「やんごとなき一族」第10話:嘘でしょ!?まさかの”さとけんた”崩壊ショック


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土屋太鳳主演・松下洸平共演の木10ドラマ「やんごとなき一族」が2022年4月にスタート。

原作は講談社『Kiss』で連載中の、こやまゆかりさん作の同名コミック。庶民の家庭から上流社会の一族に嫁ぐことになった主人公が、理不尽な一族のしきたりや親族内の複雑な人間関係に翻弄(ほんろう)されながらも、夫とともに真正面から立ち向かい奮闘する“アフター・シンデレラ・ストーリー”をお届けします。

本記事では、第10話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

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「やんごとなき一族」第10話レビュー

美保子(松本若菜)を止めようとして産気づき、そのままリビングで出産した佐都(土屋太鳳)。生まれたのは女の子だった。途中で健太(松下洸平)も到着し、生まれた直後に「ありがとう」と伝えていてさすが健太~! となった。

さらに、何やら絵を描いて「佐都 赤ちゃん 俺」と言い出す健太。なんでも一緒にお絵かきするときのための練習らしい。健太、かわいいがすぎる。

だが少々絵が下手だったので、佐都には「全然似てないじゃん」とツッコまれてしまう。でもそれもまたかわいい。

だが男子を望んでいた圭一(石橋凌)は、赤ちゃんの顔すら見てくれない。「次は男を産め」「男を産むのが深山家の嫁の義務だ」などと言い、身体をアルカリ性にするため甘いものは食べては駄目だとお祝いのお菓子を全部廃棄される(ひどい)。

久美(木村多江)も自分が明人が産まれるまで時間がかかりつらい思いをしたからと、男の子が産まれやすくなる薬を差し出してくる(そんなこと本当にあるのか?)。

だがその薬を飲むと母乳を止めなければいけない。哺乳瓶を嫌がる子に無理やりミルクを与えることになる。佐都は「今この子を大事にしたい」と薬を飲むのを断る。圭一のあまりに頑なな態度に健太は抗議し、もみ合いになって倒れ、階段に頭をぶつけてしまう。大したことないという健太だったが……。

一方美保子は、佐都の出産の際、肩をさすり全力で「頑張って~!」と言ってしまったことを「何であんなこと言っちゃったんだろう……」と思い返していた。かわいいな美保子。「明人さん、ちゃんと話がしたいわ。会いましょう」とメールしかけて全部消してしまう美保子。美保子……!

2人で赤ちゃんを抱くさとけんたは、このうえなく幸せな時間を過ごしていた。

「チョコが食べたい」と言う佐都に「佐都さん、梅干しの入れ物を見なさい」と言い出す健太。なんと隠しておいてくれたのだ。2人でチョコレートを食べ、チョコレートをポッキーゲームのように口移しで半分に割るシーンもあり、こっちが恥ずかしくなるほどの熱烈っぷりだった。

しかし翌朝、健太は佐都に「誰ですか?」と言う。どういうこと……?

病院に行ったところ、泉(佐々木希)と転落した事故の後遺症で、昨日頭をぶつけたことをきっかっけに記憶喪失になってしまったらしい。一時的なものか、ずっと続くものかわからないという。このタイミングでそんな……。

健太は結婚したことも、兄弟たちが結婚している(していた)ことも忘れていた。有沙(馬場ふみか)も佐都のことを忘れた健太に驚く。圭一は「本人が混乱しているから、健太はしばらく母屋で過ごさせる」と言うのだった。

時を同じくして明人(尾上松也)が深山家に登場。車いすについては「大したことない」という説明しかなくそんなことあるかーい! と思う。

「健太もこんな状態だし力になりたい」「しばらくここにいていいですか」と言い、圭一も快諾。表向き健太に優しく接するが、内心では健太に復讐するつもりだったのだ。

ある晩明人のいないところで、圭一は健太に深山家当主の孤独を語る。

「どんなに嫌われようと、恐れられようと、それを受け入れる」

彼の横暴さには毎回イラっとしてきたが、彼には彼の孤独があったのだなとわかるシーンだった。

「でもそれってさみしくない?」と言う健太に「だから明人は駄目だ。あいつは孤独に耐えられない」「お前だけなんだ健太」「孤独だと思っていたがお前がいる」とたたみかける圭一に、健太は跡を継ぐ決心をしたのだった。

圭一、一瞬ほだされてしまったけどもしかしてこれも策略なんだろうか。

実はこの会話、明人にすべて聞かれていた。「健太に復讐するのはもうやめる。深山家をぶっつぶす!」と言う明人。彼が結託しているのは、なんとリツコの父(石黒賢)だった。なぜ……?

当主になる決意を固めた健太は、離れに戻るが、佐都が飾っていた健太の描いた3人の絵を見てぐしゃぐしゃにして捨ててしまう。佐都に怒られ謝るが、何か思い出すきっかけになるのだろうか。

明人の帰りを聞きつけた美保子が現れる。なんと退去命令まで送りつけたらしい。

「君は深山家にふさわしくない」と言う明人。「深山美保子じゃないと意味がないの」と言う美保子に「それがムカつくんだよ。君がなりたいのは僕の妻じゃなくて、深山家の長男の妻なんだろ。お断りだね」と言う明人。

そ、それを言われるとなんにも言えねーーー……。でも明人は美保子のこと本当に好きでかばっていたみたいだったのに、何でこうなってしまったのだろう。

召使いたちに胴上げのように全身抱えられて「あの蝶々の標本捨てるわよ!」と捨て台詞を吐く美保子、帰宅後「私に楯突こうなんて一億と二千年早いんだよバーカ!」と標本をプールに捨てようとするが、捨てられない美保子。もう今回全体的にかわいいんだが美保子……。

圭一は「彼女は深山家にとって有害な存在だ」と健太に吹き込む。深山家のしきたりを全く守らないと。健太は佐都に「深山家のためにしきたりは大切だから守ってください」と言う。

記憶喪失だから本人に罪がないとはいえ、健太の人柄もこのドラマの素晴らしいポイントだったので、健太がこんなことを言うなんて、こんなの健太じゃないというショックがすごい。佐都はその何百倍もショックだろう……。

ついに佐都は、こう切り出す。
「私はあなたの妻じゃありません。今のあなたは私の知っている健太じゃないですから」

「不器用だけどすごく熱い人、泣き虫だけど優しい人。そんな健太と一緒にいられて私は世界一幸せです」

「だからすっごく幸せだったよ、健太」
「でも、もう一緒にいられないね。別れましょう」

つ、つらい……。さとけんたが別れてしまうの??

別れることを聞き、いつになく久美が激しい感情を見せた。

健太に「あなたのためにさとさんがどんな思いをしてきたか」と言い、圭一に「いい加減にしてください!あなたは女をなんだと思ってるんですか!」と怒鳴った。

2人とも、久美の怒りには驚いた様子だった。

このドラマが始まったばかりのとき、いつか木村多江さんのブチギレ演技が見られるかと思ったが、序盤で佐都の味方になったためないかなと思っていた。しかしこういう形で見られるとは……!

健太とのいろいろな出来事を思い出して泣く佐都が切ない。健太、佐都のこと「もう離さない」って言ったのにばかぁ……。

明人が何やら深山家のデータを盗んでいたが、何をたくらんでいるのか。
それを見ていたのは家政婦となった美保子! さすがめげない美保子……!

そして何よりさとけんたはどうなるのか。みんなそれぞれ幸せになれるのか!?
最終回に期待が募る。

あと竹財輝之助がドバイの大富豪役で出演するの、意味が分からなすぎるし面白すぎてやっぱりこの作品最高だなと思う。

(文:ぐみ)

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