最後は「Z!」「渡辺宙明スペシャルコンサート」でファンが「マジンガーZ」熱唱
最後は「Z!」「渡辺宙明スペシャルコンサート」でファンが「マジンガーZ」熱唱
こんにちは、シネマズ公式ライターで、昭和特撮フリークの田下愛です。
さて、昭和特撮・ロボットアニメにおける功労者は数知れずですが、その中でも黎明期から支えてきたのは、音楽家の渡辺宙明先生と漫画家の永井豪先生。
今回は、3月4日(土)に渋谷で開催され、上記のレジェンド・お二方も客席で見守った「渡辺宙明スペシャルコンサート」の模様をお届けします。
渡辺宙明先生
撮影:後藤敏公(提供:スリーシェルズ)
永井豪先生
撮影:後藤敏公(提供:スリーシェルズ)
『キカイダー』『ゴレンジャー』『マジンガー』の名曲が続々登場
撮影:後藤敏公(提供:スリーシェルズ)
本コンサートでは渡辺宙明先生作曲の昭和時代の特撮・アニメの楽曲の数々が、徳永洋明さん指揮、渡辺宙明スペシャルブラスの演奏で披露されました。
・『人造人間キカイダー』より、「三郎のテーマ」「M-2乱闘」
オープニング、会場に鳴り響いたのはなんとも哀愁のあるトランペットの響き。
『人造人間キカイダー』より、キカイダーの宿敵となったもう一人の人造人間ハカイダー=サブローの登場時に流れた口笛のテーマが、エリック・ミヤシロさんのトランペットで披露されました。
・『秘密戦隊ゴレンジャー』組曲
五人戦隊の元祖『ゴレンジャー』! 悪の軍団を倒すべく、変身して怪人と戦う戦隊もののスタイルはこの作品で確立されましたが、楽曲も、捜査、変身、戦いといった戦隊のミッションにふさわしく、キャッチ—だったり、ミステリアスだったり、「あ、あの場面だな」とすぐ想像できる曲が並びました。ラストを飾ったのは、初期エンディングテーマ「秘密戦隊ゴレンジャー」。「バンバラバンバンバン」のあの曲です。
・マジンガーZ組曲「魔神抄」
ヒーローロボットアニメの元祖「マジンガーZ」。渡辺宙明先生が初めてテレビアニメの音楽を手掛けた作品ですが、当時のオリジナルスコアでマジンガーのファンと宙明先生ファンのために作成された新たな組曲が、本コンサートの構成、司会をつとめた春日ワタリさんいわく「ちょっと中二っぽいタイトル(笑)」の「魔神抄」と名付けられて披露されました。
・映画『マジンガーZ対暗大将軍』組曲
「マジンガーZ」オリジナル映画第2弾として上映された『マジンガーZ対暗大将軍』。マジンガーZが暗黒大将軍率いるミケーネ帝国と戦うストーリーです。「マジンガーZ」から「グレートマジンガー」への橋渡し的な作品でもあり、テレビアニメに先駆けてグレートマジンガーが登場しています。
この日は、映画のストーリーを追ってBGMが演奏されましたが、名曲「わが友マジンガーZ」の哀愁を帯びたメロディを歌うフルートのソロが印象的でした。
主題歌だけじゃない!『デンジマン』『サンバルカン』の名曲挿入歌も披露
撮影:後藤敏公(提供:スリーシェルズ)
続いては、「主題歌以外ってあまり演奏されないので残念」という宙明先生の一言から実現したという戦隊アラカルトのコーナー。戦隊作品から一曲ずつ宙明先生自身が選んだ自信作が披露されました。
・「スペードエース若き獅子」(『ジャッカー電撃隊』より)
『ゴレンジャー』に続く戦隊『ジャッカー電撃隊』より、リーダーのスペードエースのテーマ。太鼓とギターのイントロで始まるどことなく異国調のメロディが響きました。
・「青春のテーマ」(『電子戦隊デンジマン』より)
戦隊作第4作目の『デンジマン』。曽我町子さん、大葉健二さんら豪華キャストが集結した作品ですが、もう一人忘れてはならないのが、ブルース・ウィリスなどの吹き替えで知られる内田直哉さん。「青春のテーマ」は、劇中で内田さん演じるデンジグリーン/緑川達也が歌った「ひとりぼっちの青春」のアレンジバージョンです。本編では緑川がギター弾きながら歌っていましたが、ブラスが奏でる旋律もまた一味違う味がありました。
・「ファイト!サンバルカンロボ」(『太陽戦隊サンバルカン』より)
戦隊もののお約束といえば巨大ロボット。戦隊ものの中で、唯一女性戦士を含まない男性だけの戦隊『サンバルカン』より、ロボット合体のときに流れた楽曲が演奏されました。明快で力強く、まさに戦うロボへ気合を入れる応援歌でしたね。
・「フラッシュ!ゴーグルV」(『大戦隊ゴーグル』より)
戦隊作第6作目の『ゴーグルV』。新体操をモチーフにした軽快なバトルアクションが持ち味の本作からは、戦士たちが華麗に戦う姿を思わせるラテン調のスピーディなソングが披露されました。こちらアレンジを手掛けたのは、ジブリ作品でもおなじみの久石譲さんです。
・「バトルフィーバーJ」(『バトルフィーバーJ』より)
主題歌以外の挿入歌が続きましたが、最後はこれが来ました!『バトルフィーバーJ』の主題歌です。
80年代ディスコブームのさなかに放映され、バトルアクションのモチーフにもダンスを起用した『バトルフィーバー』。軽快でパンチが効いていて、特撮楽曲の中でも神曲と名高いこの曲の演奏が聞けたのは、特撮ファンとして、非常にうれしかったですね!
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。