「アトムの童(こ)」8話:興津(オダギリジョー)がまさかの逮捕!?那由他(山﨑賢人)は何を語るのか
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山﨑賢人主演、岸井ゆきのや松下洸平が出演する日曜劇場「アトムの童(こ)」が、2022年10月16日より放送を開始。
山﨑賢人演じる安積那由他(あづみ・なゆた)は、凄腕の若きゲームクリエイター。とある事件をきっかけに開発から離れているが、企業や販売元を通さずに個人で制作していたスタイルは「ゲーム業界のバンクシー」「インディー」と呼ばれ、知る人ぞ知る存在だった。そんな彼を探しているのが、経営崖っぷちの老舗おもちゃメーカー・アトム。ゲーム業界の覇権争いを描くドラマが、始まる。
本記事では、第8話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
「アトムの童(こ)」第8話レビュー
完全に対立してしまった、那由他(山﨑賢人)と隼人(松下洸平)。SAGASの買収を阻止するためには、株主の一人・伊原(山崎努)が保有している委任状を回収する必要がある。しかし、なかなか首を縦に振らない伊原。
彼は、那由他たちが作ったシリアスゲームに惚れ込んでいる。そこに付け込んだ宮沢ファミリーオフィスは、隼人を伊原の元へ送り込んだ。それが功を奏し、伊原は宮沢側に傾きつつある。
SAGAS側についた那由他と、宮沢側についた隼人。元はジョン・ドゥとして、「アトムの童」の社員として手を組んできた二人が、またもや対立関係になってしまったのだ。
この回で最も注目したいのは、那由他と興津(オダギリジョー)がともにゲームで遊ぶシーンだろう。
なんと、あの有名なゲーム「ぷよぷよ」を「聞いたことはある」と言ってのけた興津。那由他の圧勝かと思いきや、意外と接戦である。伊達にゲーム事業に手を出してはいない、ということか。
ゲームを間に挟み、お互いの本音を少しばかり出し合う那由他と興津。那由他にとって、興津は「金儲けのためにゲームを奪った悪党」であり、公哉(柳俊太郎)の敵でもある。
しかし、興津には興津の正義があるのだ。日本の優秀な技術は、そのほとんどを中小企業が保有している。海外の大手企業に奪われてしまわないよう、守るために作ったのがSAGASだそうだ。
興津のやってきたことは許されない。やって良いことを悪いことがあるし、言葉選びも杜撰だ。おまけに性格も悪い。本当は、興津だって善人だったのだ……と言うつもりはないが、立場や見方によって、人がやっていることは善にも悪にもなる。それは事実だろう。
株主総会当日。
なんと、伊原が所有していた委任状は、宮沢の元へ渡ってしまった。保有株に大差をつけられてしまったSAGAS。逆転のためには、株主総会に出席する全員の票を得なければならない。
すべては、那由他のプレゼンにかかっている。
アトムロイドの技術をデジタルに移行させるのに手間取り、ゲーム開発は思うように進んでいなかったものの、ギリギリのところで繁雄(風間杜夫)たちの手を借りることができた。
果たして、株主たちの心を掴むことはできるのか?
そんな大事な場面で、何と興津が警察に連行されてしまう。「顧客データの不正利用」を疑われてのことだが、これはどうやら“飼い犬に手を噛まれた”可能性が高そうだ。
興津不在のプレゼンで、那由他は何を語るのか。
宮沢ファミリーオフィス側で役割を終えた隼人は、どう動くのか?
答えは最終回に持ち越される。
(文:北村有)
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