乃木坂46・与田祐希の魅力|“ピュアさ”を強みに女優として躍進
「モブサイコ100」で女優業を本格始動
与田は濱田龍臣が主演を務めたドラマ「モブサイコ100」が女優としての本格的なデビューとなったのはあまり知られていないのではないだろうか。
濱田演じるおかっぱ頭の冴えない主人公・影山茂夫(通称モブ)が超能力を駆使してド派手なバトルを繰り広げるサイキックストーリーで、ドラマの他にもアニメも放送されている大人気シリーズ。
与田が演じるのは主人公の幼なじみでちょいちょい言葉を間違えて使ってしまう天然ボケを持っているが、クラスのマドンナというポジションというヒロインとしてはかなり個性的なキャラクター。初のドラマ出演ながらいきなりヒロインのポジションを任されている。
時折見せるド天然ぶりとクラスメイトの憧れの的としての佇まいを上手く両立して演じていたのが印象的で、初めてのヒロイン役にも関わらず拍子抜けしてしまうほど溶け込んでいた。「変態」を「大変」、「心細かった」を「身体細かったんだ」といい間違える天然キャラは与田の普段のキャラクターともリンクしていて、与田にしか成し得ないヒロイン像を構築していた。
「モブサイコ100」ではヒロインという立場ながら演技の幅という意味ではそこまで広くなかったが、本作ではホラーということで感情の揺れ幅も大きく、演技力がかなり求められる役柄を好演。
中でも第7話で自暴自棄になる聖を堀演じる実乃梨が強く抱きしめるシーンは、与田は明るいキャラから一転、死を覚悟するしかない絶望的な状況を力強い演技で見せていた。
秋元康が原作・企画で乃木坂46のメンバーが出演しているドラマということで、アイドルドラマとしての側面が強く出ているのは否めないが、乃木坂46が築き上げてきた演劇を基盤とした役者としてのポテンシャルを感じさせるドラマでもあり、与田もまたグループの登竜門である「3人のプリンシパル」で培われた役者力を十分に発揮していた。
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