伝統と新たな挑戦がベストマッチ!映画『GOZEN -純恋の剣-』公開記念舞台挨拶
7月6日(土)、東京・新宿バルト9にて東映と東映ビデオによる新プロジェクト【東映ムビ×ステ】第1弾の映画『GOZEN -純恋の剣-』公開を記念し、犬飼貴丈さん、優希美青さん、武田航平さん、小野塚勇人さん、町井祥真、久保田悠来、波岡一喜、石田秀範監督による舞台挨拶が開催。翌日が七夕ということもあり、華やかな浴衣姿で登壇者が登場すると会場は大きな拍手に包まれた。
【東映ムビ×ステ】とは、ムービー(映画)とステージ(演劇)の挑戦的な融合をテーマに東映が仕掛ける新しいプロジェクト。ひとつの作品世界で語られる「映画」と「演劇」を公開&上演する。この映画と演劇はそれぞれ独立した作品となるが、物語は連動しており、メディアの境界線を行き来する、これまでにない新しい感覚を呼び覚ます物語となっている。
その第1弾として、7月5日(金)には犬飼さんが主演を務めるこの映画『GOZEN -純恋の剣-』が公開され、9月にはこの映画にも出演している矢崎さんが主演を務める舞台『GOZEN -狂乱の剣-』が上演される。
また1年仮面ライダーを!?
この映画で幕府の隠密・青山凛ノ介を演じた主演の犬飼さんはオファーを受けた際の心境を聞かれ「(『仮面ライダービルド』を手掛けた)東映の大森プロデューサーから声を掛けて頂いたと聞いたので、また(仮面)ライダーをさせて頂けるのかと思いました。ああ、これから1年僕はまた仮面ライダーで頑張るのかと思ったら新しい試みをするということでした。」と、自身が主演した仮面ライダーシリーズを絡めたジョークで会場の笑いを誘いつつ、「時代劇で、映画と舞台の物語が連動するという新たな挑戦だと聞いて、そうした新たな挑戦をするに際して僕に声を掛けてくださったことがすごく嬉しかったですね。(新たな挑戦という未知の部分に対して)プレッシャーは感じず、演らせていただけました」と振り返った。
府月藩筆頭家老の病弱な娘・神谷八重役の優希さんが、演じる上で特に意識した点について「病気という役柄だからといってあまり弱弱しく不幸そうに演じてもヒロインとしてどうかなと考えました。八重はしっかり自分を持っていて芯が通っている子。自分がやりたいとか生きたいという気持ちをしっかり持っているので、あまり弱弱し過ぎずにと石田監督からもアドバイスを頂いたのでそれを意識して演じました」と振り返ると、石田監督は「イメージどおり。文句のつけようがない。だから現場では何も指示しせず、お任せという感じでスムーズに撮影が進みました」と、優希さんの八重役を大絶賛。
秘技で町井くんをぶっ飛ばす!?
この映画の見どころでもある殺陣について、凛ノ介のライバルである寺脇甚八郎役の武田さんは「時代劇は秘技とかあるとカッコイイなと常々思っていたので、(キャストの)ひとりひとりがそういった秘技を持っていて(観客の)皆さんに見せられるというのは面白いと思ってチャレンジしました。それぞれの技は難しかったですが、みんな一生懸命に殺陣に取り組めたは良かったですし、貴丈(犬飼さん)と一緒にやれたのは非常に楽しかったです」とコメント。これを受けて犬飼さんも「仮面ライダーで1年間ご一緒させて頂いていたので、他の人とやるのとは安心感がちょっと違った。安心して任せられた」と返し、会場からは大きな拍手が起こった。
一方、赤松道場師範代・赤松兵庫役の小野塚さんは殺陣について「ただひとつ!町井くんをぶっ飛ばしたい!それだけでやってました」と、『仮面ライダーエグゼイド』で仮面ライダーレーザーを演じた際の宿敵・グラファイト役だった町井さんとの因縁を匂わせるようなコメントで会場を盛り上げると、「何がつらかったって、町井くんのコレが終わるのを待ってるときですよ」と、手をヒラヒラと揺らして振り真似をしながら町井さん演じる櫻井右京の秘技『破王剣揚羽(はおうけんあげは)』の前振り奇抜さと長さをボヤいて会場の笑いを誘った。
これに対し町井さんは「僕はいたってまじめに必殺技をやったつもりなんですが、やってる自分もなかなか長いなとは思ってました」と答えて会場の笑いを誘いつつ、「でも、その件はやっぱり(舞台挨拶などで)毎回くるんだね…」と小野塚さんに皮肉を言うも「きますよ。もう必須ですよ。あれやった瞬間から俺、舞台挨拶で絶対言おうって思ってましたもん」と返されてあえなく撃沈。
幕府の隠密・真咲一馬役の久保田さんは「ぼくの技が『神流蒼穹剣(かんなそうきゅうけん)』といってここ(指の付け根)でやるんですけど、ここ切らないように気をつけてやりました」と淡白なコメントで会場の笑いを誘った。
ジャンルの違う二人?
幕府への謀反を企てる府月藩藩主・望月甲斐正を演じた波岡さんは、役作りについて問われると考え込むような素振りでたっぷりと間を取って「素ですね」と一言で答え、会場からは笑いが起こった。これを隣りで見ていた小野塚さんが「みんなで同じ浴衣着てるんですけど、(波岡さん)一人だけジャンルが違う感じがする」と、気性も荒く恐ろしい藩主を素で演じたという波岡さんをイジると「それ悪口。それ悪口だよね」と波岡さんに窘められる一幕もあって会場は笑いに包まれた。
全体を通しての撮影中の雰囲気などについて石田監督が「みなさん撮影中は冗談も言わず真摯に真面目にやってましたけど、実は腹の中ではふざけてたのかなと思ってます」と冗談めかしてコメントすると、男性キャスト陣は口々に真面目に取り組んでいたことをアピール。その様子を見て石田監督が「勿論、今のは冗談ですよ」と念押しすると武田さんが「冗談に聞こえないっすよ、監督!そんな風体で言うから!波岡さんと同じジャンルですからね?」とツッコみ、会場は爆笑に包まれた。
短冊に願いを込めて
続いて、翌7月7日の七夕にちなんで登壇者が書いた願いの短冊が披露された。犬飼さんは短冊に願いを書くのは小学生以来だということで、心もその頃に戻して「ぱぱとまましあわせに」と書いた短冊を披露して共演者から「いくつだよ(笑)」のツッコミが入って会場の笑いを誘った。
共演者の多くが仮面ライダー出身者で仲良さそうに見えて絆を感じたという優希さんが「仮面ライダーになりたい」と書いた短冊を披露すると、おしとやかなイメージとのギャップに驚きの声が上がるとともに会場からは大きな拍手が起こった。この願いに対して共演者たちも「(この会場に)関係各位が大勢、プロデューサーも5人も居ますからね」「東映さん真に受けますけど大丈夫?」「1回変身しないとね」などと盛り上がる。改めてどんな仮面ライダーになりたいかという問いかけに優希さんは「かっこいい仮面ライダーになりたいです」と笑顔で答えていた。
武田さんは「ウチの犬が元気でいますように。35才くらいで結婚できますように」という願いの短冊を披露して「年ごろの女子みたい」というツッコミを受けつつ、「現場でご結婚されている波岡さんを見てて素敵だなと思った。覚悟決まって芝居をしてるからあんなにカッコイイ狂気をはらんだ演技ができるだなと。(家庭を)背負ってると色んなものが出てくるんだなと思って憧れている」と願いについてを明かした。
小野塚さんは「また町井君を倒せますように」と、またしても町井さんとの戦いネタで会場を笑いの渦に巻き込んだ。これには町井さんも「2回やったからもう良くない?」と勘弁してといった様子だった。
そんな町井さんは「いつかヒーローに変身できますように」と敵キャラからの転身を願う短冊を披露し、今度はヒーローとしての特撮出演を願う内容に会場からは大きな拍手が起こった。
一方、『仮面ライダー鎧武』で既に仮面ライダーを演じている久保田さんは「GOENがありますように」と、この映画のタイトルに絡めた願いの短冊を披露。シンプルに、仕事や色んな人たちとのご縁が広がっていくことを願ったと説明した。
波岡さんは「家内安全・商売繁盛・世界平和」という自分だけでなく周りのことも考えた大きな願いを披露。武田さんからは「やっぱり家庭持ってる人は違うよ!こういうことが言えるようになりたいですよ!」と声が上がり会場からは大きな拍手が送られた。
最後に石田監督が「日々平安」と書かれた短冊を読み上げると、貫禄の内容に会場からはため息と拍手が起こる。久保田さんから「新元号でもいいぐらいですね」との声が上がると、すかさず石田監督が「こういう騒々しい連中がいないところで暮らしたい」と返して会場中が笑い声に包まれた。
全員の短冊が披露されるとステージ上に笹が用意され、それぞれ思い思いの場所に短冊を提げて七夕の笹飾りを完成させた。
なお、今回披露された直筆の短冊を提げた笹飾りは7月11日(木)の夕方まで東京・新宿バルト9の9階ロビーに展示され間近で見ることができる。
伝統と新たな挑戦のベストマッチ
最後に登壇者を代表して犬飼さんが「東映さんの古きよき伝統と新たな挑戦。このベストマッチな組み合わせを是非お楽しみください」と、自身が主演した『仮面ライダービルド』の決め台詞にかけて挨拶。これには会場から「おお~!」という歓声と大きな拍手が起こり舞台挨拶が締めくくられた。
映画『GOZEN -純恋の剣-』は7月5日(金)から全国の劇場で絶賛上映中。舞台『GOZEN -狂乱の剣-』は9月12日から上演が開始される。
『GOZEN -純恋の剣-』あらすじ
幕府の隠密・青山凛ノ介は、幕府への謀反を企てている疑惑がある府月藩に潜入していた。その証拠となる書状が筆頭家老・神谷眞三郎の元にあるという情報を掴んだ凛ノ介は、神谷が参列する祭りに出かける。そこで美しい娘・八重と出会う。二人は瞬間的に惹かれ合うが、八重は他ならぬ神谷の娘であった。
心を乱しながらも隠密としての使命を全うしようとする凛ノ介だったが、凛ノ介を隠密と疑う府月藩士・寺脇甚八郎が神谷と手を組み、八重との縁談を進め「御前試合で勝てば八重をくれてやる」と挑発する。だが、それは隠密たちを炙り出して公開処刑するため、藩主・望月甲斐正が企んだ死の宴であった――。
(写真・取材・文:いぢま)
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