「クリード チャンプを継ぐ男」伝説の名画「ロッキー」がまた新たな伝説を作り出す
シネマズ公式ライターの東京散歩ぽです!
12月23日(水・祝)から全国公開される「クリード チャンプを継ぐ男」をひと足お先に鑑賞してきました。あの伝説の名画「ロッキー」の新章と位置付けられた本作品は単なるボクシング映画ではなくて世代を超えた家族愛、大切な人への思いに満ちた本作。2015年の終わりにとてつもない感動作に出会えて今にも走り出したい気分です!
ロッキーの盟友アポロの息子が主人公
(C)2015 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
1977年に公開された「ロッキー」と言えば、シルベスター・スタローンを一躍スターダムに押し上げた伝説の映画ですよね。あれから実に40年近い月日が流れ、新たな時代のボクシング映画としてロッキーが帰ってきました。おなじみの音楽をはじめ、随所に「ロッキー」シリーズを彷彿とさせるオマージュがちりばめらているので、旧シリーズのファンはもちろん、「ロッキー」を見たことがない方でも楽しめる作品となってます。
本作の主人公はロッキーではなく、かつてロッキーと死闘を演じた盟友、アポロ・クリードの息子、アドニス・ジョンソンです。生まれる前にこの世を去った父アポロと激戦を繰り広げたロッキーにトレーナーを依頼するところからストーリーは展開します
主人公のアドニスを演じるのはマイケル・B・ジョーダン。アポロの愛人から生まれ、アポロの妻、メリー・アンに育てられたアドニスの複雑な役どころを見事に演じています。偉大なる亡き父アポロに思いを馳せながらもロッキーとのトレーニングを通して、自分の夢と可能性を信じ、プロボクサーとしてに成長していく真摯な姿は「今、自分にとって一番大切な事は何か?」ということを気づかせてくれます。
また、盟友アポロが果たせなかった父子の交流をロッキーがトレーナーというカタチで、アドニスは亡き父アポロの姿をロッキーに重ねるカタチで垣間見ることが出来、筆者は思わず目頭が熱くなってしまいました。この親子愛の描き方ずるい。
"生ける伝説"ロッキーがカッコいい!
アドニスのトレーナーを引き受けるロッキー・バルボアを演じるシルベスター・スタローンは御年69歳になるんですね!劇中では肉体は衰え、老いと病という運命に翻弄されながらもアドニスを鍛えあげようと、自分のボクサーとしての経験と哲学を惜しげもなくアドニスに注ぎ込みます。その存在感と眼差しはまさに"生ける伝説"というほどカッコいいロッキーを体現していますよ!先ごろ発表された第73回ゴールデン・グローブ賞ではドラマ部門の最優秀助演男優賞にノミネートされ、「ロッキー」以来2度目のアカデミー賞ノミネートも見えてきました。
ロッキーをセコンドに迎えたアドニスの手に汗握るファイトシーンはまばたきが出来ないほど!プロデビュー戦の長回しのシーンは少しでも段取りが乱れると成立しないほど緻密なカメラワークで息遣いが分かるくらい極限まで接近してダイナミックかつスタイリッシュに描かれています。
クライマックスの世界ヘビー級王座戦の激しい打ち合いは思わず拳に力が入り応援してしまうことでしょう!アドニスの試合の行方は…是非劇場でご覧ください!
新世代の新鋭が「ロッキー」を新境地に導く
監督は「フルートベール駅で」に続いて長編2作目の弱冠29歳、新進気鋭のライアン・クーグラー監督。子供の頃から父親とロッキーを繰り返し見ていたクーグラー監督はスタローンに直に思いの丈をぶちまけたと言うのですから本作に対する並々ならぬ熱意がひしひしと伝わってきます。
この作品は新世代の監督によるオマージュという言葉だけでは語り尽くせない、情熱と尊敬の念がこめられた作品です。大切な家族への思い、愛する人への思い、自分の夢、アイデンティティ、誰しもが迎える老いという運命、普遍的なストーリーをロッキーとアドニスの人生に重ね合わせることで本作が世代を超えて楽しめる壮大な人間ドラマに仕上がっています。
試写会後、筆者も限りのある人生、自分とは何者か、夢を持つことの幸せ、自分の人生を一生懸命生きることの大切さを再確認させられました。この年末年始、皆さんは伝説の名画「ロッキー」が作り出す、新たな伝説の目撃者になることでしょう!
「クリード チャンプを継ぐ男」は12月23日(水・祝)から全国公開です!
(文:東京散歩ぽ)
(C)2015 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
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