■オジンオズボーンオジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会

『仮面ライダービルド』の終了から、まだ一週間も経ってない9月1日（土）。

ビルドロスにおちいっている人と、翌日から始まる『仮面ライダージオウ』に心を弾ませてる人が混ざり合ってる、混沌とした9月1日。

その日は約半年に1回やってる特撮トークライブの開催日。

今まで色んなゲストの方に出ていただいたんですが、この日は今まで感じたことのない特殊な空気でした。

それもそのはず、先週まで放送されてた「ビルド」の数々の名シーンを彩り、それぞれが散っていくシーンは視聴者の脳に強烈なインパクトを残し、死してなお存在感が消えないほどファンから愛され、最終回にまさかの登場をして僕らを喜ばせてくれたあの3人組がゲストなのですから。

そうです、この日のゲストには、北都三羽ガラスの赤羽、青羽、黄羽こと大山勝、相河修也、三原聖吉を演じた栄信さん、芹澤興人さん、吉村卓也さんが来てくださいました。




最初に会場に入られたのは芹澤さん。

芹澤さん演じる青羽が3人の中で一番先に死んだんですが、あのシーンの衝撃が強すぎて何回も見たからか突如目の前に現れた芹澤さんに、（い、生きてる！）とわけのわからないことを思ってしまいました。

芹澤さん、この場を借りて謝らせていただきます。

すみませんでした。

次に来られたのは栄信さん。

「で、でけー」と思いつつ、生で見る栄信さんはめっちゃかっこいい。

髪を下ろした栄信さんは赤羽を演じてた人とは思えないほど色気があり、でも赤羽の茶目っ気な部分も持ち合わせていて、さらにファンになりました。

最後に来られたのは吉村さん。

来られると同時に楽屋がパッと明るくなるような、まさに黄羽のような方。

吉村さんには前回も出ていただいたんですが、やはり三羽ガラスが揃った今回の方が、よりイキイキとされてるように見えました。




そして僕の目の前の楽屋のソファーに並んで座る北都三羽ガラスのお三方。

ひとりひとりのマンパワーもひしひし感じてましたが、なんなんだこの3人が並んだ迫力は！

神々しい！

こんな間近でこの並びを見られて光栄！

これを独り占めするのは贅沢過ぎると思い、皆さんに許可頂いて並んだ写真を即SNSへ投稿。

そんな浮かれた状態で掛かった本番5分前のコール。




時間が訪れ、ステージに上がるとあることに気づきました。

お客さんが同じ目をしてるんです。

「ビルド」を忘れられない作品にしてくれた功労者の3人に、感謝を伝えたいというような目。

オープニングも早々に3人を呼び込むと一気に上がる会場の熱。

ご本人達もこんなに人気が出るとは思ってなかったらしいですが、そらあんな魂こもりまくったシーン見せられたら、みんなファンになりますわ！

うれしいのが衣装に気を遣ってくださってたこと。

芹澤さんは青のストライプのシャツ、栄信さんは赤のストライプのパンツと担当色が入った衣装をわざわざ着て来てくださいました。

吉村さんはデニムのオーバーオールを着ていて、まったく黄色が入ってないかと思いきや、「猿渡ファームの作業着で来ました」との言葉に盛り上がる会場。

絶対思いつきやろと思いながらも、愛嬌と切り返しのはやさに感服。

役も魅力的でしたがご本人達も相当な魅力的な俳優さんで、衣装合わせや赤羽が髪を立てるに至った経緯など、芸人として嫉妬するほどの爆笑の連続。




そして口々に言われていたのが、カシラこと猿渡一海役の武田航平さんは、カメラが回ってない時でもカシラとして3人をまとめていたというエピソード。

こんな個性的な俳優さん達を、役柄上のみならず裏でもまとめあげる武田航平という男はもはや怪物、いやガチのスマッシュだ！などと頭によぎりながら話を聞いてると、まるでそこにカシラがいるような気に。

そこに居ずとも存在感を出せるカシラと、そのカシラを慕う子分を演じながらも各々にスポットライトが当たると思いっきり暴れて最高の輝きを見せてくれたお三方に、感謝と敬意の念を抱きながら過ごした、本当に素敵な夜でした。

（文：篠宮暁）

【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】
第69回：グリス役の武田航平に惚れた！素晴らしいラストを迎えた『仮面ライダービルド』を振り返る
第68回：仮面ライダー夏映画はチャレンジの連続！その歴史を振り返る
第67回：史上最高のスーパー戦隊映画だった「ルパパト」とハードルを悠々と超えた劇場版「ビルド」を語る

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