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2021-02-24

その他

【未来の映画撮影】渋谷を「セット×CGで完全再現」都市撮影の可能性が無限大に!


「今際の国のアリス」より


2020年冬に立て続けに公開・放映された映画『サイレント・トーキョー』とNetflixオリジナルドラマ「今際の国のアリス」。

それぞれ大きな見せ場となったのが渋谷駅前のハチ公広場とスクランブル交差点です。渋谷駅はハリウッド映画『ロスト・イン・トランスレーション』で大々的に取り上げられて以降、世界に通用する“TOKYO”を表現するランドマークにもなっています。

ちなみに、『ロスト・イン・トランスレーション』では実際に渋谷で撮影が行われて、『サイレント・トーキョー』と『今際の国のアリス』では1.5ヘクタールの土地に本物そっくりに作られたセットが使用されました。

複数の映画作品での使用を前提にしたセット設営


『サイレント・トーキョー』より

『サイレント・トーキョー』は渋谷駅に爆発物が仕掛けられたという設定。多くのエキストラを動員した爆弾捜索シーンとその後の大々的な爆破シーンを描きました。一方「今際の国のアリス」では“誰もいない渋谷のスクランブル交差点”という幻想的なシーンが撮られました。

どちらも現実の渋谷駅前では人流、交通を完全に止めることはできず、実現不可能なシーンです。これを実現させたのが「足利スクランブルシティスタジオ」です。


「足利スクランブルシティスタジオ」


このオープンセットスタジオでは実際に道路に車を走らせることもできます。CG との組み合わせで、誰もが知る“渋谷駅前スクランブル交差点”を舞台に、自由な映像を撮ることを可能にしています。

このスタジオは前述の2作品に加えて中国映画『僕はチャイナタウンの名探偵3』で共同使用することを前提に作られたものです。この映画は中国映画ですが、妻夫木聡、長澤まさみ、染谷将太、浅野忠信、鈴木保奈美、三浦友和と言った豪華な日本人キャストが参加している“日本仕様”。この映画の渋谷のシーンも「足利スクランブルシティスタジオ」で撮影されました。

その後、乃木坂46の新曲「Wilderness world」のミュージックビデオ撮影に使われ、映画に限らず多種多様な活用が見られます。


 

次なる可能性「デジタル・リアリティ・ロケーション」

「足利スクランブルシティスタジオ」は実際の撮影スタジオですが、このスタジオを設営したギークピクチュアズの次なる可能性・チャレンジが「デジタル・リアリティ・ロケーション」です。

これは渋谷の駅前を中心とした渋谷の街並みを360°フルCGで再現してしまうというものです。



実際の渋谷駅周辺を360°スキャンし点群データを収集。それを元に上記のような街並みを完成させました。

屋外でのロケーション撮影は、2000年代に全国各地でフィルムコミッションが設立されたことにより、それまでより協力的な体制が敷かれるようになりました。

しかし、実際は多くの問題が山積。渋谷駅に関しても人通りを止めることができなかったりと制約が多く、その課題を解決するために「足利スクランブルシティスタジオ」や「デジタル・リアリティ・ロケーション」が生まれました。

→ギークピクチュアズが「NEXT G」を発足

これまで背景の合成が必要な撮影では、主にグリーンバックのスタジオを利用してきました。

それを「リアルな渋谷のセット×実測を元にしたCG」によりクオリティの高い渋谷駅の再現が可能となります。

ギークピクチュアズでは、今後新宿歌舞伎町や銀座、浅草、京都などの「デジタル・リアリティ・ロケーション」も計画されています。

これらを使用することで、今まではロケーション撮影が困難だった場所を映画やミュージックビデオなどで取り入れることが可能となります。

それは地方都市の観光資源にもなり得ますし、地域活性化の新たな選択肢となるかもしれません。日本国内の様々な土地のCG利用が可能となれば海外映画での利用オファーも来るのではないでしょうか。

(文:村松健太郎)
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