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『マイ・ダディ』レビュー:ムロツヨシ(映画初主演!)のオーラが全てを好もしく包み込む人間讃歌!



■増當竜也連載「ニューシネマ・アナリティクス」

主人公はシングルファーザーで、ガソリンスタンドでアルバイトしている牧師さんです。

この作品、コメディではありませんが、この主人公をムロツヨシが演じていることで、それだけで不可思議かつ好もしい笑いがもたらされ、映画全体のトーンをも決定づけていきます。



牧師とムロツヨシ、はまっているのかはまっていないのかも定かではない設定を妙味と思うか否かで本作の評価は分かれるかもしれません。

(でも奇妙な味が出ているのは確かです)

一方でこのお父さん、難病に侵された愛娘のために一大奮闘していくわけですが、映画が進行していくに従って、どんどんイケメンに見えていきます!

(いや、日頃オバカな役ばかり楽しそうに演じてますけど、実は彼、よくよく見るとけっこう二枚目なんですよね)

これこそが、ストーリーそのもの以上に本作がもっとも感動的なところでもあるでしょう。



そんなムロツヨシの存在感に引きつけられるように、周囲のキャストたちもどんどん役にはまっていきます。

サイテー男を演じさせたら今や右に出る者のいない毎熊克哉は、今回もファンの期待を裏切りませんし(でもどこかしら憎めない、ある意味普通の男なのが良いです)、娘役の中田乃愛ちゃんは初々しく、そして今年は一体何本の映画に出てるんだ?と映画ファンを毎回嬉しく驚嘆させ続けるほどに大活躍の奈緒が、ここでも映画の星ひとつ増やしてくれるほどの印象深い好演を示してくれています。

(臼田あさ美も加えてこの作品、女性たちが魅力的に映えているのも長所ですね)

これもそれもすべて、今回が初主演映画だというムロツヨシがいてこその賜物のように思えてなりません。

正直、キャラクターそのものの動かし方とかまだまだギクシャクしたところを感じないではないのですが、キャストそれぞれがちゃんと役の立場をわきまえながら立ち回っているのが見てとれるのと、ストーリー展開もこの手の作品の中ではヒネリが利かされている割に気持ちよく見ていられるのも、好感度をアップさせてくれている感があります。

よくよく考えると深刻なお話なのに、全体的に明るいトーンが貫かれた、まさにムロツヨシのオーラがもたらした悲喜こもごもの人生讃歌、憂さまみれの昨今、ちょっと良い気分になりたい方にオススメします。

(文:増當竜也) 

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