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「緊急取調室」第2話レビュー:過去にとらわれた彼女の散り際(※ストーリーネタバレあり)



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【関連記事】「緊急取調室」第1話レビュー:スピード感と安定感が健在!天海祐希率いるキントリチームが帰ってきた

2021年7月8日スタートのテレビ朝日 木曜ドラマは、2年ぶりに「緊急取調室」を放映。

主演・天海祐希をはじめ、おなじみのキャストが顔をそろえる。
今回の第4シーズンでは、冒頭から“キントリ”が9月末をもって解散となることが判明。果たして、彼らの運命は…?

本記事では、その第2話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

「緊急取調室」第2話レビュー



ハイジャック犯・大國塔子と小暮しのぶの関係性が少しずつ浮き彫りになってきた。「小暮しのぶ」は大國塔子が30年にわたって騙っていた名前。前回1話の終わりで山中に埋められているのを発見された小暮しのぶ、彼女の殺害容疑が大國塔子にかかっていた。

小暮しのぶは何年にもわたって、大國塔子の潜伏生活を支援していた。知り合いのレストランから譲り受けた残り物を定期的に運んでいたのだ。過去に黒い女神として一世を風靡した大國塔子の信奉者で、そのまま生活支援者となったとみられている。死因は絞殺、凶器はひと束のおさげ髪……。

物語を追いながら、小暮しのぶを手にかけたのは大國塔子でほぼ間違いないと思っていたけれど、やっぱりその通りだった。なぜ長い間助けてくれた彼女を殺してしまったのか不思議でならなかったが、なんと小暮しのぶはレストランのオーナーにプロポーズされていた。

結婚するために、もう支援を続けることはできない。だから、もう名前も貸せない。

そう聞いた大國塔子は、カッと頭に血が上り、小暮しのぶの首に自分のおさげをかけて殺してしまったのだ。伝説の演説、無血の7分間で一躍有名になり、たくさんの信奉者がいた大國塔子。しかしそれは過去のことだ。頼れる身寄りもなく彼女は孤独。おそらく大國塔子の周りに残ったのは、直接手助けをしてくれていた小暮しのぶ、ただひとりだったのだろう。

大國塔子はカリスマだった。政治に牙を剥き、堂々と自説を展開し、人々の心を掴み、信奉者に囲まれた。常に前を向き突き進んできたように見えたが、最も過去にとらわれていたのも彼女だったのかもしれない。

最後に残った小暮しのぶという支援者が離れていってしまうと悟ると、我慢ならなかった。気がついたら殺してしまっていた絶望と、ついに本当にひとりになってしまった空虚。「すぐに私もいくから」という言葉に、大國塔子の諦めと無念も感じられる。

「あの7分間の興奮にはかなわない」

大國塔子は過去の栄光にとらわれている。人心を掴んだ伝説の演説=7分間の興奮を、いつまでも胸に宿している。彼女はどこへ向かうのか、最後まで生ききったあとは、どのように散っていくのか。

「緊急取調室」第2話ストーリー



「小暮しのぶ」として潜伏すること50年…。突如、国土交通副大臣・宮越肇(大谷亮平)の汚職疑惑の真相を明らかにすると宣言し、宮越が乗った飛行機でハイジャック事件を起こした活動家・大國塔子(桃井かおり)。しかし、塔子が宮越の第一秘書・東修ニ(今井朋彦)のアタッシェケースに忍ばせ、機内に持ち込んだという爆弾を確かめた「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」の取調官・真壁有希子(天海祐希)は、爆弾が偽物だと確信。塔子の身柄を拘束した警視庁が「爆弾は処理中に爆発した」と発表したことに疑念を覚え、本物の爆弾は“汚職の証拠”だったのでは…とにらんでいた。

このハイジャック事件には間違いなく裏がある――。そう考えた有希子は、自ら塔子を取り調べようと奮起。だが、すでに取り調べは公安が担当することになっていた。しかも、警察の上層部が“爆弾”の隠蔽に一枚噛んでいるとするならば、有希子は間違いなく邪魔な目撃者だ。案の定、刑事部長・北斗偉(池田成志)は有希子に辞表を書かせることを交換条件に渋々、キントリによる取り調べを1時間だけ許可したのだが…。

その矢先、本物の小暮しのぶ(円城寺あや)が遺体で見つかった。しかも遺体の傍らには、塔子がハイジャック決行前に切ったおさげ髪の束が…! しのぶ殺害の容疑で塔子の逮捕状を別途請求し、取り調べ時間を延ばそうと画策する有希子。だが、北斗は頑として許可しない。

そんな中、ハイジャック事件で命を落とした東の息子・奨太(石田星空)がキントリを訪れ、父が飛行機に乗る直前に郵送してきたという筆箱を差し出す。中にはなんと、誰も想像すらしなかった“事件の骨組み”を示唆する重要な証拠品が入っていた! しかもこの証拠品、捜査を進展させるどころか、逆に有希子らの頭を混乱させ…!?

だが、時間は待ってはくれない。1時間という、あまりにも短い制限時間内に、“塔子の真の目的”と“事件の全体像”を明らかにすべく、不退転の覚悟で立ち向かっていく有希子。しかし、相手は50年前に7分間の名演説で名を馳せた、口の立つ女だ。当然のごとく、取り調べは壮絶を極め…!
 
(文・北村有)

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