「奥様は、取り扱い注意」最終回だけでも見てほしい!その魅力とは?
今夜いよいよ最終回を迎える綾瀬はるかさん主演のドラマ「奥様は、取り扱い注意」。
綾瀬はるかさん演じる菜美と、西島秀俊さん演じる夫・勇輝のふたりの関係性はもちろん、”主婦友”である優里(広末涼子)や京子(本田翼)にも危険が迫っています。
10話ではどんな結末を迎えるのでしょうか。今回はドラマ全体のまとめとして、作品を振り返りたいと思います。
多様な女性が描かれたドラマだった
スパイの活動から足を洗い、普通の主婦として生活することを決めた主人公の菜美(綾瀬はるか)、主婦生活をスタートさせて出会い、仲良くなった優里、京子の3人を中心に展開された物語でした。
さらに、毎話起こる出来事で、菜美がスパイの経験を活かして助けた人たちも、女性ばかりです。もちろん、彼女らが抱えるトラブルには男性が絡んでいることも多かったですが、多くは女性目線で描かれたものでした。
元AV女優として活動していたことがバレたり(2話)、家庭教師に子どもを誘拐されたり(4話)、余命半年でかつての恋人を探したり(7話)、なかには女性同士で共謀して殺人事件を起こし、菜美は真相を知りながらも見逃す(6話)というフィクションならではの展開もありました。
優里や京子の精神的な支えと、菜美の一撃によって問題が解決したこともあれば、そうでないこともありましたし、あるいは女同士の友情が芽生えたこともありました。
毎話で登場する女性は、十人十色の過去を持ち、置かれている状況も違いましたが、どのトラブルも視聴者にとって何かしらの救いが得られる展開になっていました。
菜美自身がスパイという過去を抱えながら生活していたからこそ、出会う女性を菜美なりに認め、肯定する形で終えていたのも今回のドラマの特徴といえるでしょう。
”主婦友”となった3人の設定が絶妙だった
ドラマの中心となった菜美、優里、京子もまたそれぞれに悩みを抱えています。
菜美はスパイの過去を隠しながら結婚し、幸せな夫婦生活を送っているように見えながらも、夫・勇輝との間に埋められない距離があることに薄々気づいていました。最初は、「より良い妻でありたい」という気持ちから着物の着付け教室に通ったりもしていましたが、だんだんと疑心に変わり、今では明らかに「嘘」が混じっていると気づいています。
かつてスパイだったこと、あるいは夫にも組織的な裏の顔を持っていそうなことは現実世界では考えにくいですが、「嘘」は人間関係において日常的に潜んでいたりするものです。疑い、不安な気持ちが強い反面、信じたい気持ちもあって、菜美の心の揺れには共感できる人も多いでしょう。
さらに優里は夫(石黒賢)と子どもとの不自由ない暮らしで、一見理想の家庭にも見えますが、夫の冷めた態度や、「妻だから当然だろう」という押し付けに長く苦しんでいました。パートの仕事を許してもらえなかったことも、不満を募らせる一因となっていましたね。
そんな状況のなか優里が勢いで参加してしまった合コンで、王子様のような安西くん(小関裕太)に出会います。最初はメールのやりとりをする程度でしたが、ついに9話では体の関係を持ってしまい、罪悪感に苛まれていました。それだけでなく、何か大きな問題に巻き込まれている予感もあります。
そして京子は夫(中尾明慶)が”残業”という名の浮気をしていることが明らかになりました。9話では、自分の目で”残業”を確かめショックを受けていましたが、直接「残業はやめて!」と伝える部分、そして京子の義母が「出ていきなさい!」と一喝する場面、女としての強さが垣間見られた瞬間で、痛快でした。夫が「残業だ」と悪びれる様子もなく貫くところもリアリティがありますね。
最終回10話では
今夜の10話では、菜美、優里、京子がそれぞれに未だ解決していない問題をどんな風に終結させるのか注目です。
3人はそれぞれ一人の女性として描かれながら、夫婦関係を通して描かれた妻という一面もありました。それぞれの夫が動き出したことでどんな展開があるのか気になります。
さらには、菜美と夫・勇輝の直接対決、ひいては綾瀬はるかさんと西島秀俊さんのアクションシーンがついに見られるのでは!? という期待もあります。菜美は最後の最後まで強くかっこ良い女性でいるのでしょうか。スパイという過去が、どんな作用をもたらしてくれるのでしょうか。
『奥様は、取り扱い注意』は今夜最終回、ぜひお楽しみください!
(文:kamito努)
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