俳優・映画人コラム

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2021年09月26日

<黒木華>の魅力、「等身大」に混ざる「少しの不思議」

<黒木華>の魅力、「等身大」に混ざる「少しの不思議」

  

黒木華のこれからは?

ちょうど30代に入り、俳優としてはいよいよ脂がのってくるタイミングに差し掛かった黒木華。
 
映画・ドラマはもちろん、舞台からキャリアをスタートさせたということもあって、コンスタントにステージにも立ち続けています。
 
私は江戸川乱歩ヲタクでもあることから、2017年の舞台「お勢登場」のステージで座長を張る黒木華を見ています。タイトルにもなっている「お勢登場」他「D坂の殺人事件」「二銭銅貨」「押絵と旅する男」といった江戸川乱歩の名作短編を一本の物語に再構成するという実験作でしたが、主演の黒木華は見事なファムファタルでした。

そう思って出演作を見返すと「オリエント急行殺人事件」『ソロモンの偽証』『ビブリア古書堂の事件手帖』などなど、ミステリー作品も多いことに気が付きます。

彼女の持つ、日常に足された“少しの不思議”が巧く作用しているといえるでしょう。
 
最新出演作は朗読劇の「湯布院奇行」で成田凌、コムアイと共演。



「ボクたちはみんな大人になれなかった」の燃え殻による書下ろし作品を舞台化したもので、現実と夢想の間でほんろうされる男(成田凌)とそこへ導く女たちの物語で黒木華は複数の役柄を演じて、成田亮を翻弄するようです。
 
やはり黒木華には“少しの不思議”が似合うのかもしれません。
 
(文:村松健太郎)

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