©  2021 – Cinéfrance Studios – TF1 Studio – Apollo Films Distribution – TF1 Films Production – Chez Félix Cinéfrance SAS – Cinéfrance Plus – Cinéfrance 1888
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2023年04月07日

【2023年最新】爆笑ホラーコメディ“5選”!過激派ヴィーガンをハムにするギリギリな映画もあるよ!

【2023年最新】爆笑ホラーコメディ“5選”!過激派ヴィーガンをハムにするギリギリな映画もあるよ!

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2023年4月1日より「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2022」(以下、シッチェス2022)という企画で、劇場公開されていた6作品のデジタル配信がスタート。4月30日まで、シッチェス映画祭の過去作を100円で観られるキャンペーンも実施中だ。

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キャッチコピーからギリギリ(アウト)

そのラインナップの中でも注目は『ヴィーガンズ・ハム』だろう。「人(ひと)狩り行こうぜ!」という何かのゲームがデジャヴるキャッチコピーからギリギリだが、本編ではさらにアウトまっしぐらなチキンレースが大盛り上がりしている、黒い笑いに満ち満ちた「ホラーコメディ」だったのだ。

なお、シッチェス2022の予告編は高山みなみによるナレーション付きだったりする。名探偵コナンの声で「お肉屋さんが求める新鮮な食材、それは菜食主義者の人肉!」と言うなど、なかなかの衝撃があるのでぜひ観ていただきたい。



そんなわけで、ここでは『ヴィーガンズ・ガム』を含む、配信開始されたばかりのおすすめホラーコメディ映画を5作品紹介しよう。怖いと同時に笑える、怖いけど楽しい。そんな作品を求める方におすすめだ。

1.『ヴィーガンズ・ハム』:ドジっ子と不謹慎の悪魔合体



「過激派ヴィーガンをつい殺っちゃったうえに間違ってハムにして売っちゃったら連日行列ができるほど大評判になっちゃった☆よーし、もっと過激派ヴィーガンをハムにしまくるぞ!」という、てへぺろで済ませようとするドジっ子とバーゲンセール状態の不謹慎が悪魔合体したような、とんでもないフランス映画である。

とはいえ出オチではなく、ちゃんとエンタメとして楽しめる内容になっている。何しろ、主人公夫婦はたびたび過激派ヴィーガンに店を襲撃された挙句、知り合いの肉屋の夫婦から「私たちめっちゃ金持っているけどあんたたち貧乏でかわいそう〜」と絵に描いたようなマウントを取られまくりでさすがに同情してしまうし、連続殺人がバレてしまいかねないハラハラドキドキも展開するし、時には絶体絶命のピンチに陥ったりもして、ついつい連続殺人鬼のはずの主人公夫婦を応援したくもなってしまうのだから。

しかしながら、反面教師的に「マウントや殺人がいかに愚かな行為であるか」を学べる内容でもあるし、何より現実にもある過激派ヴィーガンの問題をフィクションとして相対的に提示しているので、意外に志(こころざし)の高い内容とも言えるかもしれない。いや本当に。

2.『ぼくのデコ 23歳のヴァンパイア兄貴』:ろくでなしな兄への愛憎劇



こちらもシッチェス2022作品であるアイルランド映画。主人公の青年は、ジャンキーでろくでなしな兄がヴァンパイアになってしまった事実を知り、彼を殺すか、それとも生かすのか、究極の選択を迫られる。血への渇望を制御できないヴァンパイア=薬物中毒のメタファーとも取れるだろう。

舞台の大半は家の中で低予算感はあるが、バラエティ豊かなアイデアや、安易な展開を避けた上でのサプライズが仕込まれているので飽きさせない。「ヴァンパイアは招かれないと家に入れない」という設定が、兄への愛憎入り混じるジレンマを抱える主人公の葛藤とうまくリンクしている。下ネタや流血シーンがそれなりにあり、状況を客観的にみると悲惨そのものなはずなのに、基本的には明るく親しみやすい良作となっていた。

ちなみに、邦題および原題「LET THE WRONG ONE IN」は、スウェーデン映画『ぼくのエリ 200歳の少女』(原題「LET THE LIGHT ONE IN」)のパロディ。そちらの格式高い印象は微塵もないが、「親しい人がヴァンパイアであることを受け入れるか否か」という物語性は両者でしっかり一致している。

3.『ゾンビ・サステナブル』:ゾンビもSDGsの時代に突入



こちらもシッチェス2022作品であるオーストラリア映画。基本的には由緒正しきゾンビ映画でありつつも、独善的な支配者に嫌気がさした兵士と、反乱軍のメンバーが反発し合いながらもタッグを組み、世界を救う鍵となる少女を救出を目指すという、敵同士だったはずの者たちが共闘する様がなかなかアツい。

こちらも、バラエティ豊かなアイデアと血糊が夢いっぱいお腹いっぱいな、一瞬たりとも退屈させないサービス精神満点な内容。邦題が示すように、世界中にいるゾンビを無駄にはせず、これからの未来のために有効活用するゾンビのSDGsを目指しているようなシーンにも笑ってしまった。

ちなみに『ゾンビマックス! 怒りのデス・ゾンビ』の続編なのだが、新キャラクターも多い上に物語はほぼ独立しているので、そちらを観ていなくても問題なく楽しめる。R15+指定相当のグロさ、本気でゾッとしてしまう「群がるゾンビを活用した拷問」も見所だ。

4.『屋根裏のアーネスト』:おじさんの幽霊がSNSで鬼バズり



こちらはNetflixオリジナルのアメリカ映画。思春期の少年少女が主人公であり多少の性的な言及と、ちょっとだけ露悪的なシーンはあるものの、過度のグロテスクな描写は避けられているので家族で観てもOKだ。

何よりの特徴は、主人公が幽霊のおじさんと親友になっていく一方、父や兄は幽霊のおじさんの動画をSNSで拡散させることに躍起になり、実際に超有名になった彼を利用して金儲けを企むこと。

SNS時代だからこその「バズり」が生む功罪が、極端ではありつつも「実際にある」ものとして描かれている。その過程で溝を深めていく家族の関係のドラマ、変わり者の同級生とのロマンス、そして幽霊のおじさんの過去を巡るミステリーも合わせて楽しめる、実に多層的な内容だった。

さらに注目は『ハッピー・デス・デイ』や『ザ・スイッチ』など、圧倒的なエンタメ性が映画ファンから支持されるクリストファー・ランドン監督最新作ということだろう。周りになじめない者たちへエールを送る、優しさもその作品群から感じられるので、ぜひ合わせて観ていただきたい。

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5.『ガバリン』:戦争のトラウマが切ない笑いに



こちらは1986年製作の旧作ながら、U-NEXTなどで配信開始されたばかりの知る人ぞ知るアメリカ映画の良作。作家である主人公は、自身を育ててくれた叔母が自ら死を選び、息子が行方不明になり妻とも離婚している悲しい状況で、初めこそシリアスな雰囲気から始まるものの、開始20分ごろからモンスターと家の中でバトるコメディ要素がマシマシになっていく。

主人公は実はベトナム帰還兵でもあり、かなり深刻なトラウマも背負っているのだが、その頃のノウハウを過剰なまでに活かして、家に現れたモンスターへの対策をする様はなんとも可笑しい。その他でも「不審に思われないように頑張る」姿にやっぱり笑ってしまうものの、あまりに不憫なため応援したくもなる。そんな切なさと笑いが隣り合わせな内容とも言えるだろう。

ともあれ、ただただ息子の生還を願う主人公には感情移入がしやすいし、こちらも舞台がほぼほぼ家の中ながらバラエティ豊かな見せ場がたっぷりで楽しい。過度の残酷描写もないため、万人が楽しめる内容になっていた。なお、U-NEXTでは続編の『ガバリン2 タイムトラぶラー』も鑑賞できる。

まとめ:笑いと恐怖は紙一重?

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不思議なもので、はっきりとホラーコメディと呼べる作品以外でも「怖い映画を見ているはずなのに笑ってしまう」ことは多い。血が噴き出るスプラッター描写も度がすぎればギャグになるし、ひどすぎる状況や悲劇性も一周回って黒い笑いになる場合もある。

そんな風に「笑いと恐怖」が実は紙一重だからこそ、一見すると相反するようなホラーとコメディは相性抜群、それを組み合わせた上で前面に押し出してこその面白さもあると思うのだ。笑いも恐怖も一緒に体感するおトク感も、ぜひ味わってみてほしい。

(文:ヒナタカ)

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