2020年12月25日

西野亮廣「夢を語れば叩かれるこの世界を終わらせに来ました」|プペルがいよいよ公開

西野亮廣「夢を語れば叩かれるこの世界を終わらせに来ました」|プペルがいよいよ公開



お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣原作で、2016年の発売以降、ロングラン大ヒットを記録し、累計発行部数60万部(2020年12月現在)という驚異的な数字を叩き出した話題の絵本「えんとつ町のプペル」。その絵本を原作とした、アニメーション映画『映画 えんとつ町のプペル』がついに公開を迎え、最速試写会が実施された。



会場となった六本木では、現在「えんとつ町のプペル光る絵本展」の開催、ファンの応援により実現した「メトロハット」ジャックも行われている。そんな、プペル一色となった町で最速試写会は行われ、深夜にも関わらず468人のお客さんが詰めかけ、日付が変わるその時を待ちわびていた。そして、いよいよ上映というタイミングで本作の製作総指揮・原作・脚本を手掛けた西野亮廣が登壇した。

西野は「本日はお越しいただき本当にありがとうございます。今日は声を出しちゃダメとか、笑っちゃダメだとかあるみたいですが」と続けて「お笑いは得意ではないので、笑ってはダメという部分は大丈夫だと思いますが」と登場から会場のお客さんを和ませた。



そして、構想から8年の歳月をかけて作られた作品がついに公開を迎えることについて「間違いない作品が出来ました。朝から晩まで寝る間を惜しんでスタッフが一丸となって作りました。制作途中でコロナ禍になり、作り方やプロモーションが白紙になってしまったのですが、スタッフみんなが負けるものかと一度も諦めず、妥協せずに今日の日を迎えました。悔いは一つもないです。どこに出しても恥ずかしくない作品が出来上がりましたので、期待してください。期待を超える内容になっています」と力強くコメントした。

そして、上映が始まると西野も客席に座り、会場に集まったお客さんと一緒に作品を鑑賞した。

上映が終了すると温かい拍手が西野を包み込み、スタンディングオベーションで祝福した。



目を潤ませながら再び壇上に登壇した西野は深々と頭を下げ、感無量の様子。そして、西野は幼少期の頃の自身の体験を語り出し、「幼稚園児のころ、町にプロレスの巡業で何もない駐車場にリングが組まれました。しかしお金を出さないと見れなくて、一回は諦めて家に帰ったのですが、いてもたってもいられなくて再び駐車場に向かって音だけを聞いてたんです。何が行われているかわからなかったんですが、すごいことが行われているということだけはわかったんです。それが生まれて初めて聞いたエンターテイメントの音でした」と懐かしんだ。

そして、そのエンターテイメントへの興味はTVへと変わり「当時活躍されていた芸人さんを見て、大人なのにバカをやっていいんだと教わったんです。僕は勉強が全くできなかったのですが、『大人になってもダメなことをしていいんだ』と知って本当に救われたんです」と語り、やがてTVからインターネットの時代がやってきた。「1999年には〈ノストラダムスの大予言〉や〈2000年問題〉が終わって、今度はインターネットが現れました。非常に便利な世の中になりましたが、世の中は正解だらけになりました。世間は冷たくなって、息苦しいなと感じていました」と当時の想いを吐露。

そして「挑戦する人に無理だと言うのは簡単です。挑戦する人を笑って、行動する人を叩くのは簡単です。でもそれをやって何が生まれるのか。僕はこんな世界全然ドキドキしないし、僕が夢見た未来はこんなんじゃなかったんです。こんな息苦しい世界を次の世代に渡せないじゃないですか。だから夢を語れば叩かれるこの世界を終わらせに来ました」と力強くコメント。会場からも大きな拍手が沸き起こった。



自身の経験が綴られた『映画 えんとつ町のプペル』は西野と同じように、夢を笑われ、行動し叩かれた人々の背中を押す作品として制作されたが、公開を迎えたこの年にコロナウイルスに襲われた。「コロナウイルスがやってきて、奇しくも世界中の人たちが挑戦者になりました。黒い煙に覆われて、夢や希望が見れなくなりました。この作品のスタート時は個人的な物語でしたが、世界中の人が心当たりのある物語となりました」と語り「2020年は皆さん本当に大変だったと思います。ただ、作品のメッセージにも通じますが、白旗を挙げるのはまだ早すぎる。もっと可能性を探って、知らないことを勉強して耳を傾ける。まだまだやれると思いました」とメッセージを送った。

そして、星の存在をたった一人諦めず信じ続けるルビッチのセリフを引用して「『誰か見たのかよ。誰も見てないだろ?だったらまだわからないじゃないか』この作品が今挑戦している、ギリギリで頑張っているみんなのエールになってくれたら嬉しいです」と笑顔で語った。

最後に西野は「皆さんに約束するのは一つです。これからもエンターテイメントに命を捧げて頑張っていきます。今日はありがとうございました」と締め括り、会場内は改めて感動に包まれイベントは幕を閉じた。

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