恋愛お悩み相談:友達だけど実はずっと気になってるあのヒト…どうしたらいいですか?
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男女の壁を越えて昔からずっと親友。でもある時気づいてしまった自分の本当の気持ち。はたまた、出会った時から気になっているあの人には付き合っている人が……だから告白できずに友達でいるしかない……。そんな友達以上恋人未満の関係のお悩みを抱えてモヤモヤしているアナタ。
恋愛の正解は1つだけではありません。こんな時、映画って参考になるんですよね。映画は、自分が体験できないパラレルの世界。自分の境遇に似たテーマの映画をヒントに、自分の選ぶべき道を探してみてはいかがでしょう? 今回は「友達。でも好き。でも関係を壊したくない。」という友情と愛情の間で揺れ動く男女の映画をご紹介します。
『もしも君に恋したら。』
ハリー・ポッターことダニエル・ラドクリフ主演の『もしも君に恋したら。』。ラドクリフくん、大人になりましたねぇ〜。彼がこうやってハリー・ポッター以外のおもしろい役もできていて、わたしは嬉しい限りです。マコーレー・カルキンくんみたいに、『ホーム・アローン』で終わってしまっては残念ですからね。
こちら原題は『What If』、「もしこうしていたら」と言う意味です。確かに好きな人がいる時って「もし状況が違ったら」とか「もしあの時告白していたら」って考えちゃいますよね。さてどんなお話なんでしょうか。
失恋で医大を中退して引きこもっているウォレス(ラドクリフくん)をある晩、親友のアランがパーティーに引っ張り出します。この親友アランは、アホなぶっ飛び男です。そのアランを演じるのはアダム・ドライバー。余談ですが、『スター・ウォーズ』でハン・ソロをいとも簡単に殺ってしまったバカ息子カイロ・レン(アダムが演じてます)のおかげで、わたしはアダム・ドライバーを見ると無性に腹が立つスイッチが自動でオンになるようになってしまいました。これからもわたしのこの気持ち、続くんでしょうか。
さて本題に戻ります。ただでさえ引きこもりなのにパーティーなんてもちろん苦手なウォレスですが、同じく居心地悪そうにしていた女の子シャントリーと言葉をポツポツと交わし始めます。すると2人は皮肉っぽいユーモアのセンスも合って意気投合。しかし話を進めるうちにシャントリーには付き合って5年の同棲している彼がいることが判明。ウォレスはシャントリーのことを気に入っている気持ちを諦め、2人は友達となっていきます。
出会ってすぐに「あ、かわいい」とか「好きなタイプだな」と思っても、その人に付き合っている人がいたり結婚していたりすると、「なーんだ」と諦めるもんですが、ものすごく気が合ったりして急速に友人として仲良くなると、その気持ちが大きくなりがち。ほんと、そんな時もどかしくて困っちゃいますよね。
ウォレスがまさにドンピシャそのケース。仲が良くなればなるほど、シャントリーを好きな気持ちが大きくなり、混乱するウォレス。でもその気持ちを見せてしまったら友達関係が壊れて、友達としての彼女も失ってしまう。なのでバカでうるさい親友アランに「好きなんだろぉ〜、ヤりたいんだろぉ〜」なんて言われると半ギレで否定し続けますが、いつも彼女にドキっとさせられたり、彼女が彼氏と仲良くしているのを見ると少し落ち込んだり。
ウォレスとシャントリーの場合、それを助長させたのがシャントリーの彼の転勤。彼は遠く離れた外国に期間限定の転勤でいなくなってしまったため、気の合う2人はますます距離を縮めます。ウォレスが彼女に気づかれないように見つめていたりするシーンや、シャントリーも少しだけウォレスのこと気になってる? と感じてしまうシーンは見ていて、甘酸っぱいです。
人間、出会って5秒で異性としてアリかナシかって頭の中で決めているってどこかで読んだことがあります。ウォレスはシャントリーのことが完全に「アリ」だったわけですが、そのアリの気持ちを持ったまま友達仲良くなってしまうと、アリがどんどん大きくなってしまうのかもしれないですね。ということは、やっぱり最初のいいなという思いが消えない場合は気持ちを伝えて完全に玉砕するか、他にいい人が現れるまではずっとアリの気持ちを持ち続けるってことでしょうか。ウォレスはどうするの!?
ウォレスの場合は、曲者アランが煽る、仕掛ける、勇気付けると色んなことをしてプッシュしてくれます。「恋愛ってやつは複雑なんだ。でもだからいいんだ。単純だったら努力しないから。お〜、努力しないってお前のことだな。」というアランの一言で、ウォレスはシャントリーに正直に思いを伝えることに決めます。アラン、でかした!
ウォレスは遅かれ早かれ、思いを伝えていたと思います。でも友達の一言とかちょっとひと押しって大きな決断をさせてくれたりしますよね。そしてウォレスは自分の気持ちをシャントリーに言うわけですが、「ずっと友達のフリしてたの!?」とシャントリー、ブチ切れ!嗚呼、ウォレス。玉砕です。
男と女の友情って紙一重ですね。本当に気の合う相手に出会っても、お互いが完全に同じステージにいないとバランスが崩れてしまう。相手が100%自分のことを友達だと思っているって信じていて、違うとわかるとそれはそれでショックですね。そんな目で見ていたのかと。
でも、ウォレスとシャントリーは出会った瞬間から性格がピッタリ合った2人です。大切な時間を一緒に過ごして来た友達なので、そんなに簡単に切れるわけはありません。2人はもう一度会って、正直に心を打ち明けます。
2人が最後にどんな関係で落ち着くのか、それは映画を見ていただきたいのですが、ウォレスがシャントリーに言った言葉を迷えるアナタに贈りたいと思います。
「何であれ失う時はあっという間で、失ったことに気づいた時、次にいいなって思ったものがあるなら、もう絶対に失いたくないって思うものだ。僕らの関係はなんだかわからないけど、いいものだ。正直言うと、僕の人生で最高のものだ。だからこれで終わりにしたくない。」
そう、「この気持ちは大切だ」っていうのは頭で考えなくても心でわかるもの。どんな形であっても、どんなゴールが待っているのかわからなくても、大切な思いは相手に伝えておいたほうがいいんです。だって、明日いなくなっちゃったら?最後にケンカで終わったら? 大切に思う相手なら、そんな風に終わりたくないですよね。だから、一緒に過ごして、どうしても気持ちが抑え切れない時は、伝えてみましょう。それがこの映画の主人公、ウォレスが取った選択でした。
今まさに、出会って好きになった人に彼氏・彼女がいて、想いを秘めたまま友達関係を続けていてモヤモヤしているアナタ。ぜひウォレスとシャントリーの場合を参考に背中を押されてみてください。
(文:岩田 リョウコ)
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