「緊急取調室」第1話レビュー:スピード感と安定感が健在!天海祐希率いるキントリチームが帰ってきた(※ストーリーネタバレあり)
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2021年7月8日のテレビ朝日 木曜ドラマは、2年ぶりに「緊急取調室」を放映。
主演・天海祐希をはじめ、おなじみのキャストが顔をそろえる。
今回の第4シーズンでは、冒頭から“キントリ”が9月末をもって解散となることが判明。果たして、彼らの運命は…?
本記事では、その第1話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
「緊急取調室」第1話レビュー
キントリチームが帰ってきた!今作で第4シリーズとなる「緊急取調室」。天海祐希演じる主人公・真壁の安定感は健在だ。そして大杉漣が画面に映ったときは、思わずうるっとしてしまった……。2021年、またこれまでとは違ったキントリの活躍が見られると思うと嬉しい。
第4シリーズのスピード感に注目したい。冒頭15分間で大國塔子(演:桃井かおり)による飛行機ハイジャック事件が発生し、そして解決した。
このハイジャック事件には、解決後もさまざまな謎がついてまわる。大國塔子がハイジャック事件を起こした本当の理由は何か、ハイジャックの原因とされる国土交通副大臣・宮越肇(演:大谷亮平)の秘書はなぜ我が身を顧みず突撃したのか、秘書の鞄に仕込まれていた爆弾が偽物だった理由は、そして公安がそれをひた隠しにするのはなぜかーー?
ハイジャック事件をきっかけに次々と発生した”謎”に立ち向かうため、キントリチームは団結を新たにする。9月末で解散が決まってしまったキントリ(ドラマの放送時期とリンクしているあたりが、熱い)。それまで「自分たちらしく猪突猛進で行こう」と一体感を強めた真壁の存在感は、やはり天海祐希じゃないと演じられない。
存在感といえば、桃井かおりも忘れてはならない。その声や一挙手一投足に見入ってしまう。ゲスト出演という話だけれど、レギュラーメンバーに負けず劣らずな空気感だ。”ハイジャック犯”という作品の色を決める役柄であり、作品としての方向性も彼女が握っているように見える。
ひとまず目先のキーポイントとなるのは、副大臣・宮越肇と秘書の関係性、そして秘書の鞄に仕込まれていた爆弾の真贋だろうか。キントリチームの動きを今後も見守っていきたい。
「緊急取調室」ストーリー
北海道警察へ出張することになった「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」の取調官・真壁有希子(天海祐希)は羽田空港へ。保安検査場で、提示しなければならない持病の薬の処方箋が見つからず、オロオロしている白髪の老女と出会う。とっさに手助けをした有希子は、同じ便に乗るという老女と共に搭乗口へ。別れ際、老女が発した「いい旅を」という言葉に、何とも言えない引っかかりを覚えながらも、自分の座席へと向かう。ところが…出発時刻になっても、飛行機は一向に離陸しない! そんな中、安全確認のため離陸が遅れる旨を告げるCAの機内アナウンスを聞いた有希子は、その声から異変を察知。様子を探るため、CAたちがいるギャレーに駆けつけると、CAのひとりが「ハイジャック」と走り書きしたメモを見せ…!有希子はすぐさまキントリに連絡を入れ、そのままギャレーへ突入。すると、そこにはCAにインスリンポンプを突き付ける、先ほどの老女の姿があった! しかも、老女は人が変わったかのような殺気をはらみながら、「私は国民青年派の大國塔子(桃井かおり)だ」と名乗り、ハイジャックを宣言。駆け込んできた警乗警察官・山上善春(工藤阿須加)が人質解放と投降を促すも、塔子は一切ひるむことなく、爆弾を機内に持ち込んでいることを明かし、同じ便に乗っている国土交通副大臣・宮越肇を呼ぶよう要求! 宮越の汚職疑惑の真相を本人に語らせ、現政権の責任を問うと息巻き…!?
実は、塔子は50年前に国会議事堂前で“7分間の演説”を行い、活動家集団である国民青年派と機動隊の衝突を止めた活動家。黒い鉢巻をしていたことから、「黒い女神」と呼ばれたカリスマだった。しかし、その後は潜伏を続け、今やその存在を知る人間も少ない。そんな塔子がなぜ、50年の沈黙を破り、ハイジャック事件を起こしたのか――。謎が謎を呼ぶ中、有希子は事態を収束させるため、自分が人質になると申し出る。だが、塔子はこれを拒否。一方、宮越も塔子の要求を拒絶し…!
そんな中、“あってはならない事態”が発生してしまう。宮越の代わりに塔子のもとへやって来た第一秘書・東修ニ(今井朋彦)が、揉み合いになった挙げ句、命を落としてしまったのだ! その結果、現場にいた有希子に、世間から非難の声が浴びせられ…!?
(文・北村有)
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