「花嫁未満エスケープ」最終話:「自分のことを幸せにできるのは自分だけ」ーーゆう、尚紀、深見、それぞれの決断は?
©︎「花嫁未満エスケープ」製作委員会
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岡崎紗絵主演の木ドラ「花嫁未満エスケープ」が2022年4月7日より放送スタート。
彼氏の尚紀(中川大輔)とマンネリ気味の日々を過ごすゆう(岡崎紗絵)。付き合って7年、同棲して5年経つにも関わらず、ハッキリしない態度の尚紀に嫌気が差し始めていた。そんなある日、誕生日を忘れられてしまったショックで、ゆうは家を飛び出す。たまたま元カレ・深見(浅香航大)と再会し……。
本記事では、第12話(最終回)をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「花嫁未満エスケープ」第12話レビュー
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東京に戻り、デザイナーを目指し始めたゆう(岡崎紗絵)は、フェローズというブランドでデザイナーとして無事就職を果たす。
「柏崎さんってさ、どういう服を作りたいの?」
かわいい服?おしゃれな服?着る人を幸せにする服?ーー全部を叶えられる服は、ゆうが作る必要はない。
だってそれはもう、世の中にたくさん存在しているから。
ゆうにしか作れない服を、作る必要があるのだ。
どういう服を作りたいんだっけ?ーー悶々とするゆうは、深見(浅香航大)がデザインした家を見に行ってみることにする。
するとそこには、深見の姿が。
ゆうと深見、久しぶりの再会。
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なんとかデザイナーとして就職できたものの、なかなかうまくいかない日々。
不安や焦燥感に駆られる心情を深見に思わず吐露することで、ゆうの中で光が見えてくる。
「私、ずっと誰かの特別になりたいって思ってたんです」
でも、リメイクした母親のドレスを試着した時に気付いたんだ。
他人からの価値なんて、これっぽっちも必要じゃない。
大切なのは、自分の価値を自分が一番わかってあげること。
自分を好きになれる服を作りたい。
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提案したデザイン画をようやく上司に認めてもらえて、商品化に向けて動き出す。
自分がデザインした幸せを、誰かが着てくれて、「こんな私、初めて見た」と言ってくれる。
こんな幸せって、あるだろうか。
ここまで来ることができたのも、深見の後押しのおかげだ。
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かくいう深見も深見で、この一年、奮闘してきた。
なりたい自分になるため、必死にもがいてきた。
その中でわかったこと。
やっぱり深見には、"自分"なんてものはなかった。
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そんなタイミングでのゆうとの再会。
壁にぶつかって前に進めないゆうは、まるで自分を見ているようだった。
その時、深見は気付いたーー今まで、自分に寄り添ってこなかったんだって。
もう自分を否定するのはやめる。俺は俺のままでいい。
そう気付いてから、今の自分が結構好きになった。
ゆうと深見、二人は戻ることはなく、別れを告げる。
「私はもう、一人でも幸せに生きていける」
一人でいても幸せだけど、二人でいるともっと幸せになれる人と結婚したい。
素敵な人と出会えて、覚悟ができたら、そのときは。
そう、結婚とは、覚悟することだ。
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ラストシーンにて、なんだか懐かしい尚紀(中川大輔)の姿。
ヒールで足が擦れているマミ(美山加恋)に気付き、タクシーを呼び止める。
……尚紀ってば、ちょっとは大人になったじゃん。
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ゆう、尚紀、深見。
彼らのトライアングル・ラブストーリーは、誰も結ばれることなく決着を迎えた。
でも、結ばれることがすべてじゃないから。
自分のことを幸せにできるのは、自分しかいない。
それに気付けたことが、何よりもの財産だ。
三人の成長を、見守っている場合ではない。
私たちも一歩一歩、少しずつでいいから、幸せを掴みにいかなければ。
「花嫁未満エスケープ」は、ただのラブストーリーじゃない、人生の"気付き"を与えてくれる、情緒溢れた人間ドラマだった。
(文:桐本絵梨花)
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