映画コラム
『クローズド・バル』は、下着姿の美女にオリーブオイルを塗りまくる映画!
『クローズド・バル』は、下着姿の美女にオリーブオイルを塗りまくる映画!
(C)2016 EL BAR PRODUCCIONES AIE - POKEEPSIE FILMS - NADIE ES PERFECTO
今回鑑賞して来たのは、3月25日(土曜日)からシネマート新宿、シネマート心斎橋で開催中の「シネ・エスパニョーラ2017」での上映作品、『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』だ。
今や、ハリウッドやヨーロッパ映画とは違う、独自の題材とそのクオリティの高さから、映画ファンからも韓国に次ぐ注目を集めているスペイン映画。その新作5本を2週間限定で公開するとあって、コアな映画ファンの間でも話題も特集上映となっているのが、この「シネ・エスパニョーラ2017」だ。
今回鑑賞した25日は、ちょうどシネマートデーで入場料金は1000円。それもあってか場内は満員の盛況振りだったのだが、果たしてその出来はどうだったのか?
予告編
ストーリー
マドリードの交差点に店を構える1軒のバル。いつものように常連客たちで賑わう中、突然一発の銃声が街の喧騒を切り裂く。店を出た客が突如として頭を撃ち抜かれ、その様子を見に行った客も銃撃されて死んでしまったのだ。どこから、誰が狙っているかも分からない状況では、外に逃げることもできない。
店内に残った人々は、次第にパニックに陥っていく。ところが、ふと外を見ると、道に転がっていたはずの2人の死体と血痕が跡形もなく消えており……。
[バル]とは?
バル(バール:Bar)とは食堂とバーが一緒になったような飲食店を指し、スペインやイタリアなどの南ヨーロッパにおいては酒場、居酒屋、軽食喫茶店を指す。
ネタバレ厳禁!予想を超える展開に驚け!
ストーリーだけ読んだ印象は、不条理サスペンス。予告編を見た印象では、ぶっ飛んだキャラクターたちが極限状況で巻き起こす、一種のサバイバルコメディの様に思えるのだが……。
いやいや、実はこれがまるで予想外の展開を見せる、意外な拾い物だった!
ハリウッド映画であれば、実はドッキリだったとか、何かの実験や空想だったとか、実はだれも死んでないとか、大方の予想が付くのだが本作は別!
残念ながら、今回は一切のネタバレはできないのだが、特に後半からラストへの、猛スピードで爆走する様な怒涛の展開は、きっとあなたの予想を超えてくるはずだ。スペイン映画特有の濃いキャラクターたちが繰り広げる、この密室劇。果たしてどのような決着が用意されているのかは、ぜひあなたの目で確かめて頂きたい。
もう一つだけ、実は本作最大の見所は、終盤のある目的のために、客の中の一人であるナイスバディの美女が、下着姿にされて体中にオリーブオイルを塗りたくられるシーン!結局その後、他の男性客やオバちゃん客も同じ目に合うのだが、そのオイルで光る肌と透ける下着は是非劇場で!
最後に
『.REC』シリーズを生み出したスペイン映画界。確かに本作のラストにも、そのテイストは強く感じることが出来る。ただ、前半のコメディ的展開もスペイン映画の持つ重要な要素であり、本作は1本でスペイン映画の魅力が存分に楽しめる作品だと言えるだろう。
特に、これからスペイン映画を見てみようかな?と思っている方への入門編として、本作は自信を持ってオススメ出来る作品であり、「韓国映画はちょっと残酷だから苦手……」、そう思っているあなたにこそ、是非見て頂きたい作品だ。残念ながら2週間限定の公開なので、お早めにどうぞ。
「シネ・エスパニョーラ2017」公式サイト
http://www.albatros-film.com/movie/cineespanola2017/
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(文:滝口アキラ)
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