「ひねくれ女のボッチ飯」第2話レビュー:アイデンティティを取り戻してくれる生姜焼き定食の回(※ストーリーネタバレあり)
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飯豊まりえ主演で生粋のひねくれ女子を描く「ひねくれ女のボッチ飯」が2021年7月1日深夜1時よりスタート。
※Paraviでは先行配信開始済み。
飯豊まりえが生粋のひねくれ主人公として、誰とも繋がらない孤独の食事「ボッチ飯」を食らう。一人だからこそ美味い飯に集中し、日常を忘れて英気を養う!
本記事では、第2話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「ひねくれ女のボッチ飯」第2話レビュー
バイト先のコンビニで、客に話しかけられるつぐみ(飯豊まりえ)。「川本さんだよね」「LINE交換しようよ」「必ず連絡するから」
相手はどうやら前の職場の同僚らしい。
矢継ぎ早に話しかけてくる彼女に対して、反応が薄い。
つぐみの過去が少しだけ姿を見せた回だった。
以前は普通に会社員として働いていたらしい。そこを辞めてコンビニで働くようになるまで、どんなことがあったのだろう。
連絡先の交換を提案する彼女に「勤務中なので」とつれない返事をするつぐみ。「今お客さんいないしいいよ」という店長(ダンディ坂野)だったが、頑なに「いいです」と言い続け、ついには声を荒げる。
つぐみがここまでの態度を取るのには理由があった。
実は以前もこの女性はつぐみに声をかけてきた。友達が会社でグラフィックデザインができる人を探してる、必ず連絡するから、と連絡先を交換したが連絡してこなかったのだ。
友達がいないつぐみには、彼女の言葉は内心うれしかったのかもしれない。なのに連絡してこなかったのは、つぐみからしたら大きなショックだったのだ。それは同じように連絡先を交換しようと言われても拒否するよな。もう交換してるし。以前同じことを言ったなんて全く覚えてないことにもびっくりだ。
「誰も見ていない。存在してないも同然」
自分をそう表現するつぐみ。あまりにつらい。
そんなつぐみを救ったのは、またしても王子(ホワイトホース)の投稿だった。今回も下野紘、声がいい。
「僕は透明人間だ」から始まる投稿は、またもつぐみの気持ちとリンクしていた。
今回王子が投稿していたのは、大衆食堂の生姜焼き。
待っている間、またも店や周りの客をちょっと意地悪な目で見るつぐみ。
一方で「みなさんご家族?じゃあ私はこの家のお荷物ニート娘か」と自虐にはしる。
さらに運ばれてきた生姜焼きを見て「豚の存在感、それに比べてちっぽけな私。透明人間」と自嘲気味に心の中でつぶやくつぐみ、どうした。
王子も絶賛していた甘辛ダレに感動しつつ「人生も甘辛ダレだったらいいんだけど。好きな仕事はできない、好きな男には捨てられる。ほんと激辛」とうなだれる。
「王子のインスタのキャベツ、ソースかかってたな」と思い出して食べ、ソースと生姜焼きのタレが混ざってる、ごはんと一緒に食べるとうまい! と目を閉じてうなる。こういう通な食べ方、いろいろ知れるんだろうか。楽しみだ。水を飲んで声が出てしまい店中の視線を浴びるが「私は今、確かにここに存在している」とポジティブに。
インスタ投稿の主・白石(柄本時生)は、真っ暗なオフィスで一人きり、ブラックコーヒーで乾杯していた。営業先の会社に新商品のカタログを持っていき「何かありましたら白石さんに必ず連絡します」と言われて喜ぶも、言い忘れたことを思い出して戻ると今渡した資料をごみ箱に捨てる瞬間を見てしまったのだ。
つぐみのいいねで「でも、つぐみさんは見てくれている」と勇気をもらうのだった。
次回はどうやらつぐみ、クレーマーに絡まれるようだ。どんなうまい料理に出会えるのかも楽しみだ!
「ひねくれ女のボッチ飯」2話ストーリー
必ず連絡すると言ったのに、二度と連絡をくれなかった元同僚、小西加奈子(花音)。彼女と偶然再会したつぐみ(飯豊まりえ)は暗い気持ちに。そんな時、「僕は透明人間になった」というホワイトホースのインスタに共感を覚え、投稿されていた店へ向かう。しかしそこは女子には入りづらすぎる大衆食堂だった。
最初は戸惑うも、しょうが焼きの甘辛だれの美味しさに、つぐみはホワイトホースへの想いを強くする…
(文:ぐみ)
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