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2021年08月27日

「ボクの殺意が恋をした」でノリに乗る中川大志の必見映画5選!

「ボクの殺意が恋をした」でノリに乗る中川大志の必見映画5選!



殺し屋だった義父を殺害された青年が家業を継いで仇を打とうとするも、その相手と思しき女性(新木優子)が幼馴染であったことで、しかも彼女に恋をしてしまい……。

現在オンエアされている「ボクの殺意が恋をした」で話題の中川大志。

プライム帯の地上波連続ドラマ初主演となった彼ですが、ここでは生まれつき?の間の悪さ故に失敗ばかりの純朴な“恋する殺し屋”を好演しています。

今回はそんな中川大志が出演してきた映画作品の中からジャンル別のオススメ作品を選んでみました!

ゲームファンも納得!
ホラー映画『青鬼ver2.0』



中川大志は1998年6月14日生まれ。東京都生まれの茨城育ちで、小学校4年生のときに原宿でスカウトされ、2009年より子役として活動。

映画デビューは時代劇『半次郎』(10)で、2011年からメンズモデルとして登場する一方、同年「家政婦のミタ」で長男を演じて注目を集めるようになり、以後続々とドラマ出演。

映画出演は2015年『青鬼ver2.0』から活発になっていきます。

原作は洋館に閉じ込められた主人公を操作して、迫りくる青鬼をかわしながら脱出を図る人気ホラーゲームで、2014年に映画版第1作が公開され、本作はその第2弾。

不登校の同級生の家に向おうとしていたひろし(中川大志)たちが、いつのまにか怪物が出ると噂される洋館に導かれ、究極の恐怖を体験していきます。

原作に比較的忠実な内容になっていて、B級感覚ながらもゲーム・ファンの評価が高い作品。現実とゲーム画面をシンクロさせていく構成も妙味で、イジメ・キャラ卓郎(松島庄汰)の成長物語になっているところもミソ。

謎の怪物・青鬼もさながら、フワッティの登場も話題となりました。

ここでの中川大志は、一見感情の起伏に乏しい眼鏡姿のクール・インテリ風情で、台詞も基本「です」「ます」調のひろしを嫌味なく好演(逆にこのキャラクターを徹底的にギンギン嫌味に描出していくと『賭ケグルイ』シリーズの豆生田楓みたいになる?)。

なお、彼とヒロイン役の平祐奈は後に『Re LIFE』(17)でも共演することになります。
 

キラキラ映画における魅力
『覚悟はいいかそこの女子』



2015年からしばらくの間、中川大志が出演した映画の大半は青春映画で、中には少女漫画などを原作とし、時にキラキラ映画と称されるものもあります。

『通学シリーズ 通学途中』(15)『全員、片想い』(16)『きょうのキラ君』(17)『Re LIFE』(17)『坂道のアポロン』(18)『虹色デイズ』(18)『覚悟はいいかそこの女子』(18)などなど。

これらの作品、どれもなかなかに楽しい出来栄えを保持しており、そこには中川大志の個性ともいえる陽性のイケメン・オーラが好もしく映えていることも大きな一因となっているのは間違いありません。

また、これらの作品群を後々になって見直していくと、今をときめく若手俳優たちの主演助演問わずの初々しい姿をとくと拝めたりするお楽しみもあり、その意味ではお宝的オールスター映画として語られるものも今後いっぱい出てくることでしょう。

個人的に好きなのは井口昇監督作品『覚悟はいいかそこの女子。』で、椎葉ナナの同名漫画を原作としたものですが、ここで中川大志が扮する主人公・古屋斗和は幼いころから女子に囲まれチヤホヤされてきた超イケメンの自信家ながら、実は女性と付き合った経験ゼロという非リア充男子! 

しかし本人はその事に気づいておらず、あるとき「観賞用男子」と言われてムッとなって学年トップの人気者・美苑(唐田えりか)に告白するも、あえなく撃沈……。

しかし現実を受け入れられない彼は、彼女にアタックし続けていくうちに気づくと本気の恋に落ちていた……!

全くもてない自信家の主人公を実にユーモラスに(でもイケメンだから、ずっこけても妙にスマート)、この時期の中川大志の魅力の一端を大いに堪能させてくれる逸品です。

もっと時代劇映画に出てほしい!
『サムライマラソン』



中川大志は「江~姫たちの戦国~」(11)「平清盛」(12/少年時代の源頼朝)、「真田丸」(16/豊臣秀頼)と、これまでNHK大河ドラマに多数出演してて、来年の「鎌倉殿の13人」にも畠山重忠役で出演が決まっています。

「中川大志は時代劇がよく似合う俳優である」というのが私の持論です。

彼は小顔ゆえにカツラが常に気持ちよく似合い、そこにどこかしらの気品が漂っているのです。

特に「真田丸」の豊臣秀頼は滅びゆく豊臣家を背負いきれない優しさと弱さを気品高く演じてくれていました。

2017年からレギュラー出演しているNHKバラエティ番組「LIFE!」でも、おなじみ水戸の黄門さま(内村光良)が助さん(伊藤健太郎)と格さん(中川大志)の区別がつかなくなっている? という「水戸黄門」コントを楽しそうに演じてくれていました。

ところが、映画における彼の時代劇出演はまだ『半次郎』と『サムライマラソン』(19)のみというのは、どうにも合点がいかないところ。

しかも彼が「サムライマラソン』で演じているのは、日本初のマラソン大会といわれる幕末の安政遠足そのものとは直接関係のない、冒頭での黒船来航におけるペリー(ダニー・ヒューストン)と五百鬼祐虎(豊川悦司)の会談における通訳・藤井役。

もっとも、藤井ができるのはオランダ語のみで、ペリーが話す英語をまったく理解できないという、そこはかとなくユーモアを交えたプロローグになっていて、あたふたしている風情もまた一興なのでした。

願わくば、映画制作関係者はこれからの中川大志にぜひとも時代劇映画のオファーを!

きっと殺陣などもすこぶるかっこよく決めてくれるはずでず!

声優としても違和感なし!
『ジョゼと虎と魚たち』



アニメーション映画の声にプロ声優ではなく顔出しタレントを起用しては観客を愕然とさせる風潮は昔も今も……ではありますが、最近の若い俳優やタレントたちは比較的うまくこなしてくれることが多くなっている感もあります。

それには彼ら彼女らが生まれたときからTVでアニメを見て育ってきていて、何気なく発声のツボみたいなものもつかみやすくなってきているからかもしれません。

中川大志も例外ではなく、彼は『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』(15)でイタリアからやってきた少年アンドレアの声を担当し、初々しい印象を残してくれていました。

そんな彼が2020年の『ジョゼと虎と魚たち』で再びアニメ声優に挑戦!

本作は田辺聖子の短編恋愛小説を原作にしたもので、下肢麻痺のためにほとんど外出したことがないジョゼこと山村クミ子(清原果耶)と、ひょんなことから彼女の身の回りの世話をすることになった年下の大学生・恒夫(中川大志)の純愛を描いた作品です。

2003年に犬童一心監督、妻夫木聡&池脇千鶴主演で実写映画化されていますが、こちらはアニメーションならではのファンタジックな表現を駆使した幻想的情緒色の強い仕上がりになっているのが特徴ともいえるでしょう。

またそれぞれ原作からの換骨奪胎の仕方が異なるので、その相違を愉しむこともできます。

アニメ映画版の声そのものに関しても、主演ふたりに何の違和感もなく、自然に作品世界へ没入することが出来るのは、この作品の美徳といえるかもしれません

ちなみにこの原作小説、実は2020年に韓国でもリメイクされており、2021年の10月29日より日本でも公開されます。

2本の実写映画と1本のアニメ映画、見比べてみるのも一興でしょう。

賛否上等!の狂える異色青春映画
『砕け散るところを見せてあげる』



2021年の中川大志は『砕け散るところを見せてあげる』『FUNNY BUNNY』『映画賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』『犬部!』『都会のトム&ソーヤ』と、出演映画が続々と公開されています。

主演助演を問わず、いずれも彼の俳優の新たな一面を示してくれるものばかりではあります。

『砕け散るところを見せてあげる』に関しては、竹宮ゆゆこの長編小説をSABU監督のメガホンで映画化したもの。

学校一の嫌われ者としてイジメに遭っている孤独な少女(石井杏奈)と、彼女を助けた高校3年生の濱田(中川大志)との、まさに先読み不可能のぶっとんだ狂えるサスペンス・ラブストーリー(……の枠で括っていいのかすらもわからない!)。

それまでの楽しいキラキラ系青春恋愛映画とは一線を画した、中川大志の新たな挑戦とも受け止められる意欲作として、賛否上等!とでもいった意欲作なのでした。

(文:増當竜也)

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