「どうする家康」第4話:信長との対面にヒヤッ! 淡いお市の恋にグッとくる。
2023年のNHK大河ドラマは「どうする家康」。
古沢良太が脚本を手がける本作は、弱小国の主として生まれた徳川家康が乱世を生きる姿を描いた波乱万丈エンターテイメント。大河ドラマ初主演となる松本潤が従来のイメージとは異なる「ナイーブで頼りないプリンス」の徳川家康に扮する。
本記事では、第4話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
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「どうする家康」第4話レビュー
いよいよ、信長(岡田准一)と対面する元康(松本潤)。元康の中で信長の存在感が大きすぎて、毎週会っているような気がしていたが、そんなはずはない。前回までは敵同士だったのだ。
石川数正(松重豊)らには、「相手が頭を下げるまで自分も下げるな、名乗るな」と厳しく言われて挑んだ面会。織田家とは主従関係ではない。対等な関係なのだから。
が、信長の射るようなまなざし、圧倒的な王者の風格に元康があらがえるはずがない。元康は先に頭を下げ、名乗ってしまう。
が、実は信長、元康がやってきたことが嬉しいらしい。木下藤吉郎(ムロツヨシ)に呼ばれた元康は信長と相撲を取ることに。信長、毎回のように何かしら武術を披露していないか? 常に「強そう」が更新されていく。
さらに、もうひとり元康と手合わせしたい者がいると言う。
薙刀を手にし、仮面をつけた小柄な人物。
鋭い動きを見せ、元康と互角の戦いを繰り広げるが、仮面がとれるとその下の素顔は女性。信長の妹・お市(北川景子)だった。
お市は、元康との再会に嬉しそうに顔をほころばせる。
そんな中でも駿府にいる瀬名(有村架純)のことが気になって仕方がない元康だが、政は進んでいく。
信長と国境を決めたところで、元康は今川との和議を提案する。
元康の首もとに軽い手刀を打ち付けつつ、最後はその頬を平手で打つ。
「情で自らを滅ぼすか」
そして、元康の顎に手をかけ言う「未だ白兎か」。
信長の回答は「今川を滅ぼせ」。有無を言わせぬ圧。
一方で、信長はお市との祝儀を提案する。織田家と松平家の結びつきを強くするためだ。
「あれはその辺の男よりも頼りになる」と言い、お市に信頼を寄せていることが分かる。そして、その妹を娶らせようとする元康にも。対等な関係かどうかは別として。
元康が愛してやまない瀬名は、窮地に追いやられていた。
瀬名の家の関口の縁者ひとり残らず打ち首。そう今川氏真(溝端淳平)は言うが、瀬名がある条件を飲めば助けてやらなくもない、と提案する。
それは、瀬名が夜伽を務めること。
正室でも、側室でもなく。かつて、氏真は瀬名を側室にしようとしていたけど、今でも諦めていなかったらしい。
瀬名は家のため受け入れるが、氏真に心を許したわけではない。それに気がついた氏真は激昂。
元康に、今川に戻らなければ関口家は皆殺しという文を出す。
ともに、血で書かれた「たすけて せな」という文と(氏真がむりやり書かせた)、首と銅が二つに分かれたうさぎの木彫り。シンプルに、ひどい。
そんな文が届けられ、元康が放っておけるはずがない。
そして、その文を受け取った場面を目にしていたお市は全てを察し、自分から縁談を断る。
本当は元康と夫婦になることを望んでいたはずだ。祝言で着る着物をうきうきとした様子で選んでいたのだから。
12年前に川でおぼれたところを助けられて以来、お市は元康に想いを寄せていた。
信長もそんなお市の想いを知っての縁談だった。
「どんな気分じゃ。初めて男にそっぽを向かれた気持ちは。しかも恋焦がれた男に」
恋焦がれてたのか、お市……それを知ってたのか、信長……。
「望むのであれば奴を殺してやっても良いぞ」と肩をポン。その信長の手を振り払えるのはおそらくお市ぐらいのものだろう。
そして、「大切になさいませ。兄上が心から信をおける方はあの方おひとりかもしれませんから」と信長に向かって言う。この兄妹、もしかして仲が良い……?
そして、元康は瀬名を取り戻すため、今川討伐に乗り出す。
瀬名のためになら、元康は強くなれる。
それにしても、ついに登場した木下藤吉郎が不気味で怖い。同時に今後に期待が高まる。
(文:ふくだりょうこ)
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