌した自然豊かな糸島、そして阪神・淡路大震災で被災するまでの幼少期を過ごした神戸。ふたつの土地での経験を通じて、食と栄養に関心を持った結は、あることをきっかけに“人のために役立つ喜び”に目覚める。そして目指したのは“栄養士”だった。
「人は食で作られる。食で未来を変えてゆく。」 はじめは、愛する家族や仲間という身近な存在のために。そして、仕事で巡りあった人たちのために。さらには、全国に住む私たちの幸せへと、その活動の範囲を広げていく。

ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。
今回は、第114回を紐解いていく。

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結、病院に残る

花(宮崎莉里沙)が学校で「コロナまみれ」と言われたことを気に病む結(橋本環奈)。職場でその話をするとーー塚本(濱田マリ)が娘やお父さん(聖人・北村有起哉)のことを考えたらスカウトされた会社に転職したほうがいいと助言します。そうすればコロナまみれとも言われないし、別居もしないで済むという考えでしょう。とはいえ、いま、どの会社も人を入れる余裕はなくなっているのではないでしょうかね。あの話はいったんなかったことにと言われそう。お弁当の開発とかしている場合じゃなかったのではないかと。それとも、こんなときこそ食べ物が大事だから、せっせと開発に励んでいたのでしょうか。知らない業界のコロナ事情が気になります。

浮かない顔して結が帰宅すると、歩(仲里依紗)から電話が。と、ここで、ちょっと待ってくださいよ。結、手洗い、うがい、消毒しないで、リビングへ。どうせひとりだからいいと思っている?この場面で思い出したのは、当時、筆者が担当してもらっていた美容師さんは、感染対策に神経質になっていて、家帰ったら玄関ですぐに服を脱いで洗濯するまで徹底していたそうです。とにかくできるだけ家に持ち込まないように気を使っていたとか(もちろんドラマで服脱ぐのは無理なのでそういう仕草が見たかったというわけではありません。単に人と接する仕事をしていた人が思い出しただけです)

歩は服がバカ売れで元気いっぱい(性格からして鼓舞しているだけかもしれませんが)。結にもおしゃれして元気出せと励まします。ステイホームで服がバカ売れだったのかなあ。おうちでリラックスできる服が増えていた記憶がありますが。まあ、こうやって、あの頃どうだったかな?と自分の記憶を思い返すことに意味があるのかもしれません。

歩が派手なマスクを病院でもつけるといいと勧められた結が「不織布じゃない」と困り顔似なるのがリアルでした。

病院では看護師さん減っていて。そこへ、蒲田(中村アン)も感染病棟を担当するとやって来ます。外科手術があまりできない状況なので、やれることをやろうとしているのです。結は桑原(妃海風)に、子どもがいるのになぜ続けているのかと問うと、「だって誰かがやらなあかん仕事やん」と桑原は達観しています。蒲田も桑原もかっこいい。

「誰かが」というワードはB’zの主題歌「イルミネーション」の歌詞にもあります。そしていまさら気づいたのですが、「〜〜よね」という語尾はよね(米)にかけているのでしょうか。「震えたっていいよ」は地震が来ても負けないぞ、というような意味にも解釈できるし、B’zさんが番組に寄り添っているのを感じます。

歩は「キングオブギャルチャンネル」という動画配信をはじめ、大人気に。仲里依紗さん自身がコロナ禍、動画配信でバズって2ndブレイクしました。カラフルなご自宅からの様々な配信、楽しかったです。

歩の動画に視聴者のコメントがたくさん寄せられていて。そこへ、結たちにも患者さんからのお返事がきて、じんわり。

そして結は、花に電話。転職しないで病院の管理栄養士を続ける覚悟を語ります。花も応援します。他業種からのスカウト展開は、朝ドラあるある人生イージーパターンではなく、結が病院の管理栄養士を続けるかどうかを試すものだったのです。結が転職しないでほんとうによかった。

みんなでがんばってコロナ禍を乗り切ろうと声をかけあい、みんなでさまざまな工夫を行い、かつて看護師だったひとが助っ人で復帰したりしながら、令和2年5月、緊急事態宣言解除、6月、大阪、コロナ感染者ゼロに。一気に時間が進みます。

結が家に戻ると、翔也(佐野勇斗)と花が大阪に戻ってきていました。

結は洗面所で手洗いしてから、花を抱きしめます。花の涙のアップがラストカットでした。すごくいい泣き顔でした。どうやら予告を見ると、宮崎莉里沙さんはここでお別れで、成長した花役(新津ちせ)に交代のようです。宮崎さんが名残惜しいけれど、サッカー好きで、父母の方言に影響されない自立した子どもの演技を見事に演じられました。お疲れ様でした!

(文:木俣冬)

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–{「おむすび」第22週あらすじ}–

「おむすび」第23週あらすじ

第23週「離れとってもつながっとうけん」3/10-3/14


結がコンビニ会社からスカウトされた頃、横浜でコロナの感染が確認されるが、結の病院ではまだNST が精力的に巡回をしていた。

歩もファッションイベントの準備を着々と進め、気力を取り戻した聖人(北村有起哉)は理容の競技大会に参加する意思を固める。

ところが、日に日に全国で感染者が増え、大規模イベントの中止が要請されて歩や聖人はがっかり。

さらに愛子(麻生久美子)は佳代(宮崎美子)を心配して糸島に滞在することに。一方、結の病院でも感染者を受け入れることになり、結は患者との接触の減少で仕事のやりづらさを感じていく。

–{「おむすび」作品情報}–

「おむすび」作品情報

放送予定
2024年9月30日(月)より放送開始

出演
米田結(よねだ・ゆい)/ 橋本環奈
『おむすび』の主人公。平成元年生まれ。 自然豊かな福岡県・糸島で、農業を営む家族と暮らしている。 あることがきっかけで、人々の健康を支える栄養士を志すようになる。

【結の家族・米田家の人々】

米田歩(よねだ・あゆみ)/ 仲里依紗
主人公・結の8つ年上の姉。
福岡で“伝説のギャル”として知られる。 奔放な振る舞いで米田家に波乱を巻き起こすが、ギャルになった裏にはある秘密が…。
主人公・結の父。 娘のことが心配でしょうがない、真面目な性格。 奔放な父の永吉とは言い争うこともしばしば。 元理容師。今は糸島で農業にいそしんでいる。

米田聖人(よねだ・まさと)/ 北村有起哉
主人公・結の父。
娘のことが心配でしょうがない、真面目な性格。 奔放な父の永吉とは言い争うこともしばしば。 元理容師。今は糸島で農業にいそしんでいる。

米田愛子(よねだ・あいこ)/ 麻生久美子
主人公・結の母。
結の祖母・佳代と家事をしながら、聖人の営む農業を支えている。 絵を描くのが得意。

米田永吉(よねだ・えいきち)/ 松平健
主人公・結の祖父。
野球のホークスファンで、自由奔放な“のぼせもん”。 困っている人がいたら放っておけない、情に厚い性格。

米田佳代(よねだ・かよ)/ 宮崎美子
主人公・結の祖母。
古くから伝わる先人たちの知恵に明るく、結が困った時の良きアドバイザーでもある。

【福岡・糸島の人々】

四ツ木翔也(よつぎ・しょうや)/ 佐野勇斗
福岡西高校に野球留学中の高校球児。
四ツ木という姓と眼鏡姿から「福西のヨン様」と呼ばれている。 糸島に練習場があり、結と時々出くわす。栃木県出身。

古賀陽太(こが・ようた)/ 菅生新樹
結の幼なじみで高校のクラスメイト。野球部員。
父は糸島の漁師だが家業を継ぐ気はなく、IT業界を目指している。 ある約束により、結のことを何かと気にかけている。

風見亮介(かざみ・りょうすけ)/ 松本怜生
書道部の先輩。
結にとって憧れの存在。 書道のイメージを一新するような書家を志している。

宮崎恵美(みやざき・えみ)/ 中村守里
結のクラスメイトであり、高校での最初の友達。
結を熱心に書道部へと誘う。 派手なギャルが苦手。

真島瑠梨(ましま・るり)<ルーリー>/ みりちゃむ
結の姉・歩が結成した「博多ギャル連合」(略してハギャレン)の、現在の総代表。
ハギャレンの復興を目指している。

佐藤珠子(さとう・たまこ)<タマッチ>/ 谷藤海咲
ハギャレンのメンバー。
子どものころからダンス好きで、ハギャレンではパラパラの振付を担当。 筋が通らないことを良しとしない、一本気タイプ。

田中鈴音(たなか・すずね)<スズリン>/ 岡本夏美
ハギャレンのメンバー。
結と同い年で、いつもスナック菓子を食べている。 手先が器用で、ネイルチップ作りが趣味。

柚木理沙(ゆずき・りさ)<リサポン>/ 田村芽実
結のクラスメイト。
学校では校則を守るおとなしい女子高生だが、実は隠れギャル&ハギャレンメンバーでもある。ギャルの歴史を本にすることが夢。

ひみこ / 池畑慎之介
糸島の「スナックひみこ」の店主。
年齢、性別、経歴、すべてが不詳の謎の人物。 糸島の住人一人一人の事情をなぜか把握している。

草野誠也(くさの・せいや)/ 原口あきまさ
糸島の商店街で陶器店を営んでいる。
ホークスの大ファン。

古賀武志(こが・たけし)/ ゴリけん
結の幼なじみ・陽太(ようた)の父親。
糸島で漁師をしている。

大村伸介(おおむら・しんすけ)/ 斉藤優(パラシュート部隊)
糸島の商店街で薬店を営んでいる。
ホークスの大ファン。

井出康平(いで・こうへい)/ 須田邦裕
結の父・聖人(まさと)の幼なじみ。
糸島の農業を何とかしたいと日々奮闘している。

佐々木佑馬(ささき・ゆうま)/ 一ノ瀬ワタル
結の姉・歩と行動を共にする“自称・米田歩のマネージャー”。

大河内明日香(おおこうち・あすか)/ 寺本莉緒
結の姉・歩と対立していた、元天神乙女会のギャル。

飯塚恭介(いいづか・きょうすけ)/ BUTCH
福岡県博多のカフェバー「HeavenGod」の店長。


根本ノンジ

音楽
堤博明

主題歌
B’z「イルミネーション」

ロゴデザイン
大島慶一郎

語り
リリー・フランキー

制作統括

宇佐川隆史、真鍋 斎

プロデューサー
管原 浩

公式サイト

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