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2021年12月23日

『軍艦少年』で注目!世界遺産の“廃墟”「軍艦島」を知る映像群特集

『軍艦少年』で注目!世界遺産の“廃墟”「軍艦島」を知る映像群特集


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“廃墟”を舞台に少女の解放と成長が描かれる新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』の来秋公開が発表となり、今後はますます“廃墟”に注目が集まりそうだ。

そんな中、2015年に世界文化遺産に登録され、世界一有名な廃墟・長崎市の「端島炭鉱」通称“軍艦島”を舞台とした映画『軍艦少年』が全国公開中。本作は、先月開催された、軍艦島の保全と活用を考えるシンポジウムにて、「余命半年程度」と予測された国内最古の鉄筋コンクリート造アパート「30号棟」の劣化も進む中、過酷な撮影が行われた。

SNSには、「廃墟の軍艦島には歴史を感じる」「お隣にすわってらした年配の女性の方が端島(軍艦島)映った時に泣いてらっしゃるのに気づいてもらい泣き」「軍艦島の圧倒的な存在感」「軍艦島の映像美も最高っ!」と本作のもうひとりの主人公といえる“軍艦島”へのアツいコメントが寄せられている。“喪失と再生”という映画のテーマとリンクする意味合いからも、軍艦島島内の“今”の様子が映し出されており、本作は貴重な“映像資料”としての側面を持つ。



世界文化遺産に登録される前は、多くの映画のロケーションとして登場していた“軍艦島”。ダニエル・クレイグ演じる007のコードネームを持つイギリスの敏腕諜報員、ジェームズ・ボンドの活躍を描く大ヒットスパイ・アクション映画『007/スカイフォール』(2012年)の劇中マカオの沖合に浮かぶ廃墟の島デッド・シティのモデルとして“軍艦島”が登場する。イスタンブールをはじめ世界各地でロケーションが行われた本作の中、“軍艦島”もそのロケハン地として選ばれ、世界で最も有名な“スパイ”の活躍に華を添えている。

また、人間を捕食する巨人と人類との壮絶な戦いを描いた諫山創の人気コミックを映画化した『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』(2015年)でも“軍艦島”がロケ地として使用され、三浦春馬、長谷川博己、水原希子、石原さとみ、國村隼といった豪華キャストが並ぶ中、対峙する巨人とのすさまじいバトルが描かれている。

また多くの国内ミュージシャンのMVにも使用され、B'z『MY LONELY TOWN』(2009年)やKAT-TUN『GREATEST JOURNEY』(2016年)、林原めぐみ『With you』(2017年)のMVにも登場する。



12月18日(土)に成田HUMAXシネマズにて凱旋舞台挨拶を行った千葉県成田市出身のYukiSaito監督は、世界文化遺産での撮影についての苦労を「長崎市から許可が下りるまで2年かかりました」と語る。島に上陸する前は“カッコいい”背景というイメージを持っていた監督は、上陸したあと“軍艦島”の存在に圧倒、「閉山したあと、軍艦島が朽ちていく“はかなさ”を感じました。それと同時に草木が生え始めている“再生力”、原作に描かれることは失っていくものと、そこから再生していくもの、なので、ここで撮影する使命感を感じました。これを映画に残すんだ!という気持ちで撮影に臨みました」とコメントしている。

そして、“喪失と再生”という映画のテーマを“軍艦島”での過酷なロケーションで感じ取った監督は、観客に向けて「失った大切な人との幸せだった時間を思い出すことで、再び前を向ける。そんな観た人の心に寄り添えるエンターテインメント作品が完成しました。そして、スタッフやキャストが軍艦島に上陸して体験したものを、クルージング気分で、映画館で味わってもらいたい」といった熱いメッセージを残している。



本作は、ヤンキー漫画のカリスマとして人気を誇る柳内大樹が想いを込めて放つ、渾身の熱き青春漫画「軍艦少年」を実写映画化。気の荒い主人公・坂本海星役を演じたのは、『HiGH&LOW THE MOVIE』『いのちスケッチ』などに出演し、劇団EXILEのメンバーとして注目を集める佐藤寛太。失意に沈む主人公の父・坂本玄海役を演じたのは、『BROTHER』『キングダム』などに出演し、国内外でバイプレイヤーとして精力的に活動する加藤雅也。

また、海星の同級生・結役に『樹海村』の山口まゆ、海星の友人・純役に『ハニーレモンソーダ』の濱田龍臣、玄海の幼馴染・野母崎巌役に『どついたるねん』の赤井英和、海星の教師で玄海の同級生・泉役に『うなぎ』の清水美沙、海星の母で玄海の妻・坂本小百合役に『HERO』の大塚寧々など、フレッシュな若手俳優とベテランの実力派俳優が脇を固めている。

ストーリー

長崎・軍艦島の見える街で暮らす、地元の高校に通う海星と小さなラーメン屋を営む玄海。最愛の母を亡くして喧嘩に明け暮れる息子と幼馴染の妻を亡くして酒に溺れる父は互いに反目し、いがみ合っていた。そんなある日、海星は父と母が生まれた軍艦島に二人の大切な物がある事を知る。一方、玄海は妻が祀られた仏壇に一通の知らない手紙がある事に気付くが・・・。

作品情報

『軍艦少年』
12月10日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷他にて全国公開佐藤寛太 加藤雅也
山口まゆ 濱田龍臣 柾木玲弥 一ノ瀬ワタル 花沢将人 髙橋里恩 武田一馬 赤井英和 清水美沙 / 大塚寧々
監督:Yuki Saito 脚本:眞武泰徳 劇中画:柳内大樹 原作:柳内大樹『軍艦少年』(講談社「ヤンマガKC」刊) 主題歌:卓真「軍艦少年」(UNIVERSAL MUSIC)
企画・プロデュース:眞武泰徳 プロデューサー:小出由佳 河野正人 エグゼクティブプロデューサー:吉田正大 渡邊貴史 コープロデューサー:佐々木卓 撮影:Yohei Tateishi 照明:高井大樹 録音・整音:小林圭一 美術・装飾:岩本智弘 スタイリスト:岡田敦之 嶋崎槙人 ヘアメイク:花村枝美 アクション監督:鈴村正樹 音楽:戸田信子 編集:古川達馬 音響効果:松浦大樹 オンライン編集・カラリスト:宮下蔵 助監督:逢坂元 制作担当:日出嶋伸哉 スチール:井上塁 メイキング:八重樫風雅
協賛:エクシア・デジタル・アセット 制作プロダクション:エノン 制作協力:オフィスアッシュ 製作:『軍艦少年』製作委員会 配給:ハピネットファントム・スタジオ
2021年/日本/104分/シネマスコープ/5.1ch/PG12 
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