「ハロー!プロジェクト」活動中の全6グループ徹底紹介|おいでよ、ハロプロの沼!
2023年に25周年を迎えたハロプロこと「ハロー!プロジェクト」。
モーニング娘。しか知らないという方もいるかもしれないが、ハロプロには他にも魅力的なグループがたくさんある。それぞれ個性的で、どのグループも歌への情熱やクオリティー高いパフォーマンス力を持っている。
2022年のドラマ「真夜中にハロー!」では、現役メンバーが作中、悩みを持つ各回の主人公をパフォーマンスで励ます独特なストーリーで話題を呼んだ。また、約2年ぶりに各グループの単独コンサートツアーが開催され、新グループOCHA NORMAがデビューするなど、動きの多い1年となった。
本記事では、2022年の活動を振り返りつつ、各グループの魅力をお伝えしたい。ひとつ知ったらまたひとつ知りたくなる、ハロプロ沼へぜひ足を踏み入れてほしい。
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モーニング娘。
■25年間成長を見せ続ける、はじまりのグループ
まずは、2022年に25周年を迎えたモーニング娘。は卒業・加入を繰り返し、現役で活動し続けるグループだ。今もなお、つんく♂の楽曲提供の機会が最も多いグループでもある。さまざまな曲を楽しみたい・どうにもならない気持ちを叫びたい・背中を押してほしい——そんな人はきっとお望みの曲がモーニング娘。にある。いわゆる「国民的アイドル」だった頃を経て、今は見たことがない方も多いかもしれないが、確実に実力は上がっている。筆者は結成時からモーニング娘。が好きだし、少なくとも2007年以降ライブが行われた年は毎年ステージを観ている中でも、毎年今のモーニング娘。がいちばんかっこいいなと思う。
歌やダンスのクオリティはもちろん、コロナ禍になる前まで行われていたツアーでは、約2時間半ほぼ歌いっぱなし踊りっぱなしで「彼女たちの体力はどうなっているんだろう!?」とライブを観るたびに思っていた。
さらに、数多くの楽曲があるという点も魅力的だ。長い曲は20年以上、メンバーや演出を変えて歌われ続けている。同じ曲を同じメンバーが歌ってもそのときどきで違いがあるし、新メンバーが歌う曲、年少コンビが歌う曲(これはモーニング娘。の曲ではないが)、グループが2組に分かれて歌う曲などの定番曲も生まれてくる。好きな曲に新たな伝説が生まれる瞬間は心震えるし、卒業するメンバーが思い入れの強い曲を歌う瞬間は、涙なしには見られない。
さらに、パフォーマンスを引っ張っていたメンバーが卒業した後、ちょっと頼りなかったメンバーが急にグッと実力を上げたり、伸び悩んでいたメンバーが自分を輝かせられるポイントを見つけたり。
そういった個人やグループのドラマを見せ続けてくれるモーニング娘。は、ハマったときも楽しいし、長く見ていれば長く見ていることによる楽しみも発見できる、とんでもない沼なのだ。
■22年は森戸と加賀が卒業、櫻井が加入
(サムネイル右が櫻井)
2021年末の佐藤優樹の卒業に続き、2022年は森戸知沙希・加賀楓が次の夢に向かって卒業。また、2023年には10年以上在籍し、2014年の道重さゆみ卒業以降リーダーとしてグループを支えてきた譜久村聖(ふくむらみずき)が卒業する。
一方で2022年に3年ぶりの新メンバーとなる櫻井梨央が加入した。新人ながら、加賀の卒業コンサートでもしっかりとしたコメントを残し、帰り道で複数の人が彼女のことを褒めているのを聞いた。
2023年はおそらくオーディション合格者が加入する可能性が高く、譜久村のモーニング娘。としての姿を見届け、またグループの大きく変化する過程を目にする1年となりそうだ。
また、加賀が卒業前に残した、既存曲3曲の振り付け動画が大変すばらしかった。今後、このようなMV以外のメンバー発信オリジナルコンテンツが増えていくとうれしい。
アンジュルム
■自由で強くて個性的!
アンジュルムは、唯一活動中にグループ名が変わったグループだ。もともとのグループ名はスマイレージ、2014年末に改名し、アンジュルムとなった。以降、自分の力で道を切り開いていく曲や負けてきた人生からの逆転を呼びかける曲など、強いメッセージを放ち、聴く人間を鼓舞してくれるような曲が多い。「真夜中にハロー!」第5話ではまさかの大縄跳びしながらのパフォーマンスで視聴者の度肝を抜いたアンジュルム。そんなトンデモ展開なのに、しっかりとかっこよく魅せて終わったところがさすがだった。とにかく自由で何でもアリのはじけたグループだ。メンバーの雰囲気はフレンドリーで、新メンバーの加入動画でのウェルカム感が特にすごいイメージがある。
▶︎「真夜中にハロー」第5話レビュー
個性豊かで、歴史を経て現在はメイクやファッションも自由に楽しむ彼女たちの中には、モデルとして活躍しているメンバーもいるし、Instagramがおしゃれなメンバーもいる。
さらにリーダーの竹内朱莉は書道の正師範の資格を持っており、グループのツアータイトルやグッズなどに使う字を書くこともあるほか、外部からの依頼もあるほどの腕前だ。サブリーダーの川村文乃は2021年に日本で日本で9人目・女性初の「1級マグロ解体師」の資格を取ったことで話題になった。
2021年末に研修生から平山遊季が加入。加入直後にもかかわらず、いい意味で新メンバー感のない堂々としたパフォーマンスでファンを驚かせた。彼女を含めた2022年シングルはそれぞれ違う多彩さがありつつどれもキャッチーで、あらためてアンジュルムの強さを見せつけた。
■2023年にリーダー・竹内が卒業
2023年には、10年以上グループに在籍してきたリーダー・竹内朱莉の卒業が発表されている。
「後輩メンバーの成長も確認でき、今後は芸能活動を続けていきながら書道を究めていくことに今まで以上に時間をかけて取り組んでいきたいという意志が固まった」という、今までなかった卒業理由がかっこいい。
Juice=Juice
■歌唱力に定評アリ。
Juice=Juiceは全体的にパフォーマンス力が高いハロプロの中でも、特に歌唱力に定評がある。宮本佳林・金澤朋子・高木紗友希など初期メンバーの歌唱力が高かったこと以外にも、他のメンバーも研鑽を積み、どんどんグループ全体のレベルが上がっていった印象だ。情熱的に歌い上げる系の曲が好きな方は、一度チェックしてみることをおすすめする。現在も唯一の初期からいるメンバーでリーダーとなった植村あかり、サブリーダーとなった歌姫・段原瑠々、元こぶしファクトリーの井上玲音など、さまざまなルーツを持ちつつパフォーマンスを高め合うメンバーが揃っている。工藤由愛・松永里愛も見るたびに成長が著しい。
2022年はダンス・歌ともにパフォーマンス力の高い稲場愛香が卒業した一方で、2021年に加入した個性豊かな有澤一華・入江里咲・江端妃咲、2022年には石山咲良・遠藤彩加里と、新メンバーの加入が続いている。
ずっと変わらぬ高い歌唱力と、約半数がここ1~2年で加入したメンバーという、これから完成されていく未知数な感じの両方を味わえる今は貴重な期間かもしれない。
つばきファクトリー
■乙女心を歌わせたら右に出るものはいない!
「真夜中にハロー!」出演時、マリコ(菊池桃子)に「乙女心を歌わせたら右に出るものはいない」と紹介されたつばきファクトリー。確かに健気な乙女心を歌った曲が一際多く、表現力も際立っている。かわいい曲や切ない恋愛の曲が好きだという方は、つばきファクトリーの曲を聴いてみてほしい。個人的に、かわいい衣装が多い点もチェックしてほしいグループだ。注目したいのが、2021年に入った4人のメンバー。最年少の豫風瑠乃(よふうるの)以外はハロプロ研修生ではなく、外部のオーディションからのメンバーだ。これまで研修生出身のメンバーしかいなかったつばきファクトリーにとって、さまざまな意味で新たな風となった。
また、新メンバーたちが揃いも揃って実力派なこともいい意味で驚いた。もともと豫風は若いながらも高い歌唱力で、研修生の間でも注目されていたメンバーだった。外部から加入した河西結心・八木栞・福田真琳の3人も、彼女に負けず劣らずのパフォーマンス力がある。
彼女たちは加入して数か月で武道館という舞台を踏んだ。非常に堂々としており、しっかりとしたパフォーマンスを披露していた。
2022年の秋ツアー「Fomalhaut」では、秋の一等星になぞらえ、それぞれが目指す星を一人ひとりが語るムービーが印象的だった。2023年には、センターパートを務めることも多かった浅倉樹々の卒業が決まっている。つばきのさらなる変化と進化に注目したい。
BEYOOOOONDS
■デビューシングルからひと味違う!寸劇もアリの個性派
曲のサムネイルからして「何やら様子がおかしい……」と思うことが多いグループがBEYOOOOONDS。デビュー曲から寸劇があり、一筋縄ではいかないのがBEYOOOOONDSだ。王道はもういい、刺激がほしいという方はぜひMVをチェックしてほしい。研修生からスターティングメンバーが発表されていたときから「一岡伶奈がリーダーを務める新グループ」「高瀬くるみ・清野桃々姫が在籍する新セクションのグループ」をそれぞれ作ると発表されており、新セクションとは?ひと味違うグループができるのかな?と注目を集めていた。
一岡伶奈がリーダーを務めるCHICA#TETSU、高瀬くるみがリーダーを務める雨ノ森 川海、さらにオーディションで加入した平井美葉・小林萌花・里吉うたのの3人(現在はSeasoningSという名前がついている)の3つのグループから成るBEYOOOOONDSとして2019年にデビューした。
うん、画が強い。だが聴けば聴くほど(見れば見るほど?)好きになっていくスルメ曲なのがこの「眼鏡の男の子」を含めたシングル曲だ。「真夜中にハロー!」第4話で取り上げられたシングル「コンナハズジャナカッター!」はそんなグループの状況を題材にした楽曲。最後「逆にこれが良かったー!」と締めくくっている。
▶︎「真夜中にハロー!」第4話レビュー
2022年の秋ツアーでは、きのこたけのこ→納豆→激辛→ハムカツと、食べ物に関連する曲が続くところがあり、こんなセットリストが可能なのはBEYOOOOONDSならではだなと思った。今後もその唯一無二さで突っ走っていってほしい。
OCHA NORMA
■2022年デビューの新グループ
2019年に斉藤円香・石栗奏美・米村姫良々(きらら)・窪田七海が研修生の中から“デビューを見据えたグループのメンバー”として表されてからが少々長かった。2021年に研修生から追加で加入する4人(広本瑠璃・中山夏月姫・西﨑美空・北原もも)、さらにオーディションで加入した2人(田代すみれ・筒井澪心)が発表された。2022年、10人でデビューしたOCHA NORMA(オチャノーマ)。研修生として研鑽を積んだ8人はもちろん、オーディションからの一般加入である2人のパフォーマンス力が非常に高いところもポイントだ。
楽曲も歌番組でのトークも、フレッシュさを前面に押し出すというより、早くもクセの強さが目立ってきているところが大変いい。BEYOOOOONDSとは違う方向性の個性的なグループでありながら、古き良きハロプロならではのトンチキソングが似合う感じがある(誉め言葉である)。今後さまざまな意味で期待できるグループだ。
印象的だったのは、ハロプロダンス学園に出演できる1枠を巡り、メンバーがオーディションに参加した動画。このような場合、ダンスが特に得意な数人が出る印象があるが、当日お休みだった田代以外の9人全員が立候補する意欲がまず素晴らしい。そして短時間での振り入れや振り付け考案などを全員がこなし、ダンスがうまい印象があったメンバーだけでなく、全員のダンスのレベルが高いことにいい意味で驚いた。
2年目となる2023年の、さらなく飛躍に期待したい。
ハロプロはいいぞ……
気になるグループは見つかっただろうか。なにかちょっとでも気になるポイントがあったら、MVを観たり、ドラマ「真夜中にハロー!」をチェックしたりしてみてほしい。そして、ハロプロの魅力は何よりも生のパフォーマンスにある。できれば一度、コンサートに足を運んでほしい。2023年は、ハロプロに在籍15年以上&グループに10年以上在籍した2人のリーダー(モーニング娘。譜久村聖・アンジュルム竹内朱莉)が卒業する年となる。またモーニング娘。には新メンバーの加入が予定されており、2022年以前に加入・デビューしたメンバーたちの飛躍も楽しみである。
昨年各グループのソロツアー体制が復活し、より活発化するであろう2023年。そして長く活躍したメンバーを見届け、新たな変化を目撃することになるであろうこの年は、ずっと応援している人にとっても、新たに足を踏み入れる人にとっても刺激的で味わい深い1年になると思う。
おいでよ、ハロプロの沼!
(文:ぐみ)
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