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2023年06月18日

「ラストマンー全盲の捜査官ー」9話:皆実(福山雅治)と護道(大泉洋)の宣戦布告、強大な敵を崩せるか

「ラストマンー全盲の捜査官ー」9話:皆実(福山雅治)と護道(大泉洋)の宣戦布告、強大な敵を崩せるか


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福山雅治・大泉洋W主演の日曜劇場「ラストマンー全盲の捜査官ー」が2023年4月23日放送スタート。本作は、福山雅治演じる全盲のFBI特別捜査官・皆実広見が、大泉洋演じる人事課室長・護道心太朗とバディを組み、難事件を解決していくストーリー。永瀬廉、今田美桜、吉田羊らが共演。

本記事では、9話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。

「ラストマンー全盲の捜査官ー」9話レビュー

ミステリーやサスペンス、ホラー作品などでは「むやみに単独行動をするとロクなことにならない」という不文律がある。今回の終盤、泉(永瀬廉)が護道(大泉洋)や皆実(福山雅治)、吾妻(今田美桜)の制止を聞かずに不審人物とやり合った時点で、嫌な予感はしていた。

不審人物と揉み合った泉は、相手が持っていたナイフに腹部を刺されて心停止。吾妻、皆実が懸命に救護するも、状況は芳しくない。時を同じくして、逃げた不審人物を一人追った護道は、衝撃的な真実を突きつけられることになる。不審人物は、護道がもっとも尊敬する刑事・ヤマケンさんこと山藤(金田明夫)だったのだ

山藤は、皆実の両親が鎌田國士(津田健次郎)を殺害したとみられる現場にて、第一発見者となった刑事である。彼を交えて、皆実、護道、佐久良(吉田羊)の4人で飲んでいる描写が、序盤にあった。彼が例の事件の第一発見者であることを見越し、「調書は事件のとおりか」と確認するためだった。


事件の核心に迫りつつある皆実、護道を牽制するかのように、不自然な事象が多発する。

皆実の父親は、少々強引な地上げ取引に手を染めていた。彼は政治界隈で力を持つ弓塚敏也(石橋蓮司)を通じ、護道の実父である鎌田と繋がっていたとみられる。この弓塚、実は泉の祖父である。護道家は長らく、この弓塚には逆らえない構図に貶められていた。

皆実の地上げ取引は、ときに反社会勢力を巻き込むほどになり、池上隼人(渡辺哲)という人物が関わっていたらしい。詳しい情報を得るため彼に接近する皆実と護道。しかし、ほどなくして池上も事故に見せかけ殺害されてしまう。

裏から手を回したのは、弓塚だ。泉の父・京吾(上川隆也)は、従うしかなかった。


「その判断に、正義はあるんですか?」

世の中、綺麗事だけではまわらない。それは確かだ。それでも、最後まで己の正義を貫こうとした若き官僚候補が、少々行き過ぎた真似をしたからといって刺されて死んでしまうのでは、あまりにも浮かばれない。

皆実と護道は、弓塚の家に直接出向いて宣戦布告をした。最終回に向け、彼を崩せるかどうかで事態が左右する。泉が心停止し、飛び降りた山藤の命も危うい。鎌田の濡れ衣を晴らす代償が、重すぎることにならなければいいのだが。


(文:北村有)

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