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「相棒 season20」第20話レビュー:警視庁を去る冠城、そして青木…!引きとめる右京の言葉に涙(※ストーリーネタバレあり)


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シーズン20作目となる「相棒」が、2021年10月13日(水)にスタートした。

水谷豊演じる杉下右京と、反町隆史演じる冠城亘の二人からなる警視庁・特命係が事件の謎を解いていく人気長寿シリーズの本作。今シーズンの最終話をもって7年相棒役をつとめた反町隆史が卒業することが決定しており、右京と冠城の“最終章”がどのように描かれるのかも見どころの一つだ。

本記事では、最終話となる第20話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。

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「相棒 season20」第20話レビュー



20年目の「相棒」がついに最終回。

鑓鞍兵衛(柄本明)暗殺計画の真実が明かされ、そして、冠城亘(反町隆史)が右京(水谷豊)の元を去っていくストーリーが描かれた。

仇討ちを計画した真の黒幕は…?

鑓鞍への仇討ち計画。実はこの黒幕は王隠堂家の娘・美馬(酒井美紀)だった。父親に自分を殴らせ、京の告発動画を撮影したのも彼女だ。

王隠堂家を訪れ、京の警護を強引にかってでる右京たち。特命係を連れ戻すという名目で示し合わせてやってきた伊丹(川原和久)たちとともに王隠堂家を見張る。しかし、美馬が差し入れた夕食を食べた後彼らは眠ってしまう。どうやら薬をもられたらしい。電話が来たため夕食をとらなかった冠城が戻ると、皆が眠る中で京と鷹春が姿を消していた。

冠城が見つけたときやはり眠っていた美馬。そんな中、右京は告発動画の撮影場所=鷹春の部屋(実は美馬の部屋)を調べだす。このあたりから美馬があやしいと感づいていたよう。後に冠城が明らかにしたが、ガラケーを愛用する鷹春や服役していた京がネット活用ができるとは考えにくかったからだ。

その後、鑓鞍が参加する公開討論会の会場に姿を現す京と鷹春。美馬も同じ会場へ来てなんとSPの津崎(野波麻帆)から銃を受け取った。美馬は彼女とつながっていたのだ。

自分に鑓鞍を殺させる代わりに、津崎が憎む相手=京を差し出す。これが美馬が企てた真の計画だった。

かつて、京の襲撃から身を挺して鑓鞍を守った津崎。その際に負った傷のせいで子どもを産めない身体になってしまった。前回、仲間のSPと関係を持った際に避妊をしなかったのはそういうことだったのだ。美馬同様に仇討ちをしたかった津崎。そのために鑓鞍に土下座してSPを志願していた。

ピストルを手に鑓鞍の控室に入る美馬と京に切りかかろうとする津崎。間一髪、特命係と伊丹たちの活躍で殺人は未遂に終わる。とはいえ、京への憎しみを泣き叫ぶ津崎が悲しかった。もちろん殺人を犯してはならないが、実際女性としてどれだけ絶望したことか……と思う。

美馬と京が自供する中、右京は鷹春に疑問を感じる。美馬や京と異なり仇討ち計画に乗り気でなかったのではないか?と。

実は鷹児は事故死でも殺されたのでもなかった。彼は自ら命を絶ち、鷹春だけがそれを確信しているのでは……と推察する右京。鷹児は鑓鞍に殺されたのだと否定する鷹春だったが、過去に彼は鷹児の遺書と思われる紙を燃やしていた。

右京たちから話を聞いて「やっぱり自殺でしたか」と言う鑓鞍。当時思い上がっていた鷹児にお灸をすえるつもりで公認をはずしたと明かし、「政治家なんてものはさ、ずぶとくなきゃ生き残れんのよ」と言いつつハンカチで目を抑える。どうにも本心がつかみにくかった鑓鞍だが、最後に見せたのは意外にも人情のある姿だった。

鑓鞍が“国替え”をした狙いとは

鑓鞍が国替えをして選挙に挑んだ狙い、それはおそらく片山雛子(木村佳乃)の当選だ。

刺客候補となった鑓鞍への批判票が雛子に集中し、彼女の支持率は爆上がり。雛子の前では認めなかったが、雛子が当選しても自身は比例で復活できるのを見越してのぞんだ選挙だったようだ。

なぜ彼が雛子のためにそんなことしたのか。その理由ははっきりしなかった。この先のシーズンでもおそらく出番があると思われる鑓鞍と雛子。いずれ彼らの因縁がより深く描かれるときが来るのかもしれない。

“パパ活”疑惑をばらまいた犯人の意外な正体

前回、右京が憤りを見せた冠城の“パパ活”疑惑。問題のビラをバラまいた犯人はなんと青木(浅利陽介)。内調を探っている彼をこらしめようとした美彌子(仲間由紀恵)がその事実を突き止めた。

さんざん憎まれ口を叩きながらも、冠城を慕っているのが伺えた青木。正直、筆者は彼がこんなことをしたのがかなりショックだった。ただ、冠城が青木をこき使う一方ないがしろにしてきたのは確か。最近約束もたてつづけに反故にされ、ついに青木も堪忍袋の緒が切れてしまったのかもしれない。

そもそも青木が内調を調べていたのは冠城に頼まれたから。美彌子にそのことを伝えて頭を下げる冠城。そして、彼はあることを彼女に頼んだ模様。それが後に明らかになる。

今回、冠城に「お前、友だちだよな?」と聞こうとして聞けなかった青木。彼の屈折した思い、冠城はどれだけわかっているのだろうか。

青木が内調へ異動 冠城は公調へ

冠城が美彌子に頼んだこと。それは青木の内調への起用だった。ビラの件で立場が悪くなった青木に対する彼なりのフォローとお詫びといえる。

「余計なお節介するな」と冠城にくってかかりつつも、結局異動を受け入れる青木。すると、冠城は「これでお前と俺はライバル関係だな」と言いだす。そして、右京たちが驚く中、冠城は「警視庁やめて公安調査庁移ります!」と宣言した。

元上司の日下部(榎木孝明)にスカウトされてその気になったという冠城。しかし、決めた真の理由はおそらく美彌子と彼女の娘・マリアだと思われる。

今回、公調の人間と接触した週刊誌の記者がマリアに「お父さんのこと知りたくない?」と近づいていた。マリアのこととなると冷静さを失いかねない美彌子を「闇に落ちないで下さい」と案じていた冠城。おそらく、マリアや美彌子を守るために公調に入ることにしたのではないだろうか。

別れ際、右京が口にしたまさかの言葉

7年間コンビを組んできた右京と冠城。ついに二人の別れのときがやってきた。

「少し歩きませんか?」と右京が誘い、並んで歩く特命係の二人。心赴くまま居場所を変えられる冠城の軽快さがうらやましい…と嫌味もこめて言う右京だったが、その後、まさかの言葉を口にした。

「もう少し一緒にやりませんか?君が特命係を去ることをできれば拒みたい」

これまで、何人もの相棒を見送りながら、去る者は追わずの姿勢を崩さなかった右京。彼が初めて引きとめる言葉を口にした。さすがに多くの視聴者が心を打たれたようで、「右京さんが引き止めるなんて」という声がSNSでいくつも上がった。筆者も別れを惜しむ右京の顔を見てほろりとせずにいられなかった。

とはいえ、もちろん冠城の心は変わらない。「最高のはなむけの言葉です。長い間お世話になりました」と頭を下げる彼に右京はうなずき、そのまま二人は別れた。

一人「こてまり」を訪れる右京。いつもの席に座る背中が寂しさの余韻を誘う。今しばらくは相棒と別れた彼の心情を思いやっていたい。そう思わせるラストだった。

最後に余談だが、筆者は元旦スペシャルの際に冠城が話していた彼の少年時代の友人が卒業のキーマンになるのでは?と予想した。しかし、こちらは見事にはずれてしまった。

そんな中恐縮だが、卒業した冠城はまたどこかで「相棒」シリーズに登場するのではと予想する。なぜなら、彼がマリアの近くにいた理由が決して明確にはなっていなかったからだ。

いずれ冠城は美彌子やマリア絡みで再び右京の前に姿を現すのではないか。そのときはたぶん青木も一緒だろう。いつかまた彼らに会えることを願っている。


(文:田下愛)


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