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『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』ついに公開!賛否両論あれど、個人的には120点!!


そうは言っても“007”



ここまで書くと、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、なんだか“湿っぽい”映画になっていると思われるかもしれませんが、そこはそれ、そうは言っても“007”シリーズ、“ジェームズ・ボンド”の映画です。しかも今回で25作目の節目の作品、来年で映画化60周年という超人気スパイアクションシリーズの最新作です。

『ノー・タイム・トゥ・ダイ』は純正娯楽アクション映画として素直に楽しめる映画に仕上がっています。



前作から引き続きの上司Mを演じるレイフ・ファインズ、マネーペニーを演じるナオミ・ハリス、Qを演じるベン・ウィショーが登場する部分は“お馴染みの”と言った感じの余裕とユーモアを感じさせるシーンになっていて絶妙な緩急を担っています。

ワンシーンだけですがダニエル・クレイグのボンドにおいて重要な女性二人が登場するのでそこもお見逃しなく。ジェフリー・ライト演じるCIAの友人・フェリックス・ライターの登場も嬉しいですね。

さらに前作から引き続きブロフェルド役のクリストフ・ヴァルツが短い出番ではありますが、強烈な印象残しています。



新たな“007”の数字を引き継いだエージェントのノーミを演じるラシャーナ・リンチもCIAの新人エージェントのパロマを演じたアナ・デ・アルマスもアクションから緩急のきいたセリフのやり取りまでこれぞ“007”という見せ場を見事に演じ切りました。

ジェンダー的な面でいろいろ言われてきた“007”ですが、本作では無理のない形で、巧く映画に取り込んでいます。



そして、なんと言っても“007”と言えば“ガジェット”ですが、愛車のアストン・マーティンもマシンガンやスモーク発生装置など秘密装備が満載で登場します。予告編にも登場した特殊グライダーも“らしさ”抜群のインパクトです。

日本とも縁深い『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』

かつて、1967年のショーン・コネリー版の『007は二度死ぬ』では大々的な日本ロケが行われ、丹波哲郎が日本エージェントを演じたほか浜美枝、若林映子がボンドウーマンを演じましたことがありますが、今回の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』もまた日本と縁が深い作品に仕上がっています。

監督のキャリー・ジョージ・フクナガはアメリカ人初&日系アメリカ人初&アジア系監督初の007シリーズの監督となります。

劇中でラミ・マレック演じるサフィンの仮面は能面を元にしたもので、独特な神秘性を漂わせています。

日本文化、日本人映画監督からの影響も公言しているフクナガ監督は、超大作シリーズの最新作としての『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』を仕上げるとともに、自身の人種的な、そして映画人としてルーツを盛り込むという離れ業をやってのけています。



とにかく、1年半以上も公開が延期された『ノー・タイム・トゥ・ダイ』が公開されるということ自体がちょっとした“お祝い事”と言っていいことなので、まずは映画館にぜひ!!


賛否両論あるかと思いますが『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は個人的には120点です!!

意外な形で登場するガンバレル・シークエンス(銃口を模したカメラに向けてボンドが発砲するお馴染みのシーン)から始まるビリー・アイリッシュの主題歌にも注目です。


(文:村松健太郎)

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