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「ちむどんどん」第25回:波打ち際の黒島結菜、川口春奈、上白石萌歌にちむどんどん


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2022年4月11日より放映スタートしたNHK朝ドラ「ちむどんどん」。

沖縄の本土復帰50年に合わせて放映される本作は、復帰前の沖縄を舞台に、沖縄料理に夢をかける主人公と支え合う兄妹たちの絆を描くストーリー。「やんばる地域」で生まれ育ち、ふるさとの「食」に自分らしい生き方を見出していくヒロイン・比嘉暢子を黒島結菜が演じる。

本記事では、その第25回をライター・木俣冬が紐解いていく。


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お父さんの包丁をもらう暢子 涙の旅立ち


東京に行くことが決まった暢子(黒島結菜)は地元での残りの日々を過ごします。

正男(秋元龍太朗)と最後の徒競走。
「好きだったのによ」とこっそりつぶやく正男。暢子を”女”として見てしまったらいけない気がして
思いとどまるのです。「暢子は暢子のまま。俺は俺のまま。そのほうがいいって」

賢三(大森南朋)と同じく暢子は暢子のままでいいということ。たぶん、暢子が”女”として誰かを好きになるまでは外からは余計な意識をさせないという紳士的な態度です。”女”としての役割を担う前に暢子のやりたいことをやることが先決。

暢子への想いは智(前田公輝)も同じようですが、子ども時代は照れくさくて見送らなかった彼がいまや、自転車で見送ります。そして東京に行く宣言。

正男はブラジルに行くから暢子のことを諦めるしかないけれど智は諦めないようです。

まだまだ男社会だった時代に男子たちが一目置く暢子がバスに乗って出発するときの劇伴は勇ましい曲でした。「あさイチ」では「ジュラシックパーク」のようだったと言ってました。確かに。劇伴までジェンダーレス。

ジェンダーといえば、下地響子(片桐はいり)が、歌子(上白石萌歌)に「芭蕉布」を歌わせようと三線を伴奏するとき、その昔、三線は男性の楽器だったと語ります。でもこれからは男性も女性もないと下地は歌子を励ましました。

下地先生の素敵なところは、東京からやって来て、ただかき混ぜるのではなく、ちゃんと居住まい正しい振る舞いをするし、三線の歴史を学び、弾けるように練習もちゃんとしていると感じさせるところです。

愛する音楽をきっかけにして、沖縄の歴史と文化に敬意を払って勉強して、そのうえで、歌を通してある種の働きかけをしている。ほんの一言二言のセリフを単なる説明セリフに感じさせないのは、俳優がちゃんと台本の重要な部分を読み取って、それにふさわしい身振りや口ぶりをしているのでしょう。片桐さんが下地先生でほんとうに良かった。

椅子が並んだところをカメラがゆっくり動いていく画にもムードがありました。

「芭蕉布」の歌を背景に、暢子と優子(仲間由紀恵)が楽しく畑仕事をします。

サーターアンダギー食べて、ゆし豆腐食べて、海行って(黒島結菜、川口春奈、上白石萌歌の波打ち際のシーンは眼福。もう少し長く見せてほしかった)、お父さんの包丁もらって(昔、世話になった人がくれたという、その人がゆくゆく出てきたりするんでしょうかね)、沖縄そば食べて、家族4人で歌って……。なんとも平穏な行為の数々。幸せってこういうことなのかなと思わされました。

お別れの日。1972年、5月15日、沖縄が日本に返還される日。バスの車体には「祝沖縄復帰おめでとう」とあります。

「あの日からずっと幸せだったねえ」(良子)と家族の日々を噛みしめる比嘉一家。お父さんも亡くなって、生活は苦しいけれど、幸せ。ひねくれた視線だと、ほんとうに幸せ? と思ったりもしますが最後の「うちらはこれからもっともっと幸せになる」(歌子)の言葉になっとく。「幸せになる」と思い続ける、その意地みたいなものが大事なんではないかと思うのです。

来週から東京編!


(文:木俣冬)


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