「鎌倉殿の13人」第1話 徹底解説:源頼朝=大泉洋を巡っての小競り合い!北条政子は「ぞっっっっっこん」!(※ストーリーネタバレあり)
歴史事象を交えた解説
超簡潔ストーリー解説である程度の概要は理解頂けたと思うが、少しばかり歴史的な事象も肉付けしていきたい。伊東祐清は、なぜ監視役だったのか
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第1話の「大いなる小競り合い」は、1175年(安元元年)の話である。この頃、京の都では朝廷の治天の君・後白河法皇と良好な関係を築いた平家(平清盛)が全盛期と言っても過言ではない勢いで世を支配していた。
その平清盛の嫡男(息子)・重盛の家人であったのが伊東祐親なのだ。つまり、平清盛には忖度どころか何でも従う。それが伊東祐親である。
1159年(平治元年)の平治の乱で源頼朝は捉えられ、伊東の地へ流刑となった。それを行ったのは平清盛。つまり、平清盛が、自分の息子に仕えていた伊東祐親に「監視せよ」と命じたため監視役となったのだ。
なお、当時の流刑は牢獄に捕らえるというものではなく、制限下で生活をさせるというもの。そのため、源頼朝には生活をある程度自由にする権利は与えられていた。ただ、まさか自分の娘と子を作るようなことは想像していなかったはず。
ブチギレたのも無理はない。
源頼朝は、なぜ人々を魅了したのか
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源頼朝は、八重だけでなく人々を魅了させるだけの華があった。実際この後、主人公・北条義時の姉の政子と結婚する運びともなった。北条政子は一目惚れで「ぞっっっっっこん」となっていた。
また男女の中に限らず、北条宗時や北条時政らも、源頼朝に心酔。第1話ではまだイマイチ魅力に気付いていない、北条義時も結果として仕えていく流れとなる。
これはやはり源氏の血を引いているその厳かさが要因と考えられ、実際第1話の映像を見ても、ギャグ要素を挟みつつも北条家や伊東家にはない魅力を感じた。「祐親を殺せ」というシーンなどでの威厳は相当なものであった。
おそらくこの魅力は第1話のみではまだ説得力を完全には持たない。今後の積み重ねで我々視聴者にも説得力を持って示されるはずだ。
その後、源頼朝や八重、子供はどうなったのか
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源頼朝と八重は、第2話以降複合的な要因で離れる事となる。問題はその子供の千鶴丸、彼は殺されてしまった。八重には出家させたと嘘がつかれているのはせめてもの救いか。
ただ、主人公・北条義時は八重の事を好いていたが、源頼朝にぞっこんな一面を見せつけられ不憫だなと思った次第だ。
第2話へ向けてどういう動きとなったのか
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第1話の最後は、源頼朝を逃すところで終了した。物語的には主人公・北条義時が予期せぬ出来事に巻き込まれる序章が描かれた格好だ。それはもちろん、今後の「鎌倉殿の13人」の主人公に達していく序章という意味合いだが、世の中的にも大きな渦が巻き起ころうとしていた。
第1話では、平清盛と後白河法皇は蜜月の関係だったが、この関係も後に悪化する。
また、奥州では藤原秀衡の保護のもと、頼朝の異母兄弟である源義経が暮らしていた。
全てはここから動き始める。
そんな期待を感じさせる第1話であった。
(文:柳下修平)
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