インタビュー

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2023年06月02日

小野賢章 アフレコ直後インタビュー 『スパイダーマン』続編は「待っていました、という気持ち」

小野賢章 アフレコ直後インタビュー 『スパイダーマン』続編は「待っていました、という気持ち」

6月16日(金)に映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が公開となる。

スパイダーマンたちが受け入れてきた「世界か愛する人か、どちらかしか救えない」という哀しき定め。その定めにスパイダーマンで初めて立ち向かうのが、主人公マイルスだ。彼の前にはあらゆるバースのスパイダーマンたちが立ちはだかる。

最新作のアフレコを終えた直後、興奮冷めやらぬ中で、前作に引き続きマイルスの声を務める小野賢章さんに話を聞いた。

僕自身も完成作品を見るのが楽しみ

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――続編が発表されたときのお気持ちを教えてください。


小野賢章(以下、小野):本当に、「待ってました」という気持ちですね。1作目の『スパイダーマン:スパイダーバース』がすごく衝撃的だったので、1作だけで終わりたくないな、続きが観たいな、とずっと思っていましたし、またマイルスを演じられることもとても嬉しいです。

――楽しみにされていた、というところがやはり大きいですか。

小野:そうですね。僕自身、マーベル作品が大好きですし、その中でもスパイダーマンがイチオシなので。個人的な思い入れもあります。

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――まだお話していただけることは限られるかと思うのですが、脚本を読まれたときの印象はいかかでしたか。

小野:マーベル作品全体の流れとして、今、マルチバースがあると思うんですけど、いろんな世界線の人が出てきてより壮大になっています。マーベルの中でも特にスパイダーマンはマルチバースが中心になって物語が進んでいくイメージですね。

――前作が衝撃的だった、とのことですが、改めて今作で実感した作品の「すごさ」のポイントはどういったところになりますか。

小野:一番衝撃的だったのは色彩感覚ですね。アートに近い感じというか。それは前作からですけど、「ここにこの色?!」ということがあるので、普通のアニメとは一線を画しているのかな、と思っています。

映画館で観ていただいたら、やっぱり驚かれるでしょうし、観た瞬間に体温が2~3度上昇するんじゃないかな、と。

――先ほどまでアフレコをされていたわけですが、終わった直後のいまの感想を教えてください。

小野:前作は最後まで声がもったんですけど、今回は大変でしたね。……というところで、壮大感やアクションシーンがどれぐらいのものになるのかは察していただけたら(笑)。僕自身も完成作品を観るのが楽しみです。

主人公の成長を伝える

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――小野さんは本当にさまざまな役を演じていらっしゃいます。役作りをされる際にはどのようなことに気をつけていらっしゃいますか。


小野:気持ちの面ではキャラクターの一番根っこにある「どういうことを思って行動しているのか」は知っておきたいな、と思ってやっています。あとはみなさんが見た目から受け取る印象があると思うので、観ている方に違和感を与えないように、気をつけていますね。

特にアニメーションでは、すごく体格がいいキャラクターにかわいい声を当てないみたいな(笑)。それは極論なんですけど、あえての、という場合以外は「このキャラクターはこんな喋り方しないだろう」ということはしません。作品を観るにあたって、余計な雑念を与えないように、ということは、自分の中のテーマとして持っていますね。

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――マイルスを演じる上で大変だったこと、楽しかったことはありますか?

小野:マイルスは大人になりたい子ども、といった雰囲気があって。作品の中でいろんな失敗を繰り返して成長していくことが一番大きな要素かな、と思っています。だから、考えなしに突っ込んでいったり、無鉄砲な子ども感だったりはありつつ、最後にマイルスが成長したな、というメリハリがつくように意識していました。

予告でも出ている通り、今回のテーマはとても壮大で張りつめていますが、スパイダーマンならではの全体的に少しコメディ寄りで、陽気な雰囲気はちゃんとあるので、是非期待してください。

哀しき定めに直面したら「やれることはやりたい」

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――「運命」というキーワードが印象的です。お仕事されている中で、運命を感じたことはありますか?


小野:それこそ、自分のターニングポイントだと思うような作品に出会えたときはやっぱり運命だな、と思いますね。
それ以外にも、オーディションで受かるのもそうですし、ありがたいことに指名でいただくこともあって。それは何かしらの運命だと思って取り組むようにしています。

――そういうときは、もう身を任せるしかない、というような。
 
小野:そうですね。だから、やるからには責任を持ってやろう、と思っています。

――「運命なんて、ブッつぶせ。」というキャッチコピーが強烈です。もし小野さんご自身がマイルスのような「哀しき定め」に直面したとき、どうされますか。


小野:うーん……。やれることはやろうかな、とは思います。すべてのスパイダーマンが辿る運命で、何もせずに受け入れなければならない、ということなんですけど。そういった運命があると知った上で、受け入れろと言われるのは少し違うな、と思いますし。

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――普段の生活でも、小さいものから大きいものまで、究極の選択をするケースはあるかと思います。選択をするときに心がけていることはありますか?


小野:わりと、第一印象だとか直感に任せますね。それで後悔するということもありません。自分で選んだことだから、ということで納得するようにはしています。

――最後に、スパイダーバースの中で、マイルス以外に好きなキャラクターを教えてください!

小野:誰だろうな……。前作だとスパイダーマン・ノワールかな。(大塚)明夫さんがね、やっぱりずるいな、というのはありますけど(笑)。今作だとスパイダー・パンクですね。個人的にはめちゃくちゃいい、かっこいい。パンクしてるのでいいな、と思います。

あと実は、ヴィランで登場するスポットがいいんですよ。かわいい見た目で本当に強いんですよね。

(ヘアメイク=yuto/スタイリスト=DAN/撮影=渡会春加/取材・文=ふくだりょうこ)

<衣装協力=シャツ ¥34,100 / saby(HEMT PR)、Tシャツ ¥14,850 / SHAREEF(Sian PR)、パンツ¥35,200 / 71MICHAEL>

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