香取慎吾LIVEレポート「みんなの笑顔を見ることができて本当に幸せです」
香取慎吾が届ける至極のエンターテイメントショー
▶︎本記事の画像を全て見る(全13枚)開演予定時刻より10分が過ぎたころ、会場からは待ちわびるような手拍子が自然と湧き起こる。ひときわ手拍子が大きくなったころ、暗転した会場。OP映像ののちに煌びやかな衣装に顔半分以上を大きなマスクで覆った姿の香取がステージ中央から登場し、『Metropolis』でスタート。会場の緑のペンライトが大きく揺れた。
ダンサーたちの手によってマスクが外されると、力強い歌声が響き渡る。圧倒的な存在感で、シンプルなステージ上を躍動する。
2曲目の『Prologue』。香取が大きく手を広げるとスクリーンに壮大な自然がモノクロで映し出される。
ステージの後方には3分割のスクリーンがあり、楽曲ごとに変化していく。それがまたステージ上の世界観に奥行を持たせる。
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楽しげに歌い上げ、会場に向かって呼びかけると、緑のペンライトが揺れ、それに応える。
色とりどりの6曲を歌い終えて、わずかに息を切らしながら改めて「ようこそ、Black Rabbit in有明アリーナ!」と客席にご挨拶。なかなか呼吸が整わない香取に客席からは思わず笑い声が。「なに笑ってるの」と拗ねた様子を見せつつ、「笑ってるけど、久々のスタンディングでみんなだって同じ感じでしょ?」。そう、今回のライブは久しぶりにスタンディングがOKとなっている。客席が大きな拍手で応えると「楽しい! 最高!」と香取は笑顔を弾けさせた。
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「こんなに大きいところで、ひとりでライブをする日が来るとは」と感慨深げに会場を見回した。声は出せないものの、会場とのやりとりを楽しみ、メディア席に「取材に来てくださってありがとう!」と声をかける場面も。トークも絶好調な香取だが、昨日の公演を終えてみて「ひとりでそんなに長く話してるつもりはないんだけど、ひとりだと余計なことまでしゃべりすぎちゃってるみたい」ということで早々に次の楽曲へ。しかし、短いC&Rでもしっかりと会場を和ませているのはさすがである。
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ライブでは一緒にステージを作り上げていくSNG dancersやSNGバンドの紹介もしっかりとしつつ、目まぐるしく曲のカラーが変わっていく。ポップな序盤から一転、生バンドと共に黒タキシード姿でグッとムードのある空間を作り出す。曲に合わせて、客席がペンライトの色を変えているのも演出の一部のように見えてくる。
中盤のMCでは、今日の公演前に稲垣吾郎から電話がかかってきたというエピソードが。実は前日の公演に稲垣が観に来ていたのだという。先日、行われた大阪城ホールでの新しい地図のファンミーティングの際に見に行きたいと稲垣が言っていたそうだが、来ることをすっかり忘れていた香取。「もちろん楽しいんですけど、さすがにいっぱいいっぱいだったのかな」と前日の公演を振り返り笑顔を見せた。
そして稲垣からは「昨日よかったよ、って。本当に素晴らしいショーだったって言ってもらえて。吾郎ちゃんと出会ったのは僕が小学5年生のころ。そのころからずっと一緒にいる。嫌になっちゃうよね」と言い、穏やかな笑顔を見せる。さらに、「自分のほうを見て手を振ってくれたときに嬉しいのってこういう感じなんだな」ということについて分かったそうで、香取からは「今さら?」とツッコミが。そして、これからは今までよりも稲垣が客席に手を振るだろうことを予測していた。ちなみに草彅剛は「観に来たいって言ってくれていたんだけど」と伝えつつ、ドラマの撮影が忙しく今回は来られないのだそう。そんな草彅のドラマのアピールも忘れない。
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仲間たちの近況を伝えたあとは、再び楽曲へ。誕生日の人たちを祝うように『Happy BBB』を披露し、立て続けにゴキゲンなナンバーで盛り上げていく。
香取の衣装が変わるたびに変化していくステージの世界観。青チェックのロングジャケットに着替えると、ロックな楽曲で激しいダンスを見せる。自身が主演を務めたドラマの主題歌にもなっていた『Anoymous』では真っ赤な衣装で、客席のペンライトも真っ赤に染まり、独特の空気感を醸し出していた。
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会場のセンターステージに歩みを進めた香取は「楽しい時間はあっというまで……」と終わりが近いことを告げる。
先日の、大阪城ホールでのファンミーティングで子どものころのことがよみがえってきたという香取。「平成じゃないからね、昭和だよ。昭和にもうステージに立っていた」その言葉に改めて歴史を感じる。
「こうやって大きなところでみなさんと楽しい時間を過ごせることが本当に信じられない。嬉しくて」
その言葉に会場からは大きな拍手が長く響き渡った。
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先輩の背中を見ながら「こんなふうにスポットライトを浴びたい」と思ったこと、これまでのステージのこと、マイケル・ジャクソンのライブを東京ドームに観に行ったときのこと、マイケルと目が合ったような気がしたこと、そして自身が東京ドームに立ったときにステージに手をついて、「マイケル、やっとここまで来たよ、と言った」と振り返っていく。
「そのあと、一回、ステージで手をついて、一旦ステージから降りるよ、マイケルと言った。それからまた明治座で、昨日今日とこんな大きなところで大好きな歌、ダンス、みんなの笑顔を見ることができて本当に幸せです」
噛みしめるように、ひとつひとつの言葉を届けていく香取。そんな香取の想いが込められているような、優しくてそれでいて強さを感じられる楽曲で本編を締めくくった。
アンコールでも華やかな衣装に身を包み、SNGdancers、SNGバンドと共に煌びやかなショーを届けた香取。
最後は「また一緒に遊ぼうね!」「アイシテマース!」と力強く客席に言った。
映像と照明、バンド、ダンサー、客席、そして香取により構成されたステージはまさにアートのようであり、極上のエンターテイメントショーだった。成熟したパフォーマンスはこれからも更に輝きを増していくはずだ。
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(取材・文=ふくだりょうこ)
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