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2021年10月04日

「ラジエーションハウスⅡ」第1話レビュー:合理化よりも大切にしたいものがある。そう信じる技師と医師の物語、再び!(ストーリーネタバレあり)

「ラジエーションハウスⅡ」第1話レビュー:合理化よりも大切にしたいものがある。そう信じる技師と医師の物語、再び!(ストーリーネタバレあり)



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窪田正孝主演のドラマ「ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~」が、2021年10月4日(月)放送スタートした。

2019年4月期に放送され人気を集めた「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」の続編となる本作は、CTやMRIで病気を撮像する放射線技師たちが“視えない病”に立ち向かっていく物語。

前作に引き続き主役の天才放射線技師・五十嵐唯織(いがらし・いおり)を演じるのは、朝ドラ「エール」以来のドラマ出演となる窪田正孝。他、本田翼、広瀬アリス、浜野謙太、丸山智己、矢野聖人ら豪華キャスト陣が多数続投している。

本記事では、その第1話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。

「ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~」第1話レビュー



甘春総合病院・ラジエーションハウスチームが帰ってきた!

甘春総合病院ではない場所で、新しい生活をスタートさせていたチームの面々。2年間海外留学をしていた五十嵐先生(演:窪田正孝)を筆頭に、たまき先生(演:山口紗弥加)、軒下先生(演:浜野謙太)、威能先生(演:丸山智己)が次々とラジエーションハウスに戻ってきた。前シリーズを観ていたファンにとっては、たまらない展開だろう。

ちなみに、本田翼演じる甘春先生は、効率化の観点から読影専門の施設にいるようだ。



第1話の中心となるのは、小野寺技師長(演:遠藤憲一)、前シリーズに登場した由美(演:森カンナ)、そしてバイオリニストの宝生(演:田中みな実)。

記憶力の低下が目立ってきた小野寺技師長に対し、認知症の疑惑が持ち上がる。ともに仕事をしていた五十嵐先生の存在すら忘れてしまったり、今日が何月何日かすぐに言えなかったり、朝ごはんを食べたかどうか失念してしまったり……。

戻ってきたばかりの五十嵐先生が小野寺技師長を検査したことで、認知症ではなく「ウェルニッケ脳症」であることが判明!



アルコールの摂り過ぎ・偏った食生活などによって引き起こされることのある病気で、ビタミンB2を摂れば治るそうである。

小野寺技師長が認知症になってしまい、早々にチームから外れる展開になるのかと思って、ヒヤヒヤした……!

続けて、妊娠中の由美が骨髄浮腫であることが判明する。

こちらは妊娠後期に発生することが多い病気だそう。技師でありながら医師免許を持つ五十嵐先生が執刀することになったが、ギリギリのところで甘春先生が担当することに。

五十嵐先生と離れていた2年間、ただ読影ばかりしていたわけではなく、放射線科医として成長したのだと証明したいーーそんな甘春先生の気持ちが読み取れた。



「あなたが手出しできないくらい、優秀な放射線科医になってみせます」

2年前、そう約束したから。

由美の手術は無事成功。「これで何度目ですかね、私たち家族が先生たちに救われたのは」としみじみしながら、産まれたばかりの子を見る由美の眼差しは、もう親のそれになっていた。

かつて由美の父親も甘春総合病院で命を救われている。親子代々、この病院への信頼は受け継がれるだろう。

最後に今話のキーとなるのは、バイオリニスト・宝生だ。

舞台上で演奏中に突如倒れてしまった宝生。五十嵐先生は宝生の様子を見るにつけ、詳しい検査が必要だと進言する。しかし、甘春総合病院の新院長である灰島(演:髙嶋政宏)は「担当医は私だ!」と譲らない姿勢。



なんとか押し切り、検査に踏み切るもーー判明した病名は「ワレンブルグ症候群」。進行中の脳梗塞だそう。

第1話では解決ならず、行方は次回以降に持ち越された。ワレンブルグ症候群とは聞き慣れない病名だが、果たして天才放射線技師・五十嵐先生の手腕で見事に解決なるのだろうか?


「ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~」第1話ストーリー



五十嵐唯織(窪田正孝)は、「写真には必ず真実が映る」と信じる診療放射線技師。アメリカで最も権威ある放射線科医・ピレス教授から才能を認められた唯織は、ずっと思いを寄せていた幼なじみの甘春杏(本田翼)が放射線科医として勤務する甘春総合病院に採用された。

医師免許も持つ唯織は、その天才的な読影能力を発揮すると、新人放射線技師の広瀬裕乃(広瀬アリス)や、放射線技師長の小野寺俊夫(遠藤憲一)ら『ラジエーションハウス』の仲間たちと力を合わせ、数々の患者の命を救った。

ピレス教授から、人工知能を使った読影補助ソフトの開発プロジェクトに誘われた唯織は、渡米を決意し、仲間たちに別れを告げた。杏は、そんな唯織に「あなたが手出しできないくらい優秀な放射線科医になってみせます。だから…必ず戻ってきてください」と約束する――。

その約束から2年後。プロジェクトがひと段落した唯織は、日本に帰国し、甘春総合病院への復帰を望んでいた。だが、甘春総合病院は、院長だった大森渚(和久井映見)が研究目的で唯織と同じワシントン大学に移ると、後を引き継いだ新院長の灰島将人(髙嶋政宏)が病院の合理化を実施。放射線科医はいらないと言い出して、読影はすべて外部の『遠隔画像診断センター』に委託してしまう。それに伴い、ラジエーションハウスも規模を縮小され、黒羽たまき(山口紗弥加)、軒下吾郎(浜野謙太)、威能圭(丸山智己)、悠木倫(矢野聖人)は、甘春総合病院を辞めてそれぞれ別の病院などに転職していた。

ある日、ヴァイオリニストの宝生真凛がリサイタル中に倒れるという事態が起きる。客席にいた灰島は、彼女を甘春総合病院へと救急搬送する。
一方、ラジエーションハウスで田中福男(八嶋智人)らと働く裕乃は、最近様子がおかしかった小野寺が認知症予備軍と診断されたことを知り、たまきや軒下らに助けを求める。小野寺が今まで通りに仕事を続けていくためには周りのサポートが必要、と考えたからだった。しかし、たまきたちの反応は冷たく……。

同じころ、唯織は、杏の父親でもある元院長の正一(佐戸井けん太)を訪ねていた。そこで唯織は、杏がすでに甘春総合病院にいないことを知る。

そんな折、仕事を終えて帰路についた杏は、妊娠中の森迫由美(森カンナ)が腹痛に襲われ苦しそうにしているところに遭遇する。由美は、かつて唯織たちがその命を救った世界的な写真家・菊島亨(イッセー尾形)の娘だった。そこに唯織が現れ……。

(文:北村有)


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