「全裸監督シーズン2」レビュー完結編&「全裸監督」を観終わったらこの作品を観て欲しい
「全裸監督」を見終わったら、ぜひ見て欲しい破天荒&ヒールタイプビジネスマン作品
「全裸監督」シリーズはそのタイトル、テーマからして非常に見る者を選ぶ、飛び道具的な作品という印象が強いのではないでしょうか?実際に、そういう部分も多分にあるので、否定しきれませんが、その一方で、アウトロータイプ、破天荒タイプ、ヒール(=悪役)タイプの人間が独自のビジネス感覚でのし上がっていく異色の経済ドラマでもあります。
そういう意味では他にも似たようなタイプの作品がありますので、ここでいくつか“「全裸監督」を見終わったら、次に見たい”おすすめ作品をご紹介します。
ハリウッド版「全裸監督」と言ってもいいのがポール・トーマス・アンダーソンの1997年の『ブギーナイツ』でしょう。1970年代から80年代にかけてのアメリカのポルノ業界を舞台にした悲喜劇です。マーク・ウォルバーグのブレイク作品でもあります。
同時期の1996年に作られた『ラリー・フリント』もポルノ雑誌「ハスラー」の出版者であったハリー・フリントの半生をつづっています。
犯罪(違法行為)絡みの描写も多く「全裸監督」に通じる部分があります。ここ数年、意欲的な作品を次々と発表し続けるA24がロスを舞台にしたポルノ業界を描く『プレジャー/pleasure』の配給権を手にしたというニュースがあり、この映画も楽しみな一本です。
また、ビジネスのメインステージと言えばやはり金融関連となりますが、1987年の『ウォール街』と2013年の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は破天荒・ヒールキャラクターを主人公にしたビジネスものとして双璧をなすと言えるでしょう。どっちも最後は罪人となってしまうあたりも「全裸監督」に通じる部分があります。
日本の作品でも破天荒、ドロドロ、裏技スレスレで成功をおさめる者たちはいてNHKとテレビ朝日でドラマ化され映画にもなった『ハゲタカ』や岡田准一主演の『海賊と呼ばれた男』、WOWOWで大型企画として再ドラマ化された「華麗なる一族」などがあります。
「全裸監督」も含めて、ビジネスで大成(その後に大転落)をするような人は“まとも”では無理なのかなと?と凡人の側の人間としては呆れ半分、驚き半分といった感情が芽生えます。
(文:村松健太郎)
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