『テン・ゴーカイジャー』は“愛のムチ”!完成披露舞台挨拶詳細レポ

11月4日(木)東京・新宿バルト9にて『テン・ゴーカイジャー』の完成披露舞台挨拶が行われた。2011年〜2012年にテレビ放送された、スーパー戦隊シリーズ『海賊戦隊ゴーカイジャー』の10周年を記念した完全新作の本作。


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舞台挨拶には、小澤亮太(ゴーカイレッド/キャプテン・マーベラス役)、山田裕貴(ゴーカイブルー/ジョー・ギブケン役)、市道真央(ゴーカイイエロー/ルカ・ミルフィ役)、清水一希(ゴーカイグリーン/ドン・ドッゴイヤー役)、池田純矢(ゴーカイシルバー/伊狩鎧役)ら、オリジナルキャスト6人とメガホンを取った中澤祥次郎監督が登壇した。


一同が整列して第一声は、小澤からの「みなさん、こんにちは!!」という力強い挨拶。大きな拍手が上がるものの、ハッとして「今、声出しちゃだめなのか」とお茶目な表情を見せ、右手に立つ池田は「こんにちは〜!って返ってくると思ったでしょ」とニヤニヤ。

「だって、やってたじゃん!」と照れながら返す小澤の姿は、10年前の感覚をそのままに、この日の舞台挨拶に立っていることを感じさせる。

上映前の舞台挨拶にもかかわらず、「ネタバレをガンガンしていこうと思います」と劇中さながら人一倍明るい挨拶で宣言する池田は「ダメですよ〜、ダメですよ〜!!」と山田に牽制されながらも、「ラストシーンの…」と意気揚々に話を話を続けようとし、清水にまで「これからだから!」とツッコまれるところまでが当時のままの関係性で、舞台挨拶が始まって数分にして、劇場はゴーカイジャーワールド全開といった様子。


新作が発表されたときの反響については、家族や友達からすごく声が届いたという清水に、「ツイッターの世界トレンドで6位だった」という話題を出した小澤。「宇宙6位ではなかったの?」と山田がボケると、「宇宙でも6位くらいじゃない?」と小澤が返す。すると「世界6位で、宇宙6位だったら…?」と頭にハテナを浮かべる山田。この収集のつかなさが、ゴーカイジャーらしさと言えるのかもしれない。

脚本をもらったときの気持ちについて聞かれると、小澤が「ゴーカイジャーと書いた台本をもらうのが久々すぎて…」とその感動を語ると思いきや、「デザインが、“テン”か、“シン”かを考える感じでしたよね」とまさかの着地をして、ひと盛り上がりをみせる。

一方、山田は「台本をもらって、感動してしまって読めなくて…。だから読んでないんですよね」と、ここでもひとボケをはさみ、一同から「読んでないの?」「あれは誰が演じてたの!?」と総ツッコミをくらう。それに満足げな表情を浮かべ、キャストの名前や変身後の名前が並ぶ文字面により懐かしさを感じたと話し「この脚本を僕らは50何冊やり抜いたんだなぁ、と。また、こうやってこの本が読めることのうれしさを感じました」と真面目モードな顔ものぞかせた。


「この台本の感じ、懐かしい!この本、おもしろ!」と思いながら、読んだという市道は、「変わらないところがありつつ、変わったところがあったので、みんなと会ってお芝居をする想像が楽しかったです」と撮影への期待が膨らんだことを語った。


続く清水も、台本の面白さに触れ「これは3時間の超大作だろうなと思いました!」と嬉々として話すと、キャスト陣から爆笑が起こる。「そこまで分厚くはなかったけどね!」と息のあったツッコミをする池田にも清水は、「これ100分に収まらんやろ〜って。見せていきたいところがぎゅぎゅぎゅっとなっているので、みなさんこれからすごく忙しいと思います。うわ〜、懐かしい!とか、これだこれだ!ってなってる間に終わっちゃいます。その中にも新しい、うわ〜っていうことも入っているので楽しみにしていてください」と、本作の魅力を語り尽くさんと早口でアピールした。

小池は「10年前にも、やるかやらないかという話をしていたので、脚本をもらったときに、あのときに話してものがきた、といううれしさもあり、懐かしさもあり、すごく楽しみで。完成したものを見たら、音楽とかいろんな映像が加わってすごく懐かしい気持ちがわ〜っと蘇ってきて、ぐっとくるというかジーンとする感じがあったので、みなさんもそういう気持ちになったらいいなと思いました」と、おっとりとした劇中の雰囲気そのままに語った。


もらった台本を開いて、「かわっちまったなお前も、この星のやつらも」というマーベラスの第一声に、「俺、何やらかしたんだ。めっちゃ怒られてるやん!」と思った、とおどけた池田。「ゴーカイジャー」を総括するようなストーリーの魅力に触れつつ「10年経ったんだから、これくらいできるだろう」という愛のムチをひしひしと感じたと話し、会場の期待を高めた。


中澤監督にトークの順番が回ると、先ほどまでのにぎやかモードを封印し、少し姿勢を正して監督のいる上手側を向くキャスト一同。現行作品も手がけている中澤監督は、自分が今作を担当すると思っていなかったと明かし、「ある日プロデューサーに呼ばれまして、6人全員揃います。スーツアクターのみなさんも揃います。そこまでみなさまがやってくださる以上、こちらとしては中澤監督を出したい。いろいろ大変だけど、監督ひとりが地獄を見ればみんな幸せになります。と言われたので受けさせていただきました」とニッコリ。

大きな拍手が上がるとともに、「ありがとうございます!」とキャスト一同が深くお辞儀をした姿が印象的だった。


メンバーがあまりにも変わっていなかった、という話題から飛び出したのが、池田が山田にギャグを振ったというエピソード。「初日に、ねーねー、あのギャグやってよ!っていったら、10年前とまったく同じギャグをやってくれた」と池田が話し、もちろん流れ的に山田がそれを見せることに。キックをするそぶりを見せながら、「キック!」と言ってパンチをするというギャグを披露した。

さらに、女子チームも当時と変わらない仲の良さを見せる。小池は当時から変わらず市道を「ぷ〜」と呼び、撮影中ずっとくっついていたと話し、市道はそのおかげで「この感じ懐かしい〜!と思いながら、変な緊張をせずに現場にいられた」と語った。


盛り上がったトークもいよいよ終盤でMCが時間が残り少ないことを告げると、これまでツッコミキャラに徹していた池田が「延長でお願いします!」と発言。すかさず清水が「カラオケとかじゃないから!」とツッコみ、山田は「地球のルールだからな」と乗っかって、誰かがボケたら誰かがツッコみ発展していく、彼らが作り上げてきた関係性を見せ、会場を沸かせた。


最後に自身の見どころについて、池田は「10年前にはできなかった派手なアクションをできた」と話し、小池は銃アクションと「EDまで楽しんで」とアピール。清水は「やっぱりハカセってこうだよね、という感じです。これを言うだけで大体の人はわかると思います」と笑い、市道は「毎回言わせてもらっているセリフを今回も言わせていただいたので、楽しみにしていただけたら」と語った。「マベジョの絆がありつつ、そんな風にできるの!?と思うところがあります」と、監督にリクエストして実現したシーンがあることを明らかにした山田。ラストの小澤は「人と人の絆がすごい大事な時期。そういうのも感じられる作品です!」とビシッと締めを飾ったと思いきや、自分の役の見どころを言い忘れたことを池田に言及され、タジタジ。


そんな小澤に「そういうとこだよね」と池田、山田は「でもキャプテンらしいよ」とフォロー。最後の最後まで、かつてと変わらない掛け合いで、これからも6人が彼ららしい距離感で、よい関係を続けていくであろうことを予感をさせた。


『テン・ゴーカイジャー』は11月12日(金)より、新宿バルト9ほか期間限定上映、2022年3月9日(水)BD&DVD発売。

(撮影・取材・文:大谷和美)

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