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2021-03-06

その他

家飲みのレベルが向上した今、家で映画を観る時に飲みたい酒と肴


鑑賞する映画にあった飲食物を用意する

次に、鑑賞する映画にあった飲食物を用意するケースだが、別にジブリ飯のように凝った料理を用意する必要はない。あくまで映画が主演で、飲食物は助演である。だが、ジョー・ペシのように、助演の力によって主演が引き立つこともままある。



Netflix映画『アイリッシュマン』より、真ん中がジョー・ペシ

無論、映画に出てくる料理を再現するのも楽しい。丼に米を投入し、サイドに野菜を敷き詰め、スーパーで出来るだけ得体の知れない魚をぶっ刺して『ブレード・ランナー』を観るのもいいだろう。「ふたつでじゅうぶんですよ!」と言ってくれる友人が居るとモアベターだ。

デパ地下、もしくはふるさと納税か何かで分厚いヒレ肉を手に入れ、レアで火入れして『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』を観るのも良い。できるだけ口を尖らせて「いい肉使ってるね!」とコメントすれば尚良い。ところで、ラストで源静香の手にはバギーちゃんの遺品と思われるネジが握られているが、あれってポセイドンの部品ではないのか。

話を戻して、『時計じかけのオレンジ』を観る時には、10オンスくらいのロングランブラーに牛乳を入れて、ベロセット・シンセメスク・ドレンクロムのミルク・プラスだと言い張るのも良い。ぜひ、シニーをビディーながらステーキウィークをキメてスルージーして欲しい。


映画『時計じかけのオレンジ』より

ダーウッド・カービィ・バーガーと5ドルのシェイクを用意して『パルプ・フィクション』を観るのも素晴らしい。ダグラス・サーク・ステーキもいいが、ダーウッド・カービィ・バーガーのほうがしっかりと映されるので、再現も比較的容易だ。

上記はやや用意が面倒なので、簡単かつオールマイティーに使えるネタを考えたい。その筆頭としては、映画やドラマでよく登場する中華料理のテイクアウトボックスを使うという手がある。Amazonだろうが楽天だろうがどこでも購入できる。あの中に適当に料理をブチ込めばよろしい。

入れる料理は本当になんでも良いのだが、手近で用意できるものを挙げるのであれば、冷凍チャーハン(メーカー問わず)の上に、セブンプレミアムの青椒肉絲をドロップするのがおすすめだ。現在、コンビニ冷凍食品における中華料理ランキングにおいて、セブンプレミアムの青椒肉絲は一歩先を進んでいると言わざるを得ない。

当該青椒肉絲の内容は、豚肉・ピーマン・筍という鉄板の構成となっており、驚くべきことに豚肉の割合が比較的多い。「青椒」と「肉」は6:4くらいのイメージである。このような冷凍食品は、得てしてある食材の量が極端に少なく設定されていて、物足りなさを感じることが多いが、セブンプレミアムの青椒肉絲は、完璧な配分で青椒と肉が絲されている。唯一残念な点があるとすれば、『カウボーイ・ビバップ』の第一話鑑賞のお供とするには向かないことであろう。

他にも、ボックスにレタスなどの葉物を敷き詰めて、その上にセブンプレミアムの「焼鳥炭火焼」をドロップするのも素晴らしい。焼鳥炭火焼はレンジで解凍しても美味いが、凍ったままフライパンに乗せて酒を振り、蓋をして蒸すことにより味がワンランク上がる。仕上げに一味唐辛子を親の仇と言わんばかりに振りかければ、完全無欠の一品が爆誕する。余談だが、セブンイレブンでは絶対に冷蔵食品よりも冷凍食品をセレクトするべきだ(餃子は除く)。

セブンセブンばっかり言っているが、冷凍食品のレベルは基本的にセブンイレブンが高いのだから仕方がない。LAWSONにもナガラ食品の「ホルモン鍋」という一騎当千が居るが、映画鑑賞をしながらだと、温度低下による味の劣化が気になってしまう。FamilyMartのお母さん食堂も悪くないものの、商品によって美味い不味いの波が激しい点がややネックである。といった理由から、今回はセブンイレブンをメインに話を展開した。また、セブンイレブンはコンビニホットスナック最後の砦として「微妙に美味くないアメリカンドッグ」を販売し続けてくれているというリスペクトがあるため、贔屓したという裏事情もある。



さて映画に出てくる食事のなかで、「微妙に美味くない」けれど「なんだか美味しそう」の筆頭といえば、マカロニチーズだろう。これもAmazonだろうが楽天だろうがあらゆる場所で通販できる。ネットでよく見るのは「クラフト」のもので、マカロニとチーズミックスがセットになっている。マカロニを茹で、バターと牛乳を用意して、チーズミックスを絡めて食べる。

マカロニチーズは、味というよりも、出来上がるまでの作業工程が楽しい。映画でもなぜかマカロニを茹でるシーンから、チーズミックスを絡めるシーンまで通しで描かれることが多い。最近ではNetflixの『マルコム&マリー』でも、モノクロの画面からでも濃厚なチーズの香りが感じられるほど、これでもかとマカロニチーズ調理シーンが登場した。ところで、マカロニチーズをあんまり美味そうに撮らない技術は、タランティーノが一番巧い。

ちなみに、マカロニチーズの調理すら面倒くさい人のために、水を入れてレンチンしてミックスチーズを混ぜるだけで完成する「イージーカップ」も販売されているので、ぜひ試してみてほしい。

また、最近ではSFメシ的なものも時折SNSで話題なっている。個人的には、パックの業務用水ようかんをスライスしたものを、『スノー・ピアサー』を鑑賞しながら食うのが好きだ。その際の鉄則として、原料を思い浮かべてはいけない。

映画『スノー・ピアサー』より

食品用ゼラチンカプセルに磨り潰した食材やカラフルなチョコチップなどを入れて、オリジナルの錠剤を作って『AKIRA』を観ながら山形に思いを馳せるのもまた楽しい。ただ、ついカプセル内にスピリタスなどのアルコール飲料を入れて、健康優良不良少年少女気取りをしたくなってしまうが、結構危ないので推奨できない。

酔っ払ってしまっては映画に集中できないし、なんなら飲み方もよろしくない。飲み方に関して、ここだけ真面目に書くが、基本的に350ml程度の缶チューハイ1本は、バーで飲む1.5〜2杯分に相当するので、割と気をつけたほうがよい。コロナによる家飲みのレベル向上は楽しみも増やしてくれたが、楽しいぶん中毒性も高い。

と、つらつらと書いていたら、「緊急事態宣言の2週間延長を要請へ」といったニュースが耳に入ってきた。まだまだ厳しい時期は続きそうである。だが、あらゆる管制の中でも、楽しみやユーモアは必ず見いだせることは、歴史が、映画が証明している。映画はほどほどにしなくても何ら問題はないが、暴飲暴食はほどほどに。それでは楽しい映画ライフをお送りください。本コラムがその一助になれば幸いです。

(文:加藤広大)

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