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2021年10月29日

シン・仮面ライダーの公開を控え劇場版仮面ライダーの上映決定【東京国際映画祭】

シン・仮面ライダーの公開を控え劇場版仮面ライダーの上映決定【東京国際映画祭】

今年も例年通り、東京国際映画祭が開催されます。

昨年までの六本木地区から、会場を日比谷・有楽町地区にお引越し。構成も変わり、フルモデルチェンジといった感じです。

そんな東京国際映画祭の部門の中にジャパニーズ・アニメーションという枠があり、その中ではアニメ作品と並んで特撮作品が上映されています。

スーパー戦隊やウルトラシリーズなどが上映されていて、そして今年は“「仮面ライダー」の未来へ”と題して仮面ライダーシリーズ作品が上映されます。

特集上映「仮面ライダー」の未来へ


 特集上映“「仮面ライダー」の未来へ”のラインナップは次の並びです。
まず、1972年~73年に立て続けに公開された仮面ライダー1号、2号の活躍を描く『仮面ライダー対ショッカー』『仮面ライダー対じごく大使』『仮面ライダーV3対デストロン怪人』の一挙上映が10月31日(日)にあります。

続いて1988年の『仮面ライダーBLACK 鬼ヶ島へ急行せよ』と2009年の『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』が11月2日(火)に上映されます。



そして 11月4日(木)に2010年の『仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』が上映されます。



主人公のライダーも、作品が最初に公開されたタイミングもバラバラな並びで、一見するとこれはどういうチョイスなのだろうか?と思うのですが、実は大きな共通点があります。

それは、「仮面ライダー」第一話テレビ放映(生誕)から50周年のタイミングとなる2021年4月3日に発表された、3つの“仮面ライダー生誕50周年企画作品”の関連作・プロトタイプ作品だということです。
 

“仮面ライダー生誕50周年企画”

4月に“仮面ライダー生誕50周年”に合わせて発表されたのが3つのタイトル。

1つ目のタイトル『シン・仮面ライダー』



あの庵野秀明監督が脚本・監督を務めることが発表され、大いに世間を騒がせた『シン・仮面ライダー』は2023年3月公開予定です。

ゴジラ(『シン・ゴジラ』)、ウルトラマン(『シン・ウルトラマン』)を手掛けてきた庵野監督ですが、自分の結婚式で仮面ライダー2号のコスプレをするほどのライダーファンです。

先日の企画展「庵野秀明展」に合わせて主演の本郷猛を池松壮亮が、ヒロインの緑川ルリ子を浜辺美波が演じることが発表されたほか、仮面ライダー2号の登場も明らかになるなど、早くも話題満載状態です。

この『シン・仮面ライダー』を前に、オリジナルの仮面ライダーの初期劇場版作品がまとまった10月31日の『仮面ライダー』の特集上映はお薦めです。

2つ目のタイトル『仮面ライダーBLACK SUN』


昭和最後の仮面ライダーとなった「仮面ライダーBLACK」をリブートする企画です。

記事執筆時点(2021年10月)でフォーマットがまだ明言されていないのですが、HPには“2022年配信予定”という文字があるので、ネット配信作品になるようです。

キャストはまだアナウンスされていませんが、監督はなんと『狐狼の血』シリーズの白石和彌監督が務めることが発表されました。

白石監督作品で配信作品となるとレイティングなどに捕らわれない“大人の仮面ライダー”的な作品になるのかもしれません。

メインスタッフとして『凶悪』『サニー/32』『ひとよ』で白石監督と組み、『東京リベンジャーズ』の大ヒットも記憶に新しい高橋泉が脚本を担当。

さらに、『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』の樋口真嗣がコンセプトビジュアルに、 “ゴジラシリーズ”“ウルトラシリーズ”を手掛けてきた田口清隆が特撮監督にクレジットされています。

これに合わせる形で「仮面ライダーBLACK」関連の映画をまとめた上映が11月2日のプログラムです。 

3つ目のタイトル「風都探偵」


菅田将暉の俳優デビュー作品としても知られる2010年「仮面ライダーW(ダブル)」。

“平成仮面ライダー第2期”の第1弾とされる本作は、二人の探偵が一人のライダーになるという異色の設定でしたが、主演の桐山漣、菅田将暉の好演に加え、豪華な共演者たちの並びもあって作品は大ヒットし、今でも根強いファンがいる作品です。

そんな「仮面ライダーW」はテレビ放映終了後も映画やVシネ作品などで続編が続いていましたが、2017年に公式続編コミック「風都探偵」の連載がスタートしました。

 脚本・三条陸、監修・塚田正明、デザイン寺田克也というテレビシリーズのメインスタッフが続投したほか、掲載紙のビッグコミックスピリッツではなんと桐山漣と菅田将暉の二人が表紙を飾り「W」の頃の話と「風都探偵」について語るというお墨付きの続編です。

菅田将暉はラジオなどで新たな仮面ライダーが発表されると折に触れ自分の経験も交えて、ライダーについて熱く語ることも少なく、この「風都探偵」のコミックス2巻の帯コメントも担当しています。

そんな「風都探偵」がアニメシリーズとして2022年夏から配信されることになりました。シリーズアニメというのは仮面ライダーブランドでは初めてことになります。

早くもボイスキャストは誰がやるのか?ということに注目が集まっています。

桐山漣、菅田将暉ともに改めて言うまでもなくすっかり売れっ子になってしまったので、望みは薄いのですが、もしこのオリジナルの二人がボイスキャストを務めたら夢のようですね。 

そんな「風都探偵」の配信を前に11月4日に上映される映画『仮面ライダーW(ダブル)FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』をスクリーンでチェックするというのもいいと思います。

この映画の内容は、原作にも重要な要素として語られる部分がありますので、チェックしておいて損はありません。

特集上映で映画祭への“心のハードル”を下げてみよう!!

映画祭というと、「レッドカーペットや舞台挨拶などは華やかかもしれないけれど、上映される作品は芸術作品、文芸作品が並び、通好みの映画ファンのためのものだろう」という思いを抱かれる人も少なくないでしょう。

 実際、そういった側面もあるのも事実です。

ただ、その一方で特集上映のほうに目をやると今年の仮面ライダーのように「えっ!?こんなタイトルも映画祭の枠内で上映していいの!?」というようなごくごくポップなものも多々あります。

いきなりコンペティション作品などに手を付けるのは少しハードルが高いのですが、こういった特集上映や各国の話題作のプレミア上映である“ガラ・セレクション”あたりから手を付けてみると映画祭も意外と気軽に楽しめるものだと感じられるかもしれませんよ。

特に、今年の“「仮面ライダー」の未来へ”の枠内の作品は来年以降の大型企画の予習にもなりますので、是非お試しください。

(文:村松健太郎)

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